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ウェザーニューズ、7~9月のゲリラ豪雨の予想発生回数を47都道府県別に発表

【2017ゲリラ豪雨傾向】発生総数は多発した昨年並、北・西日本では5~8割増も

~ピークは8月中旬、東京都・愛知県・大阪府でも200回以上の発生を予想~

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 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、突発的かつ局地的に激しい雨や落雷をもたらす“ゲリラ豪雨”に対し、事前対策への意識を高め、被害軽減につなげるため、本日、7~9月の『ゲリラ豪雨傾向』を発表しました。今シーズンのゲリラ豪雨は、全国で7,043回発生する予想です。過去3年平均と比べると3割増で、多発した昨年と同程度になる傾向です。特に、高気圧の縁にあたる東北北部や近畿北部、山陰では、昨年より5~8割発生回数が増える予想です。また、人口の多い東京都、愛知県、大阪府でも7~9月の期間中に200回以上の発生を予想しており、決して油断はできません。今年は8月中旬がゲリラ豪雨のピークになる見通しで、お盆休みのお出かけは、山や海だけでなく市街地においても十分注意が必要です。最新見解はスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」よりご確認いただけます。毎夏、突然の激しい雨や落雷による災害が全国各地で多発しており、ウェザーニューズでは少しでも被害を減らせるよう、継続的に情報発信をしていきます。

▼2017年『ゲリラ豪雨傾向』詳細はこちら

スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」をダウンロード後、「おしらせ」にアクセス
または、
ウェザーニュースウェブサイト 2017年『ゲリラ豪雨傾向』
https://weathernews.jp/s/topics/201707/040215/

◆ゲリラ豪雨の発生総数は多発した昨年並、北・西日本では5~8割増も

 “ゲリラ豪雨”(◆注1)は、急激に発達する積乱雲がもたらす突発的かつ局地的な激しい雨のことで、太平洋高気圧が弱まって湿った空気が流れ込んだり、上空の寒気が通過し、大気の状態が不安定になった時に発生しやすい現象です。
 2017年7~9月のゲリラ豪雨は、全国で7,043回発生する予想です。過去3年平均と比べると3割増で、多発した昨年と同程度になる傾向です。特に、湿った空気が流れ込みやすい東北北部や近畿北部、山陰では、昨年より5~8割発生回数が増える予想です。
 都道府県別にみると、青森県は昨年比8割増の予想で、今シーズンは東北トップの197回発生する見通しです。その他、岩手県、滋賀県、京都府、島根県は昨年比6割増、秋田県、鳥取県は昨年比5割増を予想しており、今夏は昨年以上に注意が必要です。また、人口の多い東京都、愛知県、大阪府でも7~9月の期間中に200回以上の発生を予想しており、決して油断はできません。なお、全国で1番ゲリラ豪雨の発生が多いエリアは昨年と同様に関東甲信で、2,359回の予想です。

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◆ピークの8月中旬だけで全体の発生の3割を予想、お盆休みの外出は要注意

 今シーズンのゲリラ豪雨発生のピークは、8月中旬の予想です。8月中旬だけで全体の約3割の発生を予想しています。
 時期別のゲリラ豪雨の発生回数は、7月下旬にかけて各地で梅雨明け後、東日本は高気圧にしっかりと覆われるため比較的少ない見込みですが、東北や西日本は湿った空気の影響で発生しやすくなります。8月上旬になると、東日本を含め発生回数が増えはじめ、8月中旬は高気圧が勢力を弱めるタイミングがあり、全国的にゲリラ豪雨が多発する恐れがあります。お盆休みの期間中は山や海だけでなく、市街地でも注意が必要です。9月上旬は高気圧の勢力が強く、全国的に残暑となる傾向で、内陸部を中心にゲリラ豪雨の発生の可能性があります。9月中旬は台風接近の恐れがあり、その後は急速に季節が進んで、ゲリラ豪雨も終息に向かいます。

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◆高気圧の縁にあたる東北北部や西日本日本海側でゲリラ豪雨発生回数が増加傾向

 今シーズンは、エルニーニョやラニーニャの発生はなく、太平洋高気圧がおおむね例年並に日本に張り出すものの、北への張り出しはやや弱く、西への張り出しはやや強い傾向です。このため、高気圧の縁にあたる東北北部や近畿北部、山陰では、湿った空気が流れ込みやすくなるため、昨年よりゲリラ豪雨の発生回数が増加する見通しです。

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◆エリア別の傾向

北日本のゲリラ豪雨の発生回数は、東北北部を中心に昨年よりも増加する予想です。梅雨明け以降も夏の高気圧の北への張り出しがやや弱く、湿った空気の影響を受けるため、ゲリラ豪雨が発生しやすくなる見通しです。特に、8月上旬から中旬は湿った空気の影響を受けやすく、ゲリラ豪雨が多発する恐れがあります。北海道は、高気圧の北側の前線や寒気の影響で周期的に天気が変化し、ゲリラ豪雨の発生は昨年より少なくなりそうです。

 

東日本のゲリラ豪雨の発生回数は、過去3年平均より多く、昨年並となります。7月下旬に梅雨明けを迎えた直後は、高気圧にしっかりと覆われるため、発生回数は比較的少ない見込みです。その後、徐々にゲリラ豪雨の発生回数が増えはじめ、特に8月中旬は、一時的に高気圧の勢力が弱まるタイミングで発生回数が増加し、8月中旬だけで期間全体の発生の3割を予想しています。お盆休みのお出かけの際は、空の変化に注意が必要です。その後9月中旬以降は、台風などの影響でゲリラ豪雨の発生回数は減少する見込みです。

 

西日本のゲリラ豪雨の発生回数は、高気圧の西への張り出しがやや強い影響で、高気圧の張り出しが弱かった昨年と比較すると、四国と九州では2~3割ほど発生回数が減少する予想です。一方、高気圧の北への張り出しがやや弱い影響で、高気圧の縁を周る湿った空気が流れ込みやすい近畿北部の日本海側や山陰は、昨年より5割ほど増加傾向です。梅雨明け以降、徐々にゲリラ豪雨の発生回数が増え、特に高気圧の勢力が弱まる8月上・中旬は、発生回数が増加する恐れがあります。夏休みを迎えて外に出かける機会が多くなるため、空の変化に注意が必要です。

 

◆都道府県別の“ゲリラ豪雨”発生傾向

エリア

都道府県

2017年予想(回)

2016年(回)

過去3年平均(回)

昨年比(倍)

過去3年平均比(倍)

北日本

北海道

北海道

82

82

150

150

214

214

0.5

0.4

東北

青森

197

885

111

671

75

590

1.8

2.6

秋田

134

89

66

1.5

2.0

岩手

140

86

97

1.6

1.4

山形

90

93

75

1.0

1.2

宮城

143

121

104

1.2

1.4

福島

181

171

173

1.1

1.0

東日本

関東甲信

茨城

239

2,359

284

2,528

216

1,720

0.8

1.1

栃木

313

313

261

1.0

1.2

群馬

239

192

165

1.2

1.4

千葉

200

503

249

0.4

0.8

東京

266

266

199

1.0

1.3

埼玉

322

180

182

1.8

1.8

神奈川

188

195

106

1.0

1.8

山梨

137

137

74

1.0

1.9

長野

455

458

268

1.0

1.7

東海

静岡

126

688

302

884

186

644

0.4

0.7

愛知

224

261

195

0.9

1.2

岐阜

234

234

161

1.0

1.5

三重

104

87

102

1.2

1.0

北陸

新潟

117

283

125

275

98

187

0.9

1.2

富山

99

91

55

1.1

1.8

石川

28

28

15

1.0

1.9

福井

39

31

19

1.3

2.1

西日本

近畿

滋賀

134

1,148

84

1,120

114

841

1.6

1.2

京都

265

167

147

1.6

1.8

奈良

158

149

101

1.1

1.6

兵庫

277

281

190

1.0

1.5

大阪

209

349

243

0.6

0.9

和歌山

105

90

46

1.2

2.3

中国

鳥取

93

615

61

623

35

388

1.5

2.7

島根

71

45

27

1.6

2.7

岡山

214

236

152

0.9

1.4

広島

168

216

137

0.8

1.2

山口

69

65

37

1.1

1.8

四国

香川

25

204

37

277

25

151

0.7

1.0

徳島

50

60

37

0.8

1.4

愛媛

52

90

47

0.6

1.1

高知

77

90

42

0.9

1.8

九州

福岡

196

676

204

806

145

546

1.0

1.4

大分

61

72

54

0.8

1.1

佐賀

46

63

47

0.7

1.0

長崎

28

37

35

0.8

0.8

熊本

160

171

115

0.9

1.4

宮崎

66

120

73

0.6

0.9

鹿児島

119

139

77

0.9

1.5

南西諸島

沖縄

沖縄

103

103

164

164

91

91

0.6

1.1

全国

7,043

7,498

5,372

0.9

1.3

※本ゲリラ豪雨傾向は、ウェザーニューズの長期予報と類似年の過去データを元に、統計的に算出したものです。
※2017年の予想と過去3年平均の発生回数は7月6日~9月30日、2016年の発生回数は7月12日~9月30日で算出しています。
※過去3年とは、2014~2016年です。

◆注1. “ゲリラ豪雨(雷雨)”発生回数の求め方
 ウェザーニューズでは、これまで本傾向を発表する際に、“ゲリラ雷雨”という言葉を使用してきましたが、2017年は『減災を目指す上でより広く認知いただくために』一般にあるいはメディアでよく使用されている“ゲリラ豪雨”も同意語として使用することとしました。
 “ゲリラ豪雨”をもたらす雨雲・雷雲は、予測可能な前線による雨雲とは異なり、“突発的”かつ“局地的” に発達するのが特徴です。また、限られた数しか設置されていないアメダス(全国約1,300か所)では、全ての降雨を正確に観測することは困難です。そこで当社では、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」の全国のユーザーから届く降雨報告(◆注2)において、“ザーザー” (5段階中の2番目)以上の強い雨が報告され、かつ、過去1時間に雨の報告が2割以下の場合を “ゲリラ豪雨”とし、10km四方ごとにカウントしています。

◆注2. 降雨報告について
 スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」を通し、“ポツポツ”、“パラパラ”、“サー”、“ザーザー”、“ゴォーー”の5段階で報告されます。

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