株式会社ウェザーニューズ（本社：東京都港区、代表取締役社長：草開千仁）は、10月1日（月）、お天気マガジン『季刊SORA』2012秋号の発売を開始しました。『季刊SORA』は、多くの方に天気や自然を感じていただくため、どの年代でもわかりやすく、親しめる内容になっています。北極海の氷の面積が34年間の観測史上最も小さくなった2012年、今回の秋号では、環境問題を考える際に欠かせない場所である“北極”について特集を組んでいます。世界が注目する“北極海航路”の歴史や実用性、北極圏に住む人々と動物達の暮らしを知り、生活の中で馴染みの薄い“北極”の今を学んでいきます。特集のほかにも、東日本大震災から1年半が経ち、長期の避難生活を送っていた石巻市で暮らす人々の暮らしがどう変わってきたのか、歯科医師が見つめた被災地の実態を写真と共に振り返ります。さらに、ウェザーリポーターから寄せられた写真を紹介する秋の風景ベストショットでは、高く広がる空や自然の中で見ることができる、面白い形をした雲や色鮮やかな植物など、秋の風景を紹介しています。筆で書いたような雲が浮かぶ高い空、紅葉の色づきや収穫した柿の実など、様々な角度から秋の季節に触れることができます。

海氷の記録や北極海航路の現状から探る、“北極”の今

秋号の特集では、環境問題を考える上では欠かせない“北極”について2部に分けて紹介しています。冒頭では、34年間の北極の氷の記録と日本の気象現象について解説しており、今年は氷の面積が観測史上最少となったことが分かっています。第1部では、アジア—欧州間の船の航行距離を大幅に短縮できる航路として、今世界から関心を集めている“北極海航路”の歴史と現状について取り上げます。スウェーデンのウェガ号が北極海の航海を初めて達成してから133年が経ち、現在はどのように航海し、航路を活用しているのか、技術の発達と気象的・経済的な障壁に触れながら、1隻の貨物船に同行して明らかになったことを写真とともに解説していきます。第2部では、北極圏で暮らす人々と動物達の生活の紹介や、北極点到達を達成した冒険家が語る、一人きりで過ごした北極での日々について取り上げます。普段の生活の中では身近には感じられない、北極圏での生活の過酷さや自然の恩恵に触れ、“北極”を取り巻く環境が今どうなっているのか学んでいきます。

被災地への転身を決意した歯科医師の想いと、東日本大震災を振り返る

「東日本大震災を忘れない」のコーナーでは、宮城県気仙沼市・南三陸町・石巻市を活動拠点に、歯科医師達が触れた被災地の実態や支援活動を通じて感じた想いについて、診療風景の写真とともに掲載しています。ここでは、長引く避難所生活で口腔内の重い症状を我慢し続けていた被災者の治療を続けながら、歯科医師が見つめた被災地で暮らす人々の生活に触れることができます。また、東日本大震災から1年半が経ち、医師としての活動を続ける傍ら、町に元気を与えたいと企画したお祭りで見ることができた、町に戻ってきた人々の笑顔に復興へと繋がる力を感じとることができます。

五感と伝統を継承　－二段発酵の製法を守る碁石茶－

日本に残る唯一の二段発酵茶として、四国の山地で400年以上守られている“碁石茶”が注目を集めています。このコーナーでは、碁石茶の伝統を幻にしないため、たった一軒となってしまった生産農家の方に密着し、無農薬で育てた茶葉にこだわりながら伝統的な製法を守っていく姿や、碁石茶への想いを紹介していきます。
そのほか、自然豊かな鎌倉に住む料理研究家オススメの“食”で感じる季節の楽しみ方や、サポーター投稿企画としてウェザーニューズの会員の方から寄せられた写真などを紹介しています。高い秋の空や橙に染まる夕日のほか、紅葉や干し柿など、暖かい色彩で描かれる秋の風景写真を楽しむことができます。

日本の“空”や“自然”をみんなで楽しむ『季刊SORA』

『季刊SORA』は、季節ごとに移り変わる各地の自然や天気を感じて、これから迎える季節をより一層興味深く感じていただくために作られています。科学的に気象を予測する数値予報技術が発達した今、昔から人々の中で行われてきた観天望気（空や雲の動きを観察することによって天気を感じ予測すること）の機会が減っています。『季刊SORA』は、季節を代表する雲の様子や、めったに目にすることのできない自然現象などについて、その“読み方”、“感じ方”をわかりやすく解説したり、季節ごとに起こる災害の事前対策に役立てる情報を、読者や当社のスマートフォンアプリ、携帯サイト利用者と共に伝え合うことにより、天気や自然に関する“五感”を鍛えることを試みています。また、読者から空の写真の寄稿を募ったりする読者投稿企画も多数予定しており、投稿された各地の空の写真などは随時紹介していきます。