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ウェザーニューズ、2012年 第一回桜開花予想発表
2月の寒気の影響で、西・東日本で昨年よりやや遅めの開花
~昨年より西・東日本の桜のつぼみは固く、西日本ほど生長の遅れが目立つ結果に~
<対象地点>
お花見名所660箇所、近所の公園1万箇所、各都市
サポーターから要望があった8千本の木、全て(※3月5日現在の登録数)
<予想内容>
開花日、5分咲き日、満開期間(満開開始日)、桜吹雪日
・スマートフォン、携帯、インターネットサイト「ウェザーニュース」で最新の開花情報を毎日更新
・第二回桜開花予想発表は、3月12日(月)13時発表予定
株式会社ウェザーニューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、桜シーズン到来に向けて、桜の名所や公園などを対象とした約2万箇所の桜の開花予想を発表しました。本発表は、見頃が短い桜の開花時期を事前に知ってもらうことで、“日本の桜"を楽しんでもらうことを目的としています。開花予想の対象となった桜は、全国のお花見名所660箇所、近所の公園1万箇所、「さくらプロジェクト」に参加する一般の方の「マイ桜」約8千本です。開花予想にあたっては、過去8年間に一般の方から寄せられた160万通にもおよぶ桜の開花状況に関する膨大な“観察リポート"、先週全国で一斉調査した“つぼみリポート"、今後の“気象状況の予測"などをもとに算出しています。スマートフォン「ウェザーニュースタッチ」、携帯サイト、インターネットサイト「ウェザーニュース」内の「さくらCh.」では、全国2万箇所の最新の開花予想(開花日、5分咲き日、満開期間(満開開始日)、桜吹雪日)を毎日更新し、気象条件によって左右されやすい桜の開花の最新情報を公開していきます。
全国2万箇所の桜開花予想は下記から確認できます。(無料) | ||
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スマートフォンアプリ 「ウェザーニュースタッチ」 ※名所、マイ桜の情報のみ検索できます |
携帯サイト URL:https://wni.jp |
インターネットサイト「さくらCh.」 URL:https://weathernews.jp/sakura/ |
2012年の桜開花予想
~桜開花の時期~今シーズンの冬は強い寒波により、記録的な積雪となったところがありました。つぼみが徐々に開花の準備を始める2月も、気温は平年より低く推移しました。3月は気温の寒暖を繰り返しながら次第に春らしくなりますが、2月の寒さの影響で、今年の開花は全国的に過去5年の平均よりも遅くなる見込みです。今年のソメイヨシノの最も早い桜の1輪開花は、3月下旬から四国太平洋側や九州南部で始まり、短い期間で西日本、東日本へと広がります。都心周辺は4月はじめに開花ピークを迎えそうです。西~東日本は、九州など西のエリアほど過去5年の中でも最も遅くなるところが多くなり、関東では開花が特に遅かった昨年よりはやや早め~同じくらいの時期に開花する見込みです。北日本では4月になると平年よりも気温が高くなるため、開花のスタートが遅い北のエリアほど、昨年よりは開花が早まる予想です。
~つぼみ調査による全国の桜の生長状況~
全国約1,500本を超えるつぼみ調査の結果、現在の桜の生長状況は、昨年のこの時期より全般に遅めであることが分かりました。つぼみの生長が進んでいる九州や四国でも昨年に比べると生長の遅れが目立っています。昨年の同じ時期と比較すると九州では「先が緑に」以上になっているつぼみの割合が16%減少しており、四国でも7%減少していました。東北~中国でも「先が黄色に」以上になっているつぼみの割合が12~26%減少しています。一方、北海道のつぼみはまだ変化が見られず、昨年と同様に100%のつぼみが「まだ小さく硬い」状態でした。
~被災地のつぼみ調査と桜の生長状況~
宮城県名取市や東松島市、七ヶ浜町など東日本大震災で大きな被害を受けたエリアからも、つぼみのリポートが届いています。いずれもまだまだ小さく硬いつぼみですが、今年もしっかりとつぼみをつけていることが確認できます。4月中頃にはこの付近でも無事開花を迎えられるでしょう。
※つぼみ調査について
ウェザーニューズでは、全国の桜の生長状況を調べるため、先週の3月1日~3日の期間、全国の一般の方と共に"つぼみ調査"を行いました。つぼみ調査により、つぼみの"今"の状態を細かく把握することで、2月20日に発表した開花傾向より精度の高い開花日を予想することができます。つぼみ調査では、つぼみの様子を"日当たり""枝""生長度合い"などを基準に選び、7ランク別(まだ小さく硬い、先が黄色に、先が緑に、半分以上が緑に、先がピンクに、花びらが見えた、花の軸が伸びきった)に写真と共に報告します。つぼみ調査は毎週定期的に行う予定で、それをもとに毎週月曜日に最新の予想を発表していきます。
~開花に影響する気温の推移と予測~
<休眠打破期 12月から2月前半の実況>
桜の開花に大きく影響する「休眠打破」は1日の平均気温が3度~9度くらいが、最も大きな効果があると考えています。今年は、強い寒気でしっかり冷え込んで、ほぼ全国的に休眠打破は順調に行われていたことが見込まれます。
<「生長期」 2月後半以降の今後の実況と予測>
2月後半も平年よりも気温が低い状態がしばらく続き、つぼみの生長はスローペースだったと予想されます。3月は全般には平年並みの気温になる予想ですが、日本付近を高気圧と低気圧が交互に通過して、天気が周期変化します。低気圧の通過前に暖かく感じられる日もあれば、寒の戻りで生長が足踏みする日もあります。全般に開花は遅く、開花の時期に暖かいか冷えるかで、開花のタイミングが左右されそうです。
~2月20日発表の桜開花傾向との相違点~
2月20日に発表した桜開花傾向は、気象の実況と予測、過去8年に一般の方から寄せられた桜の生長状況に関する観察リポートなどの解析をもとにして“傾向”として発表したものです。今回は、最新の実況、予想に基づく解析に加え、一般の方によるつぼみ調査結果を反映させた“予想”として発表しています。その結果、前回発表した桜傾向からは大きな変化はなく、全国的に過去5年平均よりも遅いという予想を継続することにしました。
2012年の各都道府県における名所の桜開花予想
下記の予想地点は、全国660箇所の名所から都道府県ごとに1つをピックアップ(北海道は2つ)したもので、その他の予想地点は、インターネットサイト(https://weathernews.jp/sakura/)または、スマートフォンアプリ「ウェザーニュースタッチ」、携帯サイト(https://wni.jp)にてご確認いただけます。また、昨年および5年平均開花日は、一部を除き各地点への当社独自調査によるものです。
ウェザーニューズの桜開花の定義について
<名所660箇所の桜開花予想について>
ウェザーニューズでは、桜の開花日を「その木に1輪以上の桜が初めて咲いた日」と定義しています。公園など、複数の桜の木がある場合の開花の定義は「その範囲の桜が開花すると予想されるピーク日」を算出しています。5分咲き日、満開期間(満開開始日)、桜吹雪日も同様の定義で行ないます。開花の確認は、該当施設の管理者などによる開花の判断があったかどうかを基準とします。
※1)昨シーズンより定義を変更したため、5年平均開花は推定値になります。
<各エリアの桜開花予想について>
桜は、樹齢や生育環境によって開花日に変動が生じるため、同じエリア内でも開花日は一本一本違います。ウェザーニューズでは、身近な桜の開花日をより感覚と合った形でお伝えするため、各エリアの開花日においては、開花日決定の対象となるような桜の木の選定を行わず、エリア全体の桜を対象とします。そのため、対象となる範囲が広く、桜の木が多い各エリアの開花日に関しては、開花のピークを迎える期間として発表しています。
ウェザーニューズの桜開花予測の手法について
ウェザーニューズでは、今シーズンの桜の開花予想にあたり、下記の4つの視点で分析し、開花予想を発表しています。
(1) サポーターリポートの分析
ウェザーニューズでは、全国各地の一般の方(サポーター)と、桜の“つぼみ”から“開花”“満開”“葉桜”になるまでの過程を共に観察する「さくらプロジェクト」の取り組みを2004年より毎年実施しています。昨年は、約2万人が本プロジェクトに参加し、当社には、過去8年で160万通以上もの各地点における開花情報が寄せられています。開花予想の発表は、これら蓄積された写真等の膨大な量の観察データを、地点ごとに細分化、分析し、ピンポイントに算出して行います。また、今後発表する予測に関しても、刻々と全国からリポートされる開花やつぼみの実況を取り入れて反映していきます。
(2)近年の統計データを分析
桜の開花予想を算出する際、過去の統計データは分析の基本データとなります。通常、過去30年~50年程度の長期間のデータを使用しますが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは、正確な開花予想の算出が難しくなってきました。当社では各地点の開花予想の算出にあたり、気温が上昇傾向にある過去20年の統計データを基本としています。また近年の急激な変化を把握するため過去5年、過去10年の統計データをも応用分析しています。さらに今年から、全国3,000箇所に設置している気象観測機「ソラテナ」のデータも活用し、きめ細かいデータを開花予想に算出に反映していきます。
(3) 最新の気象データをもとに開花に影響する気温の推移と開花予想を算出
桜の開花には、前年からの気温傾向が大きく関わります。桜が順調に開花する条件は、前年の秋から冬にかけて十分に冷え込むこと、そして2月後半以降に暖かさが増してくることです。秋から冬にかけての冷え込みは「休眠打破」のために必要なものです。また、開花を促すためには3月の気温が大きく影響し、3月の暖かな春の訪れが早いほど桜の生長が促されて桜の開花が早まる傾向にあります。なお、開花直前の時期に寒の戻りがあると、寒さが強まった日数だけ開花日が遅れる現象がありますが、こうした急激な冷え込みは、事前に把握、特定が難しく、これによる開花日の遅れは傾向として内包しています。こうした寒の戻りの傾向は、開花時期直前のつぼみ調査や最新の独自週間予報等から予測に反映します。
(4) 全国660箇所の桜の名所への取材データ
ウェザーニューズでは、「さくらプロジェクト」のコンテンツとして、毎年、全国の桜の名所(約660箇所)の紹介を桜の開花の実況と併せて提供しています。「さくらプロジェクト」では、これらの名所に、電話などで現地へ独自に取材を行い最新の桜の開花状況を調査してスマートフォン、携帯、インターネットサイトに情報を更新しています。こうした全国の桜名所スポットの過去データを分析し、開花予想に反映しています。
各エリアの桜開花予想
<桜開花情報に関するウェザーニューズの考え方>
日本の春を告げる象徴とも言える桜開花情報は、日本人にとって特別な意味をもつ重要な情報と考えています。一昨年から気象庁の開花予想が取りやめられると同時に、新たに始める企業も増え、これまでの桜情報の在り方が変わる時期を迎えました。多くの情報源から、利用者が能動的に自分にあった知りたい情報を入手できる環境が整っていくことは、一般の利用者をはじめ、桜のイベント等に携わる自治体や企業にとっても有益なことと考えています。ウェザーニューズでは、8年前から利用者がただ情報を受け取るだけでなく、自らが参加し、その主体性を通じて、より桜を楽しんでいただく桜情報を創ってきました。今年も、桜を楽しむ日本人すべてにウェザーニューズの桜開花情報を利用していただけるよう、これまで以上に楽しく、質の高い情報発信を目標に、サポーターと共に取り組んでいきます。