ニュース
ウェザーニューズ、全国7.5万人と実施した「お花見調査」結果を公開
【お花見調査2019】東京・大阪は“ゴミ放置”、京都・青森は“大混雑” 住民ストレスに地域差
〜若い世代の5人に1人が“SNS映え”目的でお花見、“場所取りは若手の仕事”は2割以下に〜
モバイル/インターネット > 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、日本の春の風物詩であるお花見の実態を調査するため、2月28日~3月9日にスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」を通して「お花見調査」を実施し、その結果を発表しました(回答者数:全国75,527人)。近年、観光客の急増による弊害「オーバーツーリズム(観光公害)」が問題視されていますが、本調査結果から、お花見名所の地元住民は“ゴミ放置”と“大混雑”が2大ストレスとなっていることがわかりました。特に、東京都・大阪府は“ゴミ放置”、京都府・青森県は“大混雑”に困っている方が多いようです。また、10代・20代の2割前後が“SNS映え”目的でお花見へ行き、若い世代ほど“占拠して写真撮影”を不快に感じている方が多いことがわかりました。
本調査結果の詳細は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」やウェザーニュースのウェブサイトで公開するとともに、今後のサービスに活用していきます。
<ポイント>
(1) 東京・大阪は“ゴミ放置”、京都・青森は“大混雑” 地元住民のお花見2大ストレス
(2) 花見客の半数は“大声”、5人に1人は“占拠して写真撮影”に不快感
若い世代の2割前後が“SNS映え”目的でお花見へ
(3) “花見の場所取りは若手の仕事”は2割以下、今は“しない”派が主流に
(4) お花見予算は節約傾向?缶ビール約2本分ダウンの全国平均1,712円
(5) 相次いだ気象災害の影響は?近畿を中心に被害報告が届くも、影響は限定的の見込み
▼「2019年お花見調査」の一般向けページはこちら
スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」をダウンロード後、『お知らせ』にアクセス
または
ウェザーニュースサイト「2019年お花見調査」
https://weathernews.jp/s/topics/201903/120205/
◆勘弁して…東京・大阪は“ゴミ放置”、京都・青森は“大混雑” 地元住民のお花見2大ストレス
観光客の急増による弊害「オーバーツーリズム」が問題視されていますが、桜の季節、地元住民が特に困っている現象を明らかにするため、お花見スポット周辺にお住いの方を対象に「お花見シーズン中にイヤだなと思うことは?」と質問しました。“大混雑・渋滞”“ゴミ放置”“騒音”“その他”から回答いただいた結果(回答者数:6,495人)、“ゴミ放置”が46%、“大混雑・渋滞”が43%とほぼ二分している状況であることが判明しました。
都道府県ごとに、最もイヤだと思っている項目で色分けしたところ、近畿や東日本、東北では“大混雑・渋滞”を不快に感じている方が多くなりました。遠方からも大勢の人が押し寄せ、公共の交通機関がキャパオーバーとなってしまったり、自家用車の乗り入れが著しく増えたりと、通常の生活に支障をきたすほどの混雑になってしまっているのかもしれません。人気のお花見スポットが数多くある京都府では55%、さらに青森県は全都道府県で最も多い80%が“渋滞・混雑”と回答しています。
一方、東京都や大阪府など大都市圏や西日本を中心としてエリアでは“ゴミ放置”が多数であることが分かりました。東京都や大阪府などは平常時でも混雑している場合が多いため、“ゴミ問題”の方が目についてしまうのかもしれません。中には、ゴミ箱が設置されているにも関わらず、所定の場所以外にゴミを放置したりするケースもあるようです。
◆花見客の半数は“大声”、5人に1人は“占拠して写真撮影”に不快感
若い世代の2割前後が“SNS映え”目的でお花見へ
「お花見に行った時にイヤだなと思うことは?」と質問し、“ブルーシートで景観悪化”“お酒や食べ物のニオイ”“占拠して写真撮影”“大きな声”から回答いただきました。全国8,558人から寄せられた回答を集計した結果、“大きな声”が約半数を占め、都道府県ごとにみても、全ての地域で“大きな声”が最も多い回答となりました。お酒を飲みながら宴を楽しむ場合は、どうしても声が大きくなりがちですが、のんびり桜を鑑賞している人達にとっては、迷惑に感じてしまう場合が多いのかもしれません。
次に多かったのは“占拠して写真撮影”で、5人に1人が回答しました。年代別にみると若い世代ほど割合が多く、10代は32%、20代・30代はそれぞれ26%の方が不快に感じていることがわかりました。これは、SNSの普及により写真映えを気にする方が多いためと考えられます。
世代間でお花見の目的に違いがあるのか調べるため、「お花見の目的は?」と質問しました。“桜を愛でる”“食べ物・飲み物”“SNS映え”“その他”から回答いただいた結果(回答者数:8,156人)、年配者ほど“桜を愛でる”割合が多く、10代・20代は2割前後が“SNS映え”を一番の目的としていることがわかりました。より良い写真を撮るために長時間同じ場所で撮影を繰り返すと、周りに迷惑となってしまいます。撮影をする際は、お互いに譲りながらお花見を楽しみたいですね。
◆“花見の場所取りは若手の仕事”は2割以下、今は“しない”派が主流に
かつて会社やグループでのお花見宴会の場所取りは若手の仕事として恒例でしたが、今はどうなのか、実態を調査しました。
「会社やグループでお花見宴会をしますか?」という質問で“する”と回答した21%(回答者数:4,117人)の方を対象に、「誰が場所取りをしていますか?」と質問しました。“若手”“若手以外”“じゃんけんやくじ”“場所取りの必要がない”から回答いただいたところ、“若手”は17%だったのに対し、“場所取りの必要がない”が71%を占め、今は場所取りを“しない”派が主流となっていることがわかりました。
寄せられたコメントをみると、“場所取りの必要がない”方は、「少人数のお花見で平日・昼間は意外と空いている」「地元の人しか知らない場所なので」と、穴場情報をおさえている方が多いようです。また、「桜の見える飲食店を予約する」などパワーをかけずにお花見宴会を楽しんでいる方もいました。“若手”と回答した方は伝統となっていることが多く、「申し訳ないけれど、役職は仕事が忙しいのでどうしても若手の役目に」「昔言われたので懐かしい。今ならパワハラ?」という声もありました。
◆お花見予算は節約傾向?缶ビール約2本分ダウンの全国平均1,712円
「今年のお花見予算は?」と質問し、“0円”“500円”…“9,500円”“1万円以上”から選択いただきました。全国7,107人から寄せられた回答を集計した結果、お花見予算の全国平均は1,712円となりました。2017年の同調査と比較すると525円マイナス、缶ビール約2本分の節約に相当します。
都道府県ごとにみると、1番予算をかけるのは島根県の2,783円で、全国平均より1,071円高い結果となりました。過去4回の同調査で毎回1位を記録していた青森県は今回3位で、今年は団子より花、という方が増えたのかもしれません。一方、最も予算が少ないのは沖縄県の857円でした。沖縄県ではもともと宴会型のお花見をする習慣がないため、予算が控えめになったのだと考えられます。
◆相次いだ気象災害の影響は?近畿を中心に被害報告が届くも、影響は限定的の見込み
昨年は豪雨や台風の接近・上陸などによる自然災害が相次ぎました。お花見スポットへの影響を調べるため、「地元のお花見スポット、昨年の災害の桜への影響は?」と質問し、“影響なし”“影響あり”“大打撃”から回答いただきました。全国7,117人の回答を集計した結果、被害報告(“影響あり”“大打撃”の合計)が最も多かったのは大阪府で61%、次いで京都府42%、東京都39%、和歌山県23%、滋賀県22%と、上位のほとんどが近畿となりました。寄せられたコメントをみると、特に台風による被害が大きかったようです。
お花見への影響について各名所にも取材を行いました。拝殿の倒壊をはじめ数十本の桜が倒木した平野神社(京都府)は、「元々桜の本数が多いので、お花見には問題なし」とのことで、桜花祭も例年通り4月10日に開催予定だそうです。また、日本三大桜の一つである根尾谷淡墨桜(岐阜県本巣市)も、台風21号により大枝が4本折れる被害が発生しましたが、本巣市によると「折れた枝は一部なので、木は大丈夫だろう」とのことでした。
台風21号・24号の塩害による季節外れの桜(※)が話題になりましたが、樹木医によると「秋に咲いた分、花数は少なくなるが、数輪程度なので見た目にはわからないだろう」とのことです。
桜の木や枝が少なくなった名所では、例年よりもボリュームに欠ける箇所があるかもしれませんが、取材結果も考慮し、今年の桜の開花や名所への影響は限定的で、地域全体の見栄えが劣るほどではないとみています。
※詳細:全国で350件、桜開花相次ぐ(https://weathernews.jp/s/topics/201810/150065/)
◆参考:2019年お花見調査結果(都道府県別ランキング)
地元住民のお花見ストレス | お花見予算ランキング | ||||||||||
“ゴミ放置”が不快 | “大混雑・渋滞”が不快 | 2019年 | 2017年 | ||||||||
順位 | 都道府県 | 割合(%) | 順位 | 都道府県 | 割合(%) | 順位 | 都道府県 | 金額(円) | 順位 | 都道府県 | 金額(円) |
1位 | 佐賀県 | 65 | 1位 | 青森県 | 80 | 1位 | 島根県 | 2,783 | 1位 | 青森県 | 3,167 |
1位 | 鹿児島県 | 65 | 2位 | 福井県 | 60 | 2位 | 秋田県 | 2,663 | 2位 | 岩手県 | 2,919 |
3位 | 愛媛県 | 60 | 3位 | 岐阜県 | 58 | 3位 | 青森県 | 2,510 | 3位 | 宮崎県 | 2,842 |
4位 | 大阪府 | 56 | 4位 | 滋賀県 | 57 | 4位 | 熊本県 | 2,377 | 4位 | 熊本県 | 2,764 |
5位 | 熊本県 | 55 | 5位 | 福島県 | 55 | 5位 | 山形県 | 2,262 | 5位 | 山梨県 | 2,744 |
6位 | 島根県 | 54 | 5位 | 群馬県 | 55 | 5位 | 山梨県 | 2,262 | 6位 | 秋田県 | 2,644 |
7位 | 福岡県 | 53 | 5位 | 京都府 | 55 | 7位 | 岩手県 | 2,167 | 7位 | 京都府 | 2,549 |
8位 | 東京都 | 52 | 8位 | 石川県 | 54 | 8位 | 宮城県 | 2,157 | 8位 | 山形県 | 2,548 |
9位 | 兵庫県 | 50 | 8位 | 宮崎県 | 54 | 9位 | 福岡県 | 2,138 | 9位 | 福岡県 | 2,536 |
9位 | 広島県 | 50 | 10位 | 富山県 | 53 | 10位 | 高知県 | 2,047 | 10位 | 新潟県 | 2,529 |
11位 | 北海道 | 49 | 10位 | 静岡県 | 53 | 11位 | 滋賀県 | 2,010 | 11位 | 福井県 | 2,500 |
11位 | 山口県 | 49 | 10位 | 岡山県 | 53 | 12位 | 京都府 | 1,957 | 12位 | 長野県 | 2,480 |
13位 | 神奈川県 | 48 | 13位 | 宮城県 | 51 | 13位 | 佐賀県 | 1,950 | 13位 | 北海道 | 2,454 |
14位 | 秋田県 | 46 | 13位 | 山形県 | 51 | 14位 | 福島県 | 1,944 | 14位 | 栃木県 | 2,450 |
14位 | 千葉県 | 46 | 13位 | 長野県 | 51 | 15位 | 新潟県 | 1,906 | 15位 | 宮城県 | 2,429 |
14位 | 沖縄県 | 46 | 16位 | 茨城県 | 50 | 16位 | 群馬県 | 1,904 | 16位 | 福島県 | 2,394 |
17位 | 新潟県 | 45 | 16位 | 栃木県 | 50 | 17位 | 広島県 | 1,891 | 17位 | 広島県 | 2,389 |
17位 | 鳥取県 | 45 | 18位 | 山梨県 | 49 | 18位 | 富山県 | 1,884 | 18位 | 愛媛県 | 2,351 |
17位 | 徳島県 | 45 | 18位 | 愛知県 | 49 | 19位 | 栃木県 | 1,854 | 19位 | 東京都 | 2,315 |
20位 | 奈良県 | 44 | 18位 | 三重県 | 49 | 20位 | 大分県 | 1,796 | 20位 | 滋賀県 | 2,303 |
20位 | 高知県 | 44 | 21位 | 奈良県 | 48 | 21位 | 東京都 | 1,791 | 21位 | 石川県 | 2,300 |
22位 | 山形県 | 43 | 22位 | 岩手県 | 46 | 22位 | 岡山県 | 1,779 | 22位 | 岐阜県 | 2,283 |
22位 | 茨城県 | 43 | 22位 | 秋田県 | 46 | 23位 | 岐阜県 | 1,745 | 23位 | 三重県 | 2,278 |
22位 | 大分県 | 43 | 22位 | 埼玉県 | 46 | 24位 | 茨城県 | 1,723 | 24位 | 山口県 | 2,271 |
25位 | 埼玉県 | 42 | 25位 | 和歌山県 | 45 | 25位 | 奈良県 | 1,716 | 25位 | 千葉県 | 2,260 |
25位 | 富山県 | 42 | 26位 | 北海道 | 44 | 26位 | 埼玉県 | 1,711 | 26位 | 大阪府 | 2,239 |
25位 | 和歌山県 | 42 | 26位 | 高知県 | 44 | 27位 | 鹿児島県 | 1,705 | 27位 | 岡山県 | 2,229 |
25位 | 香川県 | 42 | 26位 | 長崎県 | 44 | 28位 | 千葉県 | 1,703 | 28位 | 奈良県 | 2,207 |
25位 | 長崎県 | 42 | 29位 | 千葉県 | 43 | 29位 | 愛媛県 | 1,695 | 29位 | 鳥取県 | 2,183 |
30位 | 山梨県 | 41 | 30位 | 神奈川県 | 42 | 30位 | 香川県 | 1,686 | 30位 | 徳島県 | 2,167 |
30位 | 宮崎県 | 41 | 30位 | 香川県 | 42 | 31位 | 宮崎県 | 1,676 | 31位 | 静岡県 | 2,129 |
32位 | 三重県 | 40 | 30位 | 沖縄県 | 42 | 32位 | 大阪府 | 1,622 | 32位 | 兵庫県 | 2,122 |
33位 | 宮城県 | 39 | 33位 | 新潟県 | 41 | 33位 | 静岡県 | 1,598 | 33位 | 群馬県 | 2,089 |
33位 | 福島県 | 39 | 34位 | 山口県 | 40 | 34位 | 和歌山県 | 1,582 | 34位 | 鹿児島県 | 2,089 |
33位 | 愛知県 | 39 | 34位 | 大分県 | 40 | 35位 | 兵庫県 | 1,576 | 35位 | 愛知県 | 2,088 |
36位 | 岩手県 | 38 | 36位 | 徳島県 | 39 | 36位 | 神奈川県 | 1,563 | 36位 | 神奈川県 | 2,069 |
36位 | 栃木県 | 38 | 37位 | 兵庫県 | 38 | 37位 | 長野県 | 1,562 | 37位 | 埼玉県 | 2,064 |
36位 | 長野県 | 38 | 38位 | 鳥取県 | 36 | 38位 | 石川県 | 1,561 | 38位 | 大分県 | 2,000 |
36位 | 京都府 | 38 | 39位 | 東京都 | 34 | 39位 | 長崎県 | 1,539 | 39位 | 茨城県 | 1,990 |
40位 | 静岡県 | 36 | 39位 | 大阪府 | 34 | 40位 | 福井県 | 1,458 | 40位 | 香川県 | 1,902 |
40位 | 岡山県 | 36 | 39位 | 福岡県 | 34 | 41位 | 山口県 | 1,371 | 41位 | 富山県 | 1,894 |
42位 | 石川県 | 35 | 42位 | 広島県 | 33 | 42位 | 愛知県 | 1,370 | 42位 | 長崎県 | 1,865 |
43位 | 群馬県 | 34 | 43位 | 島根県 | 31 | 43位 | 徳島県 | 1,338 | 43位 | 高知県 | 1,779 |
44位 | 岐阜県 | 33 | 44位 | 熊本県 | 26 | 44位 | 北海道 | 1,295 | 44位 | 佐賀県 | 1,732 |
45位 | 福井県 | 32 | 45位 | 佐賀県 | 23 | 45位 | 三重県 | 1,265 | 45位 | 和歌山県 | 1,698 |
45位 | 滋賀県 | 32 | 46位 | 愛媛県 | 22 | 46位 | 鳥取県 | 1,260 | 46位 | 島根県 | 1,563 |
47位 | 青森県 | 17 | 47位 | 鹿児島県 | 21 | 47位 | 沖縄県 | 857 | 47位 | 沖縄県 | 1,178 |
全国平均 | 46 | 全国平均 | 43 | 全国平均 | 1,712 | 全国平均 | 2,237 |