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ウェザーニューズ、梅雨の天気傾向発表

梅雨の雨量、西日本は平年より多い傾向

〜九州で大雨、熊本や大分など地震の被災地では土砂災害に厳重な警戒を~

 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は最新の梅雨の天気傾向を発表しました。梅雨時期の総雨量は、北〜東日本は平年並の予想で、暖かく湿った空気が流れ込む西日本は平年より多い見込みです。九州では例年より大雨になる恐れがあり、熊本や大分では地盤がゆるんでいるため地震の被災地では厳重な警戒が必要です。特に、7月に入ると活発な梅雨前線の影響で大雨の日が増えるため、河川の増水、道路冠水、家屋の浸水、土砂災害に十分注意してください。今年の梅雨入り・梅雨明けは、沖縄・九州南部・東北北部を除く広い範囲で平年並の予想です。沖縄では、梅雨入りが平年より遅く、梅雨明けが平年より早まることから、沖縄の梅雨期間は平年より2週間程度短くなりそうです。東北北部では、梅雨入りは平年並の予想ですが、梅雨前線が東北北部で停滞するため梅雨明けが遅れ、平年より2週間程度長い梅雨になる予想です。関東は平年並の梅雨となる予想で、6月上旬には梅雨入りし、7月下旬に梅雨明けを迎える見込みです。最新の梅雨見解は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」の「長期見解」からご確認いただけます。ウェザーニューズは雨の季節を少しでも安全で快適に過ごすことをサポートするサービスの提供に努めてまいります。

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今年の梅雨は九州で大雨、熊本地震の被災地では土砂災害に厳重な警戒を

図1 梅雨の雨量傾向
図2 梅雨の天気図

 エルニーニョ現象が終息傾向にある今年は、太平洋高気圧の西への張り出しが例年より強くなるため、その高気圧の縁をまわる湿った空気が西日本に流れ込みやすくなります。その上、高気圧の西への張り出し具合によっては遠くインド洋からも湿った空気を引き込むことがあります(図2)。このため、梅雨の期間の総雨量は、北〜東日本は平年並ですが、西日本は平年より多い傾向で、特に九州では例年より大雨になる恐れがあります。熊本や大分など地震により地盤がゆるんでいる地域では、土砂災害に厳重な警戒が必要です。
 6月は、梅雨前線が西日本の南岸付近から東日本の南海上に停滞する予想です。このため、西日本の雨量は平年並〜やや多い傾向です。曇りや雨の日が多く、前線が活発化して強い雨が降る日もあるため注意が必要です。一方、東日本では梅雨入り後も前線の活動が弱まる時期があり、6月の雨量は平年並になる予想です。
 7月に入ると梅雨前線が本州付近に北上して、東北から九州にかけての広い範囲で梅雨らしい天気になりそうです。暖かく湿った空気の影響で前線活動が活発化して、激しい雷雨や大雨となる恐れがあるため、東〜西日本の広い範囲で注意が必要です。

梅雨期間は広い範囲で平年並も、沖縄の梅雨期間は2週間短く、東北北部は2週間長い予想

図3 梅雨期間の傾向

 今年は、太平洋高気圧が西に強く張り出します(図2)。この影響で、梅雨前線は東日本までは例年通り北上し、東〜西日本の梅雨入りや梅雨明けの時期は平年並となる予想です。関東は6月上旬に梅雨入りし、7月下旬に梅雨明けを迎える見込みです。
 一方、東北では、梅雨入りは平年並ですが、高気圧の張り出しによる梅雨前線の押し上げが北ほど弱くなり(図2)、梅雨前線が東北北部付近で停滞するため梅雨明けが遅れます。このため、東北北部では梅雨の期間は平年より2週間程度長くなる可能性があります。また、沖縄は、前線の北上が平年よりやや早いため、梅雨明けも平年よりも早い6月中旬の見込みです。梅雨を迎えるのが平年より遅れたことも影響し、梅雨の期間は平年より2週間程度短くなる可能性があります。

※本リリースにおける情報につきましては、5月26日時点の見解になります。最新の見解は、当社のスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」、または、携帯サイト(https://wni.jp)にてご確認ください。

エリアごとの梅雨の天気傾向

梅雨入り
明け予想
雨のピーク
時期
雨量の傾向
(平年との比較)
天気傾向

東北
梅雨入り
6月中旬

梅雨明け
【南部】
7月下旬
【北部】
8月上旬
7月上旬 6月:やや少ない
7月:やや多い
東北の梅雨入りは平年並の予想です。梅雨前線が7月下旬になると停滞するため、北部では梅雨明けが遅れる見込みです。このため、今年の梅雨の期間は南部では平年並、北部では平年より長くなりそうです。また、梅雨の総雨量は平年並になる見込みです。
6月は梅雨前線が本州から離れた東日本の南海上に停滞することが多いので、日本海側では、晴れ間が見られ、梅雨の中休みとなる時期がありそうです。一方、太平洋側では、湿った東寄りの風の影響を受けるため、曇りや雨の日が多い見込みです。7月は本州付近に梅雨前線が停滞し、ぐずついた天気が続きそうです。暖かく湿った空気の影響で前線活動が活発化し、まとまった雨の降る日がある見込みです。河川の増水、浸水、土砂災害に注意してください。
北陸 梅雨入り
6月中旬

梅雨明け
7月下旬
7月上旬 6月:やや少ない
7月:やや多い
北陸の梅雨入りは平年並の予想です。梅雨前線は順調に北上し、平年並の時期に梅雨明けを迎える見込みなので、梅雨の期間は平年並になりそうです。また、梅雨の総雨量は平年並となる見込みです。
6月は梅雨前線が本州から離れた東日本の南海上に停滞するため、曇りや雨の日が多いものの、梅雨の中休みとなる時期もありそうです。7月は本州付近に梅雨前線が停滞し、ぐずついた天気が続きそうです。暖かく湿った空気の影響で前線活動が活発化し、まとまった雨の降る日がある見込みです。河川の増水、浸水、土砂災害に注意してください。
関東
甲信
梅雨入り
6月上旬

梅雨明け
7月下旬
7月上旬 6月:やや少ない
7月:やや多い
関東や甲信の梅雨入りは平年並の予想です。梅雨前線は順調に北上し、平年並の時期に梅雨明けを迎える見込みなので、梅雨の期間は平年並になりそうです。また、梅雨の総雨量は平年並となる見込みです。
6月は梅雨前線が本州から離れた東日本の南海上に停滞するため、曇りや雨の日が多いものの、梅雨の晴れ間もありそうです。7月は本州付近に梅雨前線が停滞し、ぐずついた天気が続きそうです。暖かく湿った空気の影響で前線活動が活発化して、まとまった雨の降る日がある見込みです。河川の増水、浸水、土砂災害に注意してください。
東海 梅雨入り
6月上旬

梅雨明け
7月下旬
7月上旬 6月:やや少ない
7月:やや多い
東海の梅雨入りは平年並の予想です。梅雨前線は順調に北上し、平年並の時期に梅雨明けを迎える見込みなので、梅雨の期間は平年並になりそうです。また、梅雨の総雨量は平年並となる見込みです。
6月は梅雨前線が本州から離れた東日本の南海上に停滞するため、曇りや雨の日が多いものの、梅雨の晴れ間もありそうです。7月は本州付近に梅雨前線が停滞し、ぐずついた天気が続きそうです。暖かく湿った空気の影響で前線活動が活発化し、まとまった雨の降る日がある見込みです。河川の増水、浸水、土砂災害に注意してください。
近畿 梅雨入り
6月上旬

梅雨明け
7月下旬
7月上•中旬 6月:平年並
7月:やや多い
近畿の梅雨入りは平年並の予想です。梅雨前線は順調に北上し、平年並の時期に梅雨明けを迎える見込みなので、梅雨の期間は平年並になりそうです。また、梅雨の総雨量は平年よりやや多い見込みです。
6月は梅雨前線が本州から離れた西日本の南岸付近に停滞するため、曇りや雨の日が多いものの、梅雨の晴れ間もありそうです。7月は本州付近に梅雨前線が停滞し、ぐずついた天気が続きそうです。暖かく湿った空気の影響で前線活動が活発化して大雨となり、雨量が平年よりやや多くなる恐れがあります。河川の増水、浸水、土砂災害に注意してください。
中国
四国
梅雨入り
6月上旬

梅雨明け
7月中・下旬
7月上•中旬 6月:平年並
7月:多い
中国・四国の梅雨入りは平年並の予想です。梅雨前線は順調に北上し、平年並の時期に梅雨明けを迎える見込みなので、梅雨の期間は平年並になりそうです。また、梅雨の総雨量は平年よりやや多い見込みです。
6月は梅雨前線が西日本の南岸付近に停滞して曇りや雨の日が多くなります。強い雨の降る日もあり、注意が必要です。7月は本州付近に梅雨前線が停滞します。暖かく湿った空気の影響で前線活動が活発化して大雨となり、雨量が平年よりやや多くなる恐れがあります。河川の増水、浸水、土砂災害に注意してください。
九州 梅雨入り
6月上旬

梅雨明け
7月中旬
7月上•中旬 6月:やや多い
7月:多い
九州北部は梅雨入り・梅雨明けともに平年並の予想ですが、南部では梅雨入りが平年より遅く、梅雨明けは平年並のため、梅雨の期間は平年より1週間程度短くなりそうです。また、梅雨の総雨量は平年より多い傾向です。
6月は梅雨前線が西日本の南岸付近に停滞して曇りや雨の日が多くなります。前線が活発化して大雨となる日もあるため注意が必要です。7月は本州付近に梅雨前線が停滞します。暖かく湿った空気の影響で前線活動が活発化して大雨となり、雨量が平年より多くなる恐れがあります。河川の増水、浸水、土砂災害に注意してください。特に、熊本や大分など地震により地盤がゆるんでいる地域では、土砂災害に厳重な警戒が必要です。
沖縄
奄美
【奄美】
梅雨明け
6月下旬

【沖縄】
梅雨明け
6月中旬
【奄美】
5月下旬

【沖縄】
5下旬
6月:平年並 太平洋高気圧が沖縄付近への張り出しを強めるため、前線の北上が平年よりやや早まる見込みです。このため、沖縄・奄美の梅雨明けは平年より早めになる予想です。また、梅雨を迎えるのが平年より遅れた影響で、梅雨の期間は平年に比べて短くなりそうです。
現在、梅雨前線は沖縄付近に停滞して活発化しており、大雨の恐れがあります。河川の増水、浸水、土砂災害に注意が必要です。