【訂正】17日18時発表の内容に誤りがありましたため、訂正しております。

株式会社ウェザーニューズ（本社：千葉市美浜区、代表取締役社長：草開千仁）は、2月17日（火）、来たる桜シーズンに向けて、全国700カ所の桜の名所やエリアごとの桜開花傾向を発表しました。今年の1月上旬や2月上旬は平年より気温がかなり低くなりましたが、１月中旬〜下旬に気温の高い時期がありました。3月下旬以降は平年より気温が高くなる日もある予想で、桜の開花は全国的に例年並かやや早い時期となりそうです。本発表は、見頃が短い桜の開花時期を事前に知ってもらうことで、日本の桜を楽しんでもらうことを目的としています。“開花傾向”は、過去11年間で累計14万人を超える一般の方から寄せられた桜の開花状況に関する膨大な桜リポートと、今後の気象予測をもとに算出しています。全国の最新情報は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」や携帯サイトからご覧いただけます。また、今年の「さくらプロジェクト」の参加者から寄せられる桜のつぼみのリポートを取り入れた“開花予想（第1回）”は3月4日（水）発表を予定しています。

2015年の桜開花傾向

　この冬は気温の高い時期はありましたが、強い寒波に何度も見舞われ、全国的に平年よりも気温が低い時期もありました。この冬らしい冷え込みにより、桜の芽は「休眠」状態から覚め、開花に向けてスムーズに生長のスタートを切れたと考えられます。休眠打破の後は気温が上がることで開花に向けてつぼみの生長が促されます。3月下旬以降は周期的に気温が変動し、平年より高くなる日もある予想です。桜の開花は、西〜東日本では例年並〜やや早く、北日本では例年よりやや早くなりそうです。西〜東日本は例年よりやや早く開花した昨年と比べると、同じかやや遅めの開花となりそうです。今年、最も早く1輪開花が始まるのは九州や四国の沿岸で、3月半ば過ぎから開花が始まる予想です。その後、開花前線は西〜東日本を北上し、3月下旬には都心周辺で開花のピークを迎える見込みです。

各都道府県における名所の桜開花傾向

　下記の表にある名所は、全国700カ所の名所から都道府県ごとに1カ所（北海道は2カ所）をピックアップしたものです。全国700カ所の名所の開花傾向は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」や携帯サイト「ウェザーニュース」で近日公開予定です。また、昨年の開花日および5年平均の開花日は、一部を除き各名所への当社独自調査によるものです。

ウェザーニューズの桜開花日の定義について

　ウェザーニューズでは、木に“1輪以上”の花が初めて咲いた日を桜の開花日と定義しています。また、複数の桜の木がある公園などの開花日は“敷地内の桜の開花（1輪）がピークを迎える日”と定義しており、5分咲き日、満開開始日、桜吹雪開始日も同様の定義で予想しています。各名所における開花の判断は、施設の管理者などの判断を基準としています。

　同じエリア内でも、桜の開花日は樹齢や生育環境によって1本1本違います。ウェザーニューズは、身近な桜の開花日をより感覚に合った形でお伝えするため、エリアを代表する1本の木の開花を基準にエリアの開花日を決めず、“エリア全体の桜が開花（1輪）のピークを迎える期間”を開花日として発表しています。

ウェザーニューズの桜開花傾向の手法について

　ウェザーニューズでは、下記の4つの視点で分析し、今シーズンの開花傾向を発表しています。

　ウェザーニューズでは、全国各地の一般の方（ウェザーリポーター）と“つぼみ”の段階から桜の生長を見守り、“開花”“満開”“桜吹雪”“葉桜”の過程を共に観察する取り組み「さくらプロジェクト」を2004年以降、毎年実施しています。昨年のプロジェクト参加者は1万4千人にのぼり、過去11年間で14万人を超える参加者から寄せられた190万通以上の桜リポートが当社には蓄積されています。今回の開花傾向は、これまでに集まった膨大な桜リポートの写真や観察データを地点ごとに細分化して分析し、1本1本の木に対してピンポイントに傾向の予測を算出して発表しています。また、今後発表する開花予想に関しても、全国から寄せられるつぼみの実況や開花のデータを取り入れて反映していきます。

　桜の開花傾向を算出する際、過去の統計は分析の基本データとなります。通常、桜の開花予想には過去30～50年程度の長期間のデータを使用しますが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは、正確な開花傾向の算出が難しくなってきました。当社では気温が上昇傾向にある過去20年の統計データを基本データとして使用し、各地点の開花傾向を算出しています。また、近年の急激な変化を把握するため過去10年の統計データもあわせて分析しています。さらに、より精度の高い開花予想が出来るよう、全国3,000カ所に設置している気象観測機システム「WITHセンサー」の気象データを取り入れ、気温と各エリアの開花状況の分析を実施しています。

　桜の開花には、前年からの気温が大きく関係します。桜の順調な開花には、つぼみの生長を促す春の暖かさに加えて、つぼみが「休眠打破」するために前年の秋〜冬にかけての寒さも必要です。また、開花のタイミングは3月の気温に大きく影響されます。3月の気温が高く、春の訪れが早いほど桜のつぼみの生長は促進され、開花が早まる傾向にあります。一方、開花直前の時期に寒の戻りがあると、寒さが強まった日数だけ開花日が遅れることがあります。こうした急激な冷え込みは数週間前の段階で把握することが難しく、気温低下よる開花の遅れは傾向として内包されています。寒の戻りによる開花の遅れは、開花時期直前のつぼみ調査や最新の独自週間予報等から予測に反映します。

　ウェザーニューズでは、全国の桜の名所に電話などで独自に取材を行い、最新の桜の開花状況を調査しています。調査結果と過去の取材データを分析に活用し、開花傾向に反映しています。

各都市における今年の開花予想時期と昨年の開花時期

各エリアの桜開花傾向

札幌周辺はＧＷ終盤に見頃に 北海道地方では、桜のつぼみの生長が進む4月は寒暖の差が大きくなります。冷え込む日もありますが、気温が平年より高くなる日が多い予想で、桜のつぼみの生長は順調に進み、例年並かやや早めの開花となる見込みです。4月末には道南から桜が咲き始め、5月半ばにかけて開花エリアが広がっていきます。札幌周辺ではゴールデンウィーク中盤から続々と開花が始まり、連休終盤には満開の桜を楽しめそうです。全国で開花が最も遅い根室釧路方面でも5月下旬には満開の桜を楽しむことができそうです。	4月中頃から桜満開の季節に 東北地方では、3月下旬以降は冷え込む日もありますが、気温が高い日が多くなる見込みです。桜が咲く直前には寒暖の差が大きくなり、気温上昇のタイミングでは平年を上回る気温になる日もあります。開花直前の暖かさで桜の開花は例年並かやや早めとなる見込みです。4月上旬には南部沿岸部から開花が始まり、4月下旬にかけて開花前線は順調に北上する予想です。一番の見頃を迎える時期は、仙台周辺で4月半ば、青森周辺ではゴールデンウィーク前半になりそうです。
3月末には、桜満開の季節に 関東地方では、3月の気温は寒暖の差が大きくなります。気温がやや低い日があっても、桜の咲く3月終わりは暖かくなり、つぼみの生長がグッと進みそうです。このため、桜の開花は例年よりやや早めとなる見込みで、3月下旬の早い時期に関東南部から始まり、3月の終わりにかけて開花前線が北上していく予想です。都心周辺で見頃を迎えるのは3月末の見込みで、4月に入ると花びらが舞い始めそうです。その他のエリアはちょうど入学式を迎える頃に満開になるところも出てきそうです。	東海地方は桜舞う入学式に 中部地方の3月の気温は平年よりやや低めとなりますが、桜が咲く3月の終わり〜4月上旬は気温の変動が大きくなり、例年より気温が高くなる日もあるため、開花は例年並となる見込みです。3月下旬の早い時期に東海沿岸から桜の開花が始まり、北陸地方も4月上旬には開花時期を迎えます。名古屋周辺など東海地方では3月末に見頃を迎え、4月の入学式の頃には桜の花が舞い始める所も多くなる見込みです。北陸地方では4月中旬に見頃を迎える所が多くなりそうです。
京阪神は桜舞う入学式に 近畿地方では、3月にかけて平年並の気温になる予想です。3月後半は気温が上昇する日もあるため、開花は例年並となる見込みです。3月半ばを過ぎた頃に紀伊半島南部から桜の開花が始まり、3月末にかけて開花前線が北上していく予想です。京阪神周辺では3月末〜4月初めに見頃を迎える見込みです。4月上旬のうちに桜吹雪が始まる予想で、入学式の頃には桜の花が舞い始める所も多くなりそうです。	中国・四国は4月上旬に見頃のピーク 中国四国地方では、3月にかけて気温は平年並になる予想です。3月後半は気温が上昇してつぼみの生長が進む日があり、開花は例年並となる見込みです。高知沿岸から、沖縄を除くと全国で最も早い3月半ばの桜の開花になる可能性もあります。山陰地方の沿岸も3月末には開花時期を迎えます。広島市周辺で見頃を迎えるのは3月末となり、４月初めまで桜を楽しむことが出来そうです。
3月下旬に見頃のピークに 九州地方では、3月にかけて平年並の気温になる予想です。また、桜が咲く3月中旬は気温が上昇する日もあるため、つぼみの生長も進み、開花は例年並となりそうです。3月半ば過ぎから沿岸部で桜の開花が始まり、その後、標高の高い所へと開花が進む予想です。見頃時期を迎えるのは、福岡市周辺では3月末となり、4月初めまで桜を楽しむことが出来そうです。

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