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ウェザーニューズ、「冬の小売需要傾向2022」を発表

東〜西日本は寒い冬、12〜1月は寒波到来で西日本ほど厳しい寒さの時期も

冬物商品の需要高シーズンは例年より長め、2月上旬から花粉対策グッズ需要上昇の見込み

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株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、今冬の天気傾向と商品の需要予測をまとめた「冬の小売需要傾向2022」を本日発表しました。今シーズンは、ラニーニャ現象の影響で偏西風が日本付近で南に蛇行するため、日本の上空には西回りで寒気が流れ込みやすい状況が続きます。このため、12〜2月の気温は、北日本では平年並~やや高い、東日本で平年並〜やや低い、西日本は平年並〜低くなる予想で、東〜西日本は寒い冬になりそうです。特に、12〜1月は強い寒気が流入しやすく、西日本を中心に厳しい寒さとなる時期もありそうです。

冬物商品の需要は、例年は年明けとともに次第に落ち着きますが、今シーズンは1月に入っても寒い時期が続くため、肉まん・鍋物などの食料品や防寒インナーなどの冬物衣類の需要は例年よりも長くなりそうです。2月に入ると12〜1月に比べて寒気が緩んで、2月上旬から花粉が飛び始める予想です。このタイミングで花粉症対策グッズに注目が集まりはじめる見込みです。花粉飛散量は、関東以西で昨シーズンより多くなる予想で、特に西日本では1.7倍もの飛散が予想されていることから、昨シーズンよりも需要が高まりそうです。

最新見解は、お天気アプリ「ウェザーニュース」の「長期予報」からご覧いただけます。また、当社のWxTech®︎サービスでは、企業向けの気象データ提供や商品との相関分析、広告サービスなどを提供しています。生産や販売計画への気象データ活用やDX推進にご興味のある企業の方はお問い合わせください。

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気温傾向:12〜1月は強い寒気が流入、東〜西日本は平年よりも寒い冬に

今冬は、ラニーニャ現象の影響でインド洋側のベンガル湾からフィリピン付近にかけて、雲の発生(対流活動)が活発になります。ここで上空に運ばれた空気が、中国大陸の内陸付近で下降するため、中国内陸では偏西風が北へ蛇行し、その下流の日本付近では南へ蛇行しやすくなります。このため、日本の上空には寒気が流れ込みやすく、西回りで入りやすくなると予想されます。このラニーニャ現象は、今冬いっぱいは続く見通しですが、年が明けると徐々に弱まり、冬の後半ほど影響が小さくなると予想しています。

このため、12〜1月の気温は、北日本では平年並〜やや高いですが、東日本は平年並〜やや低い、西日本は平年よりやや低い〜低い傾向で、沖縄・奄美では平年並の予想です。特に12〜1月は西回りで強い寒気が入りやすく、西日本を中心に厳しい寒さになるタイミングがありそうです。2月に入ると12〜1月に比べて寒気の流入が緩むため、気温は北日本では平年並〜やや高く、東日本では平年並、西日本では平年並〜やや低く、沖縄・奄美は平年よりやや低くなる見込みです。

降水と降雪の傾向:降水量は日本海側で平年並〜多く、太平洋側は平年並〜少ない予想

2月前半にかけて冬型の気圧配置になりやすく、西回りで寒気が入りやすいため、東〜西日本の日本海側では12〜2月の降水量は平年並か多くなる予想です。東〜西日本の太平洋側は、基本的には冬晴れの日が多いですが、気圧の谷や低気圧の影響で周期的に雪や雨が降る時期や、南岸低気圧の影響を受ける日もあることから、平年並か少ない予想です。北日本は低気圧の影響を受ける日があるため、日本海側では平年並か多く、太平洋側では平年並となる見込みです。

降雪量は、北〜西日本の日本海側で平年並か多い、太平洋側で平年並となる予想です。ピークは広範囲で1月後半の見込みです。1月中旬からは南岸低気圧の影響で関東甲信の平野部でも積雪のおそれもあります(※)

※「降雪傾向(12〜3月)」の詳細はこちらをご覧ください。
11月25日発表:ラニーニャ現象や低気圧の影響で降雪量は北〜西日本の日本海側で多くなる可能性大
/news/41915/

 

冬の小売需要傾向

当社の気象データアナリストは、2020〜2021年と2021〜2022年の11〜2月のGoogle検索数の傾向と気象データの関係を分析し、今シーズンの冬の気温傾向を組み合わせて、今年は冬物商品がいつまで注目されるかを予想しました。鍋、肉まん、ホット飲料、防寒インナー、大型商品などの冬物商品の検索は、例年秋から需要が高まりますが、年が明けると次第に落ち着いていきます。ここで1月があまり寒くない場合は、こたつなどの大型商品ほど顕著に需要が下がりますが、寒い場合は食料品や日用品の需要は長く続く傾向が見られます。

2020〜2021年(一昨年のシーズン)の冬は例年通りの傾向で、前半は寒かったものの1月中旬以降に寒さが緩んだことで、冬物商品の注目度が下がりました。一方、2021〜2022年(昨シーズン)の冬は東〜西日本では平年より気温が低く、1月も寒さが続いたことで、年明け後も注目度が高い状態が続きました。今シーズンは昨シーズン同様に、1月に入ってからも平年より気温がやや低いエリアが多くなるため、鍋や肉まんなどの食料品や日用品が注目される期間が例年よりも長く続きそうです。

肉まん:2021〜2022年(昨シーズン)
肉まん:2020〜2021年(一昨年のシーズン)
防寒インナー:2021〜2022年(昨シーズン)
防寒インナー:2020〜2021年(一昨年のシーズン)

また、例年2月頃は寒さが緩むタイミングで花粉の飛散が開始し、「花粉」の検索が始まります。2021年は、平年に比べて花粉の飛散開始・飛散終了とも非常に早く、飛散開始から本格飛散までの期間が短かい「先制・速攻型」のシーズンでした。この年の「花粉」の検索は、2月中旬から注目されはじめ、2月下旬には急激に注目度が高まりピークとなりました。一方、2022年は寒さが長引いたことで飛散開始が遅れ、3月以降の暖かさによって花粉が一気に飛散した「短期集中型」のシーズンでした。この年の「花粉」の検索は、2021年より注目度の立ち上がりはやや遅く、2月下旬から注目度がじわじわ上がり、3月に入ると注目度は跳ね上がり3月中旬にピークを迎えました。

今シーズンの花粉飛散は2月上旬にスタートする予想です。飛散開始後は徐々に花粉関連商品が注目されるとみています。花粉飛散量は、昨シーズンと比べて北日本や北陸では少ないものの、関東・東海・西日本では多くなる予想で、西日本では1.7倍もの飛散が予想されます。平年比では、北日本ではやや少なく、東日本では概ね平年並、西日本ではやや多くなる予想です。このことから、花粉症対策グッズは関東以西のエリアほど需要が高まりそうです。

花粉:2022年
花粉:2021年
※「第一回花粉飛散傾向」の詳細はこちらをご覧ください。
10月4日発表:来春の花粉飛散量は関東から西で前年より増加傾向、北日本は減少
/news/41628/

 

花粉の飛散は花粉症対策グッズの需要と、気温の低下は冬物商品の需要と連動します。当社のWxTech®️サービスでは、企業向けに商品と気象データの相関を分析する『気象相関分析』を提供しています。今シーズンの気温傾向や花粉飛散時期・量の予想をもとに、商品・サービスの需要を予測しています。商品の注目が高まるタイミングを把握いただくことで、効率的な生産や販売計画、プロモーションにお役立てください。

また、「天気連動型動画広告」では相関分析によって得られたデータを用いて、最適なタイミングにお天気アプリ「ウェザーニュース」上で動画広告を配信します。ウェザーニュースキャスターが商品を宣伝する動画を複数パターン作成し、気象状況に合わせて、最適なタイミングでユーザーに配信します。

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エリアごとの気象見解

エリア
12~2月の気温
(平年との比較)
12~2月の気象見解
北日本
 
(北海道・東北)
平年並〜やや高い
12月:日本海側は曇りや雪、雨の日が多く、後半のクリスマス頃や年末頃の時期には暴風雪や大雪になるおそれがあります。太平洋側では晴れる日が多いですが、日本海側の暴風雪と同時期には強風に注意が必要です。気温は平年並で、着実に寒さが増してきます。雪の量も後半には一気に増すおそれがあるため、冬支度はしっかりと。
1月:冬型の気圧配置が続き、日本海側は雪の日が多くなります。積雪の増加や落雪等に注意が必要です。太平洋側は晴れる日が多いですが、日本海側から雪雲が流れ込んで雪の降る日もあります。ウィンタースポーツも楽しめそうですが、出発前にしっかりと最新情報をご確認ください。気温は北海道は平年よりやや高い予想ですが、それでも真冬の極寒です。分厚いコートとマフラーや手袋で防寒をしっかりと。初詣も暖かい服装でお出かけください。
2月:前半ほど冬型の気圧配置が続き、日本海側は曇りや雪のすっきりしない天気となり、太平洋側は晴れる日が多くなります。後半の天気は周期変化となりますが、まだまだ雪は降りやすい予想です。気温は平年並からやや高い予想です。まだまだ厳しい寒さの日が多くなりますが、後半に天気が周期変化する際は、一時的にやや気温が高めになる可能性もあります。落雪や融雪等に注意してください。受験生は引き続き万全の寒さ対策と体調管理を。
東日本
 
(関東甲信・北陸・東海)
平年並〜やや低い
12月:冬らしい天気となり、日本海側では曇りや雨、雪の降る日が多くなります。後半には雪や風が強まり吹雪になるおそれもあるため注意が必要です。
一方で、太平洋側では乾燥した冬晴れの日が多くなる予想です。ただ、中旬以降は雪がチラつき、平野でも初雪の可能性があります。気温は平年並~やや低い予想です。朝晩は冷え込み、冬用コートが欲しくなります。

1月:日本海側はスッキリしない天気の日が多く、下旬は雪が強まるおそれもあります。ウィンタースポーツも楽しめそうですが、出発前にしっかりと最新情報の確認を。
太平洋側は中旬に南岸低気圧の影響で雪や雨の降る可能性があります。1月14日、15日の大学入学共通テストへの影響も懸念されるため、受験生は最新情報にご注意ください。後半は冬晴れの傾向で、空気が乾燥します。特に受験生はウイルスの流行に注意して手洗いやうがい、保湿など対策を万全に行ってください。
気温は平年並~やや低い予想です。冬用のコートとマフラーや手袋で防寒をしっかりと。初詣も暖かい服装でお出かけください。

2月:前半は冬型の気圧配置となり、日本海側は曇りや雪の日が多く、太平洋側ほど晴れる日が多くなります。ただ、上旬は南岸低気圧の影響で雨や雪の降る日もある予想です。
また、後半ほど天気は周期変化し、2月上旬〜中旬の暖気が入りやすいタイミングで春一番が吹く可能性があります。
気温は平年並の予想です。天気と共に気温も周期変化し、徐々に気温はアップダウンする傾向にあります。日毎や一日の気温変化に注意してください。受験生は引き続き万全の体調管理や乾燥対策を。また、花粉への備えもしっかりと行ってください。
西日本
 
(近畿・中国・四国・九州)
平年並〜低い
12月:山陰など日本海側では冬らしく曇りや雨、雪の降る日が多くなります。一方で、太平洋側の地域は冬晴れとなりますが、中旬以降は平野部でも初雪となる可能性があります。
気温は平年よりやや低い予想です。日向では暖かさを感じられても空気は冷たく、冬用のコートが必須となります。寒さとともに落ち葉の絨毯があちこちにできそうです。

1月:山陰など日本海側では曇りや雪、雨の日が多く、太平洋側は前半、気圧の谷や低気圧の影響で周期的に雨や雪が降る時期があります。後半は晴れる日が多いものの、雪や雨の降る日もありそうです。山陰など日本海側では下旬に大雪のおそれもあります。1月14日、15日の大学入学共通テストへの影響も懸念されるため、受験生は最新情報にご注意ください。
気温は平年より低い予想です。冬用のコートやマフラー、手袋で防寒をしっかりと。初詣も暖かい服装が必須です。
空気が乾燥するため、特に受験生はウイルスの流行に注意して手洗いやうがい、保湿などの対策を万全に行ってください。

2月:前半は冬型気圧配置となり、日本海側は曇りや雪の日が多く、太平洋側ほど晴れる日が多くなります。ただ、上旬は南岸低気圧の影響で雨や雪の降る日があり、後半ほど天気は周期変化となる予想です。2月中旬の暖気が入りやすいタイミングで、春一番が吹く可能性があります。
気温は平年並~やや低い予想です。天気とともに気温も周期変化となり、徐々に気温はアップダウンする傾向にあります。日毎や一日の気温変化に注意してください。受験生は引き続き体調管理、乾燥対策を万全に。
また、花粉への備えもしっかりと行ってください。
沖縄
奄美
平年並〜やや低い
12月:天気は周期変化しますが、曇りや雨が続く時期もある予想です。
気温は平年並で、昼間も日差しが乏しく肌寒く感じることが多くなりそうです。上着の出番も多くなります。

1月:天気は周期変化しますが、気圧の谷や寒気の影響で、曇りや雨のぐずついた天気の日が多くなります。上着と傘が活躍しそうです。
気温は平年並の予想です。冷たい北風が吹いて肌寒い日が多いので、上着などで体感温度の調節を。
寒さの中でも桜の便りがありそうです。

2月:天気は周期変化しますが、月初めと月終わりの頃は曇りや雨のすっきりしない天気の日が多くなります。気温は平年よりやや低い予想です。まだまだ上着の必要な寒さとなります。ただ、日差しの下では暖かさもあり、徐々に春の気配を感じられそうです。
※本予報は11月29日時点のものです。
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