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ウェザーニューズ、2015年 第一回桜開花予想発表 西〜東日本は例年並かやや遅め、北日本は例年並かやや早めの開花に

~上野公園は3月26日、桜之宮は30日に開花、全国で最も早い開花は静岡市の予想~

<対象地点>
全国のお花見名所700カ所、全国47都道府県の主要都市
サポーターから要望があった6,800本の桜(※3月4日現在の登録数)
<予想内容>
開花日、五分咲き日、満開開始日、桜吹雪開始日
スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」、インターネットサイトで最新の開花情報を随時更新
第二回桜開花予想は、3月11日(水)発表予定

 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、桜シーズン到来に向け、桜の開花予想を発表しました。予想の対象となる桜は、全国の桜の名所700カ所、近所の公園1万カ所、および「さくらプロジェクト」に参加する一般の方の“マイ桜”約6,800本です。開花予想にあたっては、過去11年間に「さくらプロジェクト」に参加した一般の方から寄せられた膨大な桜リポートと、今年の2月27日〜3月1日にかけて全国から届いた3,115通のつぼみの報告、今後の気象状況の予測などをもとに算出しています。全国の桜開花予想は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」や、携帯およびインターネットサイト「ウェザーニュース」の『さくらCh.』で公開しています。

全国の桜開花予想はこちらから
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「ウェザーニュース」
URL: https://wni.jp/
インターネットサイト
「ウェザーニュース」『さくらCh.』
URL: https://weathernews.jp/sakura/

2015年の桜開花予想

~桜の開花時期~

 12月〜1月上旬は全国的に気温が平年より低い時期がありました。桜の花芽が“休眠”状態から覚める(休眠打破する)ために必要な低温の期間が十分にあったため、桜のつぼみは開花へ向けスムーズに生長をスタートできたと考えられます。休眠打破の後は気温が上がることでつぼみの生長が促されます。2月は後半ほど暖かい日もありましたが、急に寒さが戻るなど、気温の変動が大きくなりました。3月は中旬に平年より気温が低い時期があるため、今年の西〜東日本の桜は例年並かやや遅い開花となる見込みです。3月20日前後から静岡県沿岸部で開花が始まり、その後、九州・四国の沿岸部や紀伊半島南部、西〜東日本の広範囲に広がります。都心周辺では3月下旬以降に開花のピークを迎えそうです。4月に入ると気温は平年並〜やや低めの予想ですが、4月中旬からは平年より気温が高くなる時期があり、北日本の桜は例年並かやや早めに開花する予想です。

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~「つぼみ調査」による全国の桜の生長状況~

全国の桜3,115本の「つぼみ調査」の結果、西日本や東日本では昨年に比べると「先が黄色に」なったつぼみの割合は小さく、生長が昨年の同時期よりやや遅いことがわかりました。また、東北や北海道では「まだ小さく硬い」つぼみがほとんどを占めています。

東北地方
関東地方
東海地方
北陸地方
甲信地方
近畿地方
中国地方
四国地方
九州地方
※つぼみ調査について

 ウェザーニューズでは、全国の桜の生長状況を調べるため、2月27日~3月1日の期間、全国の一般の方と共に「つぼみ調査」を行いました。本調査でつぼみの今の状態を細かく把握することで、2月17日に発表した開花傾向より高い精度で開花日を予想できるようになります。「つぼみ調査」では、つぼみの生長を7段階(まだ小さく硬い、先が黄色に、先が緑に、半分以上が緑に、先がピンクに、花びらが見えた、花の軸が伸びきった)で写真と共に報告します。ウェザーニューズでは毎週、金〜日曜日に「つぼみ調査」を行い、全国のつぼみの生長を加味した最新の開花予想を毎週水曜日に発表します。

~気温の推移と開花への影響~

 桜の順調な開花には、春の暖かさだけではなく、前年の秋から冬にかけての寒さも必要です。桜は前年の夏に翌年咲く花のもとになる“花芽”を形成します。夏が終わって気温が下がると花芽は休眠に入り、しばらく生長を止めます。その後、さらに気温が下がり一定期間、低温にさらされると花芽は「休眠打破」してつぼみに生長します。つぼみは春先の暖かさに促され、開花に向けて生長します。2月後半以降は気温が高いほどつぼみの生長が進み、開花が早まります。

<休眠打破期 12月から2月前半の実況>

この冬は強い寒波に何度も見舞われ、全国的に平年より気温の低い時期がありました。低温の時期が十分にあったため、休眠打破は順調に行われていると分析できます。

<生長期 2月後半以降の実況と今後の予測>

 2月後半はたびたび冷たい雨にさらされるなど気温の変動が大きかったことが桜の生長に影響し、西〜東日本では昨年に比べると、つぼみの生長はやや遅れています。3月は開花直前の中旬に平年より気温が低くなる可能性があり、西〜東日本の桜の開花は例年並〜やや遅めとなりそうです。4月に入ると、気温は平年並〜やや低めの予想ですが、4月中旬からは平年より気温が高くなる時期があり、北日本の桜は例年並〜やや早めに開花する予想です。

~2月17日発表の桜開花傾向との相違点~

 2月17日に発表した桜開花傾向は、気象の実況と予測、過去11年間に一般の方から寄せられた桜の生長状況に関する観察リポートの解析をもとに、“傾向”を発表しました。今回は、その後の気象実況と予測に基づく解析に加え、「つぼみ調査」の結果を加味して、“予想”として発表しています。今回の「つぼみ調査」で西〜東日本のつぼみの生長は昨年の同時期よりもやや遅れていることがわかりました。さらに、今後の気温の予想を考慮し、北日本では1~2日、東~西日本は2~3日程度、前回よりも開花予想日を遅らせました。

各都道府県における名所の桜開花予想

 下記の表にある名所は、全国700カ所の名所から都道府県ごとに1カ所(北海道は2カ所)をピックアップしたものです。全国700カ所の名所の開花予想は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」や携帯およびインターネットサイト「ウェザーニュース」で公開しています。また、昨年の開花日および5年平均の開花日は、各地点への当社独自調査によるものです。



各都市における今年の開花予想時期と昨年の開花時期

※エリアごとに“開花(1輪)”のピーク時期を記載しています。


ウェザーニューズの桜開花予想の定義

<名所700カ所の桜開花予想について>

 ウェザーニューズでは、木に“1輪以上”の花が初めて咲いた日を桜の“開花日”と定義しています。また、複数の桜の木がある公園などの開花日は“敷地内の2割以上の桜が開花する日”と定義しており、五分咲き日、満開開始日、桜吹雪開始日も同様の定義で予想しています。各名所における開花の判断は、施設の管理者などの判断を基準としています。


<各エリアごとの桜開花予想について>

 同じエリア内でも、桜の開花日は樹齢や生育環境によって1本1本違います。ウェザーニューズは、身近な桜の開花日をより感覚に合った形でお伝えするため、代表する1本の木の開花を開花日の基準にせず、“そのエリア内で多くの桜が開花(1輪)する期間”を発表しています。


ウェザーニューズの桜開花予想の手法

ウェザーニューズでは、下記の4つの視点で分析し、開花予想を発表しています。


(1) サポーターリポートの分析

 ウェザーニューズでは、全国各地の一般の方(ウェザーリポーター)と“つぼみ”の段階から桜の生長を見守り、“開花”“満開”“桜吹雪”“葉桜”の過程を共に観察する取り組み「さくらプロジェクト」を2004年以降、毎年実施しています。昨年のプロジェクト参加者は1.4万人にのぼり、過去11年間で14万人を超える参加者から寄せられた190万通以上の桜リポートが当社には蓄積されています。今回の開花予想は、これらの桜リポートと、今年全国から寄せられたつぼみの実況や開花のデータを地点ごとに細分化して分析し、1本1本の木に対してピンポイントに開花予想を算出して発表しています。


(2) 近年の統計データを分析

 桜の開花予想を算出する際、過去の統計は分析の基本データとなります。通常、桜の開花予想には過去30~50年程度の長期間のデータを使用しますが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは、正確な開花予想の算出が難しくなってきました。当社では気温が上昇傾向にある過去20年の統計データを基本データとして使用し、各地点の開花予想を算出しています。また、近年の急激な温暖化を考慮するために過去10年の統計データもあわせて分析しています。


(3) 最新の気象データをもとに気温の推移と開花予想を算出

 桜の開花には、前年からの気温が大きく関係します。桜の順調な開花には、つぼみの生長を促す春の暖かさに加えて、つぼみが「休眠打破」するために前年の秋〜冬にかけての寒さも必要です。また、開花のタイミングは3月の気温に大きく影響されます。3月の気温が高く、春の訪れが早いほど桜のつぼみの生長は促進され、開花が早まる傾向にあります。一方、開花直前の時期に寒の戻りがあると、寒さが強まった日数だけ開花日が遅れることがあります。寒の戻りによる開花の遅れは、開花時期直前の「つぼみ調査」や全国3,000カ所に設置している気象観測機システム「WITHセンサー」の気象データを取り入れた独自の予報を開花予想に反映します。


(4) 全国700カ所の桜の名所への取材データ

 ウェザーニューズでは、全国の桜の名所に電話などで独自に取材を行い、最新の桜の開花状況を調査しています。調査結果と過去の取材データを分析に活用し、開花予想に反映しています。


各エリアの桜開花予想

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札幌周辺はGW終盤に見頃に

北海道では、桜のつぼみの生長が進む4月は寒暖の差が大きくなります。冷え込む日もありますが、4月中旬からは気温が平年より高くなる日もある予想で、桜のつぼみの生長は順調に進み、例年並〜やや早めの開花となる見込みです。4月末には道南から桜が咲き始め、5月半ばにかけて開花エリアが広がっていきます。札幌周辺ではゴールデンウィーク中盤から続々と開花が始まり、連休終盤には満開の桜を楽しめそうです。全国で開花が最も遅い根室釧路方面でも5月下旬まで満開の桜を楽しむことができそうです。

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4月中頃から桜満開の季節に

東北地方では、3月下旬は冷え込む日もありますが、4月中旬からは東北北部ほど気温が高い日もある見込みです。つぼみの生長は順調に進み、開花直前の暖かさで例年並〜やや早めの開花となる見込みです。4月上旬には東北南部の沿岸から桜の開花が始まり、開花前線は4月下旬にかけて順調に北上する予想です。一番の見頃を迎える時期は、仙台周辺で4月半ば、青森周辺では4月末になりそうです。

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3月末には、桜満開の季節に

関東地方では、3月中旬は気温の低い日が多くなってつぼみの生長がやや足踏みするため、桜の開花は例年並〜やや遅くなる見込みです。3月下旬になると関東南部から次第に開花が始まり、4月に入ると開花前線は関東北部へ北上していく予想です。都心周辺の桜が見頃を迎えるのは3月末の見込みで、4月に入ると花びらが舞い始めそうです。関東北部ではちょうど入学式を迎える頃に満開になるところも出てきそうです。

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東海地方は桜舞う入学式に

中部地方では、3月中旬は気温の低い日が多くなってつぼみの生長がやや足踏みするため、桜の開花は例年並〜やや遅くなる見込みです。3月20日頃に東海沿岸から桜の開花が始まり、北陸地方も4月上旬には開花時期を迎えます。名古屋周辺など東海地方では4月に入ると見頃を迎え、4月の入学式の頃には桜の花が舞い始めるところもある見込みです。北陸地方では4月中旬に見頃を迎えるところが多くなりそうです。

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京阪神は桜舞う入学式に

近畿地方では、3月中旬は気温の低い日が多くなってつぼみの生長がやや足踏みするため、桜の開花は例年並〜やや遅くなる見込みです。3月20日を過ぎた頃に紀伊半島南部から桜の開花が始まり、3月末にかけて開花前線が北上していく予想です。京阪神周辺では3月末〜4月初めに見頃を迎える見込みです。4月上旬のうちに桜吹雪が始まる予想で、入学式の頃には桜の花が舞い始める所も多くなりそうです。

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中国・四国は4月上旬に見頃のピーク

中国四国地方では、3月中旬は気温の低い日が多くなってつぼみの生長がやや足踏みするため、桜の開花は例年並〜やや遅くなる見込みで、高知沿岸では早いところで3月20日頃に開花が始まる予想です。山陽地方および山陰地方の沿岸も3月末には開花時期を迎えます。広島市周辺で見頃を迎えるのは4月のはじめとなる見込みで、入学式の頃まで桜を楽しむことが出来そうです。

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3月末に見頃のピークに

九州地方では、3月中旬は気温の低い日が多くなってつぼみの生長がやや足踏みするため、桜の開花は例年並〜やや遅くなる見込みで桜の開花は例年並〜やや遅くなる見込みです。3月20日頃から沿岸部で桜の開花が始まり、その後、標高の高い所へと開花が進む予想です。福岡市周辺では、3月末から4月初めまで桜を楽しむことが出来そうです。