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民間気象衛星として世界初 超小型衛星「WNISAT-1」、画像の撮影に成功

~今夏の北極海航路へのサービスに向けて着実に進行~

株式会社ウェザーニューズ(所在地:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)と株式会社アクセルスペース(所在地:東京都千代田区、代表取締役:中村友哉)は、昨年11月に打ち上げに成功した超小型衛星「WNISAT-1」が、民間気象衛星として世界初の画像の撮影に成功したことを発表しました。今回公開された画像は初期運用の中で撮影された試験画像ですが、今後本格的な海氷観測の開始に向けて、引き続き準備を進めていきます。

民間気象衛星として世界初となる画像の撮影およびデータ受信に成功

ウェザーニューズでは北極海航路を航行する船舶へ精度の高い海氷の予測をもとに安全運航をサポートするため、アクセルスペースと共同で超小型独自衛星「WNISAT-1」を開発、2013年11月21日に打ち上げに成功しました。以降、初期運用を開始し、昨年12月からは海氷を観測するカメラの動作確認試験を行い、このたび画像の撮影および地上局でのデータ受信に成功しました。

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撮影場所
カナダ・ハドソン湾沿岸
WNISAT-1 2013年12月20日撮影

今後、本格的な海氷観測の開始に向けて、画像撮影パラメータ調整などの準備作業を引き続き行っていきます。

北極海航路への取り組みについて

近年、北極海では海氷が減少し、2005年には観測史上初となる北極海航路(北東航路)が開通、2009年には世界初の船舶の商業航海が実施されました。商船による物流において北極海航路はスエズ運河経由、喜望峰経由に続く、欧州-アジアを結ぶ第三の航路として注目されています。北極海航路を採用した場合の航海距離は喜望峰経由の約2分の1程度で、燃料消費量や排出されるCO2を削減できるとし、海運業界から大きな期待が寄せられています。
北極海航行を安全に実現するために、北極海における海氷の詳細な観測データが必要とする海運業界のニーズを受けて、ウェザーニューズでは2008年に海氷予測専門チーム「Global Ice Center」を起ち上げ、2011年には北極海航路を航行する船舶への運航支援サービス「Polar Routeingサービス」の提供を開始しました。また、さらに精度の高い海氷の予測を行うため、民間気象会社として初となる超小型独自衛星「WNISAT-1」を株式会社アクセルスペースと共同で開発、2013年11月21日に打ち上げに成功しました。2014年の3月からは、北極海域以外の冬季海氷域における運航支援サービス「Ice Routeingサービス」での活用に向けた本格運用を始め、今夏には北極海の海氷観測を開始、「Polar Routeingサービス」への活用を予定しています。

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図1.航路別、航海距離比較
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図2.2013年航路開通時点での海氷の様子と
これまでの最小海氷域面積の変化
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サイズ・質量 27×27×27㎝、10㎏
軌道 600㎞(太陽同期軌道)
寿命 約5年
打ち上げ日 2013年11月21日
打ち上げ場所 ロシア・ヤースヌイ宇宙基地
利用目的 北極海域における海氷のモニタリング
搭載ミッション機器 可視光カメラ、近赤外光カメラ
撮影画像分解能 500m
撮影画像領域 500km×500km
図3.「WNISAT-1」のスペック