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ベトナム南北を結ぶ南北統一鉄道の早期開通に貢献
ウェザーニューズ、ベトナム・ゲイン鉄道橋復旧プロジェクトを支援
〜ライブカメラで24時間監視、復旧作業可否判断サービスを提供〜
ハノイ > 鉄道気象 >株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は2016年3月20日に発生したベトナム南部のゲイン橋の崩落事故を受けて発足した、ベトナム鉄道総公社(以下、ベトナム国鉄)の復旧プロジェクトチームによる復旧作業を気象面から支援したことを発表しました。4月20日から6月20日にかけて、常時天候や河川水位の変化を確認可能なライブカメラを設置するとともに、鉄道気象チームから復旧作業可否判断コンテンツを提供しました。24時体制で安全かつ効率的に復旧作業が進められた結果、予定よりも半月ほど早く作業が完了し、寸断されていた南北鉄道が再開通しました。
◆ベトナム国鉄によるゲイン鉄道橋の復旧作業を支援、南北鉄道の早期再開に貢献
2016年3月20日、ベトナム・ドンナイ省ビエンホア市を流れるドンナイ川に架かるゲイン橋に、航行中だったバージ船とタグボートが衝突し崩落する事故が発生しました。ゲイン橋崩落によってベトナム北部のハノイと南部のホーチミンを結ぶ南北鉄道は寸断され、終着駅のサイゴン駅への接続ができず、ベトナムの物流や人の移動に大きな影響が出ていました。さらに、乾季のピークであるこの時期、ドンナイ川の流れは非常に早く、船舶の通航量も多いため復旧作業は非常に困難でした。
当社はゲイン橋の安全で迅速な復旧作業のため、急遽ベトナム国鉄・復旧プロジェクトチームから気象面の支援要請を受け、現地にライブカメラを設置し、遠隔地からも常時天候や河川水位、また工事の進み具合の確認を可能とするとともに、鉄道橋復旧工事可否判断コンテンツを提供しました。
当初、復旧工事の完了は7月半ばと想定されていましたが、昼夜問わず安全かつ効率的に作業が進められた結果、6月24日夜に作業完了し、7月2日には予定よりも半月ほど早く南北鉄道が再開通しました。
復旧プロジェクトチームのMr.Doi Sy Hung(Deputy General Director of Vietnam Railways Corporation)からは、以下のようなコメントを頂いています。
「今回、ウェザーニューズ社から提供された気象情報とライブカメラによる監視は、工期厳守とされていたゲイン橋の復旧作業において非常に有効なものでした。私たちベトナム国鉄はウェザーニューズ社がこれらの情報を提供してくれたという事実を高く評価しています。」
設置したライブカメラによって捉えられた映像をタイムラプス化したところ、天候や河川水位の変化のほか、雨の降り出しや止むタイミングによって、作業が中止・再開される様子が映っています。また、夜間も周囲を照らすライトが絶え間なく動き、24時間体制で復旧作業が進められた事がわかります。
当社とベトナム国鉄は2014年以降、ベトナムにおける鉄道運行における気象リスクについて意見交換を続けてきました。2015年4月には共同で鉄道の安全運行に関するセミナーを開催しました。これらの緊密な協力関係のもと、今回、ゲイン橋の復旧作業への支援が実現しました。
ウェザーニューズは今後も「いざという時、人の役に立ちたい」という企業理念のもと、グローバルレベルで気象リスクを軽減する対応策情報サービスを提供して参ります。