株式会社ウェザーニューズ（本社：千葉市美浜区、代表取締役社長：草開 千仁）は、ビジネスと天気の関係を分析する「WxTech®️（ウェザーテック）」の『気象相関分析サービス』を用いて、Google検索数と気象データから相関関係を分析し、2020年の相関関係ランキングを発表しました。本調査は、当社の気象データアナリストが、気象と相関が強いと思われる100の検索ワードを選定し、Googleの検索数と気象の相関関係を分析しました。分析の結果、2020年最も相関が高かった検索ワードは「ゴキブリ」で、2位ダニ、3位蚊、4位虫となり、虫に関連する検索ワードが上位を占める結果となりました。これらの検索数は共通して最低気温との相関が強く、ゴキブリの最盛期は7〜8月と言われますが、5月には最低気温の上昇に伴って検索数が増加し始め、6月上旬から9月中旬にかけて検索数が多い状態が続くことがわかりました。

　このように、WxTech®️の『気象相関分析サービス』を用いて、オープンデータやビジネスデータと気象の相関関係を容易に分析することができます。企業の商品・サービスに影響する気象要素やそのタイミングを把握いただくことで、効率的な生産管理や販売計画、プロモーション、市場調査などにお役立ていただけます。1か月分の相関分析ができる簡易分析ツールを無料公開していますのでお試しください。

Google検索ワードと気象の相関関係を調査

　当社の気象データアナリストは、Webで検索されるワードは暑さや乾燥などの気象状況に影響を受けるものがあると考え、2020年のGoogle検索ワードの検索数と気象データの相関関係を調査しました。まず、気象と相関がありそうなGoogle検索ワードを100ワード選定し、Googleトレンドを用いて2020年の年間検索トレンドを抽出し、WxTech®️の『気象相関分析サービス』を用いて気象との相関関係を分析しました（※）。

　その結果、2020年の気象データと相関が高かった検索ワードは、1位ゴキブリ、2位ダニ、3位蚊、4位虫となり、虫に関連するワードが上位を占める結果となりました。一般的にゴキブリの最盛期は7〜8月、ダニは6〜9月、蚊は6〜9月と言われていますが、 Google検索数は共通して最低気温が15度を超えた5月上旬から増加していたことがわかりました。
　その後、ゴキブリの検索数は6月上旬から9月中旬にかけて、ダニは5月上旬から9月下旬、蚊は5月上旬から8月中旬まで多い状態が継続しました。
　また、湿度についても強い相関を確認できました。特にゴキブリの検索数は最大絶対湿度との相関が顕著で、最大絶対湿度が10g/m³を超える蒸し暑い日に、より検索数が増加すると言えそうです。

　5位以降は汗臭い、6位そうめん、7位ビアガーデン、8位キャンプなどがランクインし、20位までの約8割を夏に検索されている検索ワードが占める結果となりました。このことから、夏物商品の方が、気温・湿度の上昇に伴って検索数が上昇し、気温・湿度の低下に伴って注目されなくなる商品が多いと考えられます。

　そうめん、ビアガーデン、麦茶、かき氷のように絶対湿度との相関が強いものも多いことから、気温だけではなく、気温と湿度の上昇によって蒸し暑さを体感することが、夏物商品の検索につながる重要な気象要素であると言えそうです。

　強い逆相関が見られたのは、9位の乾燥肌と17位のリップクリームとなりました。乾燥肌は、最大絶対湿度が10g/m³以下に減少した10月下旬から4月にかけて検索数が上昇しました。
　リップクリームは最低気温20度を下回った9月末から段々と検索数が増加し、12月に入ると急増しました。これは、季節外れの暖かさとなった11月は変化なく推移したものの、11月末に強い寒気が流入し、12月には最低気温が10度を下回ったことで、多くの人が寒さを感じたことが影響していると考えられます。

※調査期間は2020年1月1日〜12月13日。気象データはアメダス東京（北の丸公園）を用いました。
　調査結果の一覧は末尾を参照。相関係数にマイナスが付いている場合は逆相関を示します。
　検索数は、Googleトレンドを用い、グラフ上の最高値を基準として検索インタレストを相対的に表した週間ごとの値を利用しました。気象データは日ごとのデータを使用しました。

気象との相関を簡易調査する『気象相関分析サービス』を無料公開

　本調査は、ビジネスデータと気象データの関係性の強さを分析する「WxTech®️（ウェザーテック）」の『気象相関分析サービス』を用いました。WxTech®️サービスサイトのPC版では、1か月分のデータを調査できる簡易分析ツールを無料公開しています。検索サイトの検索数に限らず、熱中症患者の搬送数のようなオープンデータや、商品・サービスの販売数や売り上げ、webサイトのPV数、広告のCTRなど、お手持ちのビジネスデータをCSVでアップロードいただくことで、相関のある気象要素（※）や相関係数を簡単にご確認いただけます。気象の影響を受けやすい商品・サービスやタイミングを把握することで、より効果的な生産管理や販売計画、プロモーション、市場調査などマーケティングにお役立てください。

※対象となる気象要素一覧
最高気温/最低気温/平均気温/日中(9-18時)の最高気温/日中の最低気温/日中の平均気温/朝(0-9時)の最低気温/当日寒暖差/降水量/日中の降水量/1時間最大降水量/平均湿度/最小湿度/日中の平均湿度/最大湿度/平均絶対湿度/最小絶対湿度/最大絶対湿度/最大風速/最多風向/平均風速/日照時間/

▼『気象相関分析サービス』の簡易分析ツールはこちら
https://wxtech.weathernews.com/analysistrial.html

本調査のように1年間分、あるいは特定の期間、1kmメッシュごとのエリアにおける相関分析を行いたい場合や、特定の商品が売れる気温を把握したいなど、より詳しい分析に興味がある企業様は、下記フォームからお気軽にお問い合わせください。

▼企業向けのお問い合わせはこちら
https://wxtech.weathernews.com/contact.html

WxTech®️サービスについて

　近年、企業のDXが進んで、気象データをビジネスの課題解決に取り入れたいというニーズが高まってきたことから、当社は、2020年5月より気象データと最新テクノロジーを組み合わせてビジネス課題を解決する「WxTech®️（ウェザーテック）」サービスを開始しました。

　「WxTech®️」では、本調査に用いた『気象相関分析サービス』のほか、1kmメッシュの天気予報や過去データ、地震、台風など様々な気象データをAPIで提供する「気象データAPIサービス」、寒いときや雨の日など1kmメッシュの気象データに応じて広告やクーポンの出し分けができる「天気連動広告サービス」、現場の現象を見える化する高性能気象IoTセンサー「ソラテナ」を提供しています。

　ウェザーニューズ独自の高精度かつ高解像度な気象データと、2,500社に及ぶお客様へのサービス導入のノウハウを活かし、業務の効率化や最適化、ビジネスリスク/ロスの低減など、持続可能なビジネスの実現だけでなく、利益の最大化や新たなビジネスチャンスの創出、マーケティング戦略の支援など、攻めのビジネスの実現をサポートします。

参考：100の検索ワードと気象の相関分析　ランキング一覧

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