来春、12年目を迎える「花粉プロジェクト」は、全国の一般の方、医療機関、企業、学校などと協力して花粉症対策に取り組むプロジェクトです。一般のご家庭や会社に設置された花粉観測機『ポールンロボ』は、地域の花粉飛散量をリアルタイムに観測します。観測データ及び皆様から寄せられる症状リポートを分析し、1時間ごとの花粉飛散予想や花粉症対策コンテンツに活かし、対策に役立つ情報としてスマートフォンやインターネットでリアルタイムに発信していく予定です。
　2015年夏に暑い時期が短かった影響で、来春の花粉飛散量は平年(2008〜2015年平均)より3割減る見込みですが、風が強い日や雨の日の翌日は一時的に大量に飛散することもあり、油断はできません。リアルタイムに花粉の飛散状況を把握することで、一時的な大量飛散の際も対策にお役立てください。

　『ポールンロボ』は、一般家庭や会社などに簡単に設置できる花粉観測機で、無料で貸与されます。『ポールンロボ』での花粉観測は2005年から始まり、2016年で12年目を迎えます。バージョンアップを重ね、5代目となった現在の『ポールンロボ』は直径約15㎝の球体で、人の顔に見立て、目、鼻、口がかたどられています。口の部分からは成人の呼吸量と同量の空気が吸引され、人の呼吸時に吸い込むのとほぼ同量の花粉を観測できるように設計されています。『ポールンロボ』の目の色は、観測した花粉の数によって「白」「青」「黄」「赤」「紫」の5段階で変化し（表1参照）、設置場所の花粉飛散量がひと目でわかるようになっています。また、『ポールンロボ』は、花粉飛散量の他に、気温、湿度、気圧、ダストも観測し、花粉が飛びやすい気象条件の分析に活用されます。『ポールンロボ』から得られたこれらのデータはインターネット回線を通じてウェザーニューズに自動送信され、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」やインターネットサイト「ウェザーニュース」でリアルタイムに公開されるほか、花粉の飛散予想や花粉症対策のコンテンツにも活用されます。