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ウェザーニューズ 航空気象チームが 「6th ARF & Heli Japan 2017」にて優秀論文賞を受賞

~安全運航のための独自観測インフラと気象予測に関する取り組みに評価〜

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 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、日本ヘリコプタ協会とAsian-Australian Rotorcraft Forum International Executive Committeeが主催する「6th Asian-Australian Rotorcraft Forum (ARF) & Heli Japan 2017」にて、当社航空気象コンテンツサービス担当の西村瑞紀、高森美枝、川畑貴義が優秀論文賞を受賞したことをお知らせします。
 ウェザーニューズは30年以上にわたり、空の安全運航に関わる航空気象サービスを提供しており、今後も独自の観測インフラを活用し、局地的・突発的な気象現象の把握や空の安全を支えるサービス品質の向上に努めてまいります。

◆独自観測インフラを用いた局地的・突発的な気象現象への取り組みに高い関心
 「6th Asian-Australian Rotorcraft Forum (ARF) & Heli Japan 2017」は、先進回転翼技術と安全運航をテーマに開催され、アジア・オーストラリア・米国・欧州など世界各国から集まった参加者によってヘリコプタの安全運航及び先進技術に関する内容が発表されました。
 近年、ゲリラ豪雨や竜巻、短時間強雪など、従来の気象観測インフラでは捕捉するのが難しい気象現象が増加傾向にあり、ヘリコプタを安全に運航するために局地的・突発的な気象現象を正確に把握することへの関心が高まっています。今回の受賞論文は、当社の独自観測インフラを用いた局地的・突発的な気象現象の捕捉・解析・予測事例および、機内持ち込み型のヘリコプタ動態管理システム「FOSTER-CoPilot」を用いた飛行機体の位置情報の把握による安全運航支援の有効性について報告しており、ヘリコプタの安全運航に携わる皆様の関心が高い内容として評価されました。

(左)航空気象コンテンツサービスチーム西村瑞紀、(右)表彰状

<受賞の概要>
・発表題目名:「安全運航の為の航空気象観測インフラと気象予測について」
(英題:“Aviation Meteorological Observation Infrastructure and Weather Prediction for Safe Operations”)

・会議名:6th Asian-Australian Rotorcraft Forum (ARF) & Heli Japan 2017
・発表日:2017年11月7日
・発表会場:KKRホテル金沢(石川県金沢市)
・発表者: 西村 瑞紀(航空気象コンテンツサービスチーム)
      高森 美枝(航空気象コンテンツサービスチーム グループリーダー)
      川畑 貴義(航空気象コンテンツサービス マーケティングリーダー)

・論文の概要
 過去10年に発生した航空事故の約5割が小型機とヘリコプタによるものです。近年、ゲリラ豪雨や竜巻、短時間強雪など局地的で激甚な気象現象が多数発生しており、従来の気象観測データだけでは不十分な場合があります。従来の観測網では捉えることが難しい局地的・突発的な気象現象を検知するため、当社は独自に気象観測レーダー「WITHレーダー」(図1,2)や航空用ライブカメラ「峠の茶屋」(図3,4)などの観測インフラを開発・整備してきました。また、2012年以降は機内持ち込み型のヘリコプタ動態管理システム「FOSTER-CoPilot」(図5)を開発し、飛行中の小型機の位置情報の取得ならびに、地上と機上の双方向通信を実現しました。本論文では、更なる安全運航支援を実現するため、独自観測インフラの活用事例および有効性について報告しています。

図1. 気象観測レーダー
「WITHレーダー」
図2. 「WITHレーダー」観測事例
2015年12月7日午前8時、北海道の石狩湾に
小低気圧が南下した時の雪雲の様子(鉛直方向スキャン)
図3. 航空用ライブカメラ「峠の茶屋」
全国約110箇所の主要な峠をライブカメラで定点観測
図4. 異なる気象条件下での「峠の茶屋」 
(左)晴天時、(右)悪天時
中央の山を対象物に設定した画像解析で視界不良を自動検知
図5. 機内持ち込み型のヘリコプタ動態管理システム
「FOSTER-CoPilot」


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