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農業従事者向けに1kmメッシュの高解像度な霜やひょう予報を新たに開発

「ウェザーニュース for business」農業版を提供開始

畑・ハウスのピンポイントな気象情報を把握し、農作物の被害回避や従業員の安全確保へ

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株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、農家や農業法人向けの新たな気象サービスとして、霜やひょう予報など農作業に必要な気象リスクを予測する「ウェザーニュース for business」農業版の提供を本日開始しました。

春は果樹・野菜の生育が進んでいるなか、寒の戻りによって霜がおりることで、例年4月には農作物への大規模な霜被害が発生しやすくなっています。また、今年3月には梅の実のひょう被害も出ています。当社は農作物への被害を最小限に抑えていただけるよう、今回新たに1kmメッシュの高解像度な霜予報とひょう予報を開発し、お天気アプリを農作業専用にカスタマイズできる農業向け「ウェザーニュース for business」の提供を開始しました。

本サービスは畑やビニールハウスのピンポイントな雨・風・霜・ひょう・落雷・積雪などの天気予報をアプリで確認できます。また、気象リスクが高い場合はアラート通知で全員に共有されるため、対応の迅速化や見逃し防止につながります。例えば、ひょう発生時の果樹の被害回避や従業員の安全確保、大雨時の浸水対策、台風時の早採りや資材収納などにご活用いただけます。すでに、霜対策として岩手県のりんご農園で先行導入されており、3月下旬の降霜時は予報をもとに対策がとられました。

また、農業向けの「ウェザーニュース for business」は、大雨や強風を1分ごとに観測する気象IoTセンサー「ソラテナPro」とデータ連携させており、設置者はアプリ一つで農業向けの天気予報と観測データの両方を確認できます。なお、「ソラテナPro」も合わせて導入される農業法人の方には割引価格でご提供いたします。

当社は農業特有の気象情報をニーズに合わせて拡充させていくことで、気象データ活用による農業DXの実現を推進していきます。

農業気象のご紹介お問い合わせはこちらから
/your-industry/agriculturehttps://biz.weathernews.jp/contact/

 

農作業専用に天気アプリをカスタマイズ、農業向け「ウェザーニュース for business」を開始

当社は、予報精度No.1のお天気アプリ「ウェザーニュース」を企業専用にカスタマイズできる「ウェザーニュース for business」サービスにおいて、農家や農業法人の利用に特化した農業版の提供を開始しました。

本サービスでは、畑やビニールハウス周辺のピンポイントな気象情報をアプリの専用画面で提供します。従業員が事務所や畑など離れた場所にいても同じ情報を確認できることで、対応の迅速化や見逃し防止につながります。

また、浸水対策として土のうを積む、台風対策として資材を収納するなど、大掛かりな対策をするには人員確保やパワーが必要になるため、判断に苦慮するケースも考えられますが、全員が同じリスクレベルを持てることで、安全を最優先にした適切な判断を後押しします。

〜霜・ひょう予報を新たに開発、農場のピンポイントな気象情報をアプリで把握〜

当社は農作業の気象ニーズに応えるため、今回新たに「霜」と「ひょう」の予報を開発しました。36時間先まで1時間ごとの「霜」や「ひょう」の発生リスクを“注意”と“警戒”の2段階で予測します。霜予報は、ウェザーニューズに寄せられた過去の霜報告を分析し、大気の気温や風速、相対湿度、大気の透過率などの気象条件をもとに、霜の量や霜が予想されるエリアを計算し、発生リスクを判定します。ひょう予報は5,000通以上の過去のひょう報告と、大気の不安定度や降水強度などの気象条件をもとに、エリアやサイズを計算して、ひょうの発生リスクとして提供します。

アラート通知も設定可能で、翌朝までに霜が降りるリスクがある場合は“霜アラーム”、ひょうに警戒が必要な場合は即時に“ひょうアラーム”でお知らせします。アラート通知は、風や雨など他の気象要素についても作業の流れや判断のタイミングに合わせてカスタマイズ可能なので、風速15m/sや積算雨量250mmを超えると予想された場合に通知することもできます。

その他、落雷リスク、天気予報、積算降水量、積雪予測、土砂災害の危険度、避難情報、雨雲レーダーなど様々な気象コンテンツをご利用いただけます。

36時間先までの
霜リスクとひょうリスクの画面
霜やひょうの
プッシュ通知画面
30時間先までの
雨雲レーダーなども利用可能

農業におけるアプリ活用例

3〜4月は暖かさで果樹・野菜の生育が順調に進んでいるなか、寒の戻りで霜が発生することで、農作物への大規模な霜被害が発生しやすくなります。今年は2月の暖かさで生育が早まっていることや、4月は例年霜被害がピークになることから、昨年被害が出た地域を中心に早めの凍結被害防止の対策が呼び掛けられています。アプリで前日に霜リスクを知ることができれば、送風機を回す、作物周辺の温度を上げる、防霜シートをかける、早めに収穫するなど、事前に対策を講じることができます。すでに岩手県のりんご園で先行的に導入されており、3月下旬の降霜時には、霜リスクをもとに被害を回避することができたといいます。

また、今年3月には和歌山県で降ったひょうの影響で、梅の実が傷つく被害が発生しました。アプリで数時間前にひょうの発生リスクを把握できることで、屋外作業されている従業員の安全確保や果樹・野菜の保護にもお役立ていただけます。

その他、落雷時には落雷アラームを受けて屋内に退避する、台風などの強風時には台風進路予測をもとに資材の移動や早採りを行う、大雨時には雨雲レーダーや積算降水量を確認し浸水対策として土のうを積む、冬は路面凍結予報をもとにスタッフの出退勤を気にかける、積雪時には積雪深を確認してハウス倒壊を防ぐために雪かきをするなど、1年を通して従業員の安全対策や農作物への被害軽減にご活用いただけます。

気象IoTセンサーの併用で、畑・ハウスの観測データも取得可能に

農地の実況監視には、大雨・強風をリアルタイムに観測する法人向けの気象IoTセンサー「ソラテナPro」がおすすめです。「ソラテナPro」は、気温・湿度・気圧・雨量・風向・風速・照度の7要素を1分毎に観測する気象観測機です。「ソラテナPro」を設置している農業向け「ウェザーニュース for business」の法人ユーザーは、アプリ画面から農業専用の『天気予報』と『観測データ』の両方を確認できます。アラート通知も両方で設定できるので、例えば予報をもとに事前に準備し、実際に設定値に達したときに最終判断するなどの使い分けも可能です。なお、農業向けの「ウェザーニュース for business」と「ソラテナPro」のセットでご利用の場合は、お得な割引価格でご提供いたします。

気象情報の画面
観測データの画面
リアルタイムの観測データ

〜大雨・強風を1分ごとに観測する気象IoTセンサー「ソラテナPro」〜

「ソラテナPro」は、センサー開発を得意とするオムロン株式会社(本社: 京都市下京区、代表取締役社長 CEO: 辻永順太)と予報精度No.1の技術を誇るウェザーニューズが、両社の強みを活かして共創し開発しました。災害リスクが高まる雨量50mm/h、風速50m/sの大雨・強風も観測することができます。小型で軽量なため、設置が容易で、電源を入れるだけで観測が開始します。観測データは「ウェザーニュース」アプリのビジネス版などからご覧いただけます。

また、観測データだけでなく、天気予報や雨雲レーダー、台風進路予測、熱中症情報など、個人会員向けの有料機能を含むさまざまなコンテンツをご利用いただけます。さらに、気温・雨量・風速・寒さ指数・暑さ指数(熱中症リスク)の観測データが設定値を超えた場合に、スマホのプッシュ通知機能でお知らせすることも可能です。

農業従事者の導入実績もあり、ビニールハウスの大雨・強風対策や畑の台風対策、農薬散布の判断、農作物の生育管理などに利用されています。また、霜リスクが高い予報の日は、観測データを監視することで、霜への備えをより確実にしていただくこともできます。 

 

畑・ハウスのピンポイントな天気予報や観測データの農業利用に、ご関心のある企業や農家の方は以下URLよりお問い合わせください(「ソラテナPro」は法人向けのサービスです)。

お問い合わせはこちらから:https://biz.weathernews.jp/contact/

 

参考

農業気象のサービス紹介
・「ウェザーニュース for business」のサービスサイト:https://biz.weathernews.jp/wfb/
・「ソラテナPro」のサービスサイト:https://wxtech.weathernews.com/soratena.html
 

 

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