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ウェザーニューズ、ゲリラ豪雨の予想発生回数を47都道府県別に発表

【ゲリラ豪雨傾向2019】発生回数は昨年並も、8月中旬までに集中発生の予想

~8月中旬までに全体の約8割が発生、花火大会開催ピークやお盆休みに集中か~

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 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、突発的かつ局地的に激しい雨や落雷をもたらす“ゲリラ豪雨”に対し、事前対策への意識を高め被害軽減につなげるため、「ゲリラ豪雨傾向2019」を発表しました。7月後半~9月のゲリラ豪雨は、全国で3,604回発生する予想で、全国平均では昨年とほぼ同程度となります。シーズン前半に集中発生し、8月中旬までに全体の約8割が発生するとみています。ゲリラ豪雨の発生ピークが花火大会の開催ピークやお盆休みにあたるため、お出かけや帰省に影響するおそれがあります。随時最新の雨情報をご確認ください。
 毎夏、突然の激しい雨や落雷による被害が全国各地で発生しています。ウェザーニューズでは、少しでも被害を減らすべく、継続的に情報を発信していきます。

「ゲリラ豪雨傾向2019」一般向けページはこちら
ウェザーニュースウェブサイト「ゲリラ豪雨傾向2019
https://weathernews.jp/s/topics/201907/250055/

ゲリラ豪雨の発生総数は昨年並も、愛知・福岡では200回以上の予想

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 20197月後半~9月のゲリラ豪雨(◆注1)は、全国で3,604回発生する予想です。発生総数は過去5年平均の約8割、昨年とほぼ同程度とみています。
 西日本や東日本の山沿いを中心に発生回数が多く、100回以上発生するエリアが多くなる予想です。特に発生回数が多いのは愛知県(297回)と福岡県(261回)で、過去5年平均の約2倍となります。その他人口の多いところでは、東京で147回、大阪で150回、宮城では28回となる見込みです。北日本では昨年や過去5年平均と比べると少なくなるところが多くなりそうです。
 予想発生回数が昨年や過去5年平均より少なくても、一回一回のゲリラ豪雨で被害が発生するおそれがあるため油断は禁物です。随時最新の雨情報をご確認ください。

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8月中旬までにシーズン全体の約8割が発生、花火大会の開催ピークやお盆休みに集中か

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 今シーズンのゲリラ豪雨は、シーズン前半に集中して発生するとみています。8月中旬までに全体の約8割が発生する予想です。
 ゲリラ豪雨は、太平洋高気圧が弱まって湿った空気が流れ込む時や、上空の寒気が通過し、大気の状態が不安定になった時に発生しやすい現象です。今シーズンのゲリラ豪雨は、8月中旬をピークに発生する見込みです。
 時期別の気象条件をみていくと、8月中旬にかけて晴れる日が多いものの、西日本や東日本を中心に、湿った空気の影響を受けてゲリラ豪雨が発生しやすくなります。8月上旬は花火大会の開催ピーク、8月中旬はお盆休みにあたるため、お出かけや帰省に影響するおそれがあります。特に太平洋高気圧の勢力が弱まる8月中旬はゲリラ豪雨のピークとなり、天気急変に注意が必要です。
 8月下旬からは晴れる日があるものの、度々台風の影響を受け、ゲリラ豪雨の発生回数は減少していきます。9月下旬からは次第に天気が周期変化するようになり、季節の歩みを感じるとともに、ゲリラ豪雨のシーズンも終息に向かいます。

高気圧の縁にあたる西日本と東日本でゲリラ豪雨が多発

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 2018年秋から続いていたエルニーニョ現象が終息し、エルニーニョやラニーニャの発生がない平常の状態が続く見通しです。そのため、今シーズンの太平洋高気圧の日本付近への張り出しは概ね平年並となります。湿った空気が西日本や東日本に流れ込みやすく、太平洋高気圧が弱まるタイミングで、ゲリラ豪雨が多く発生する予想です。
 一方北日本では、西日本や東日本と比較すると湿った空気の影響を受けにくく、ゲリラ豪雨の発生回数は少なくなる見込みです。




エリア別のゲリラ豪雨傾向

北日本

 北日本のゲリラ豪雨の発生回数は、昨年や過去5年平均より減少するところが多い見込みです。西日本や東日本と比べると湿った空気の影響を受けにくく、宮城県の発生回数(28回)は昨年や過去5年平均の半分以下となる予想です。
 ゲリラ豪雨の発生ピークは、8月上旬〜中旬となります。発生回数は少ない予想ですが、一回一回のゲリラ豪雨が被害をもたらすおそれがあるため、油断は禁物です。お出かけや帰省の際には天気の急変に十分ご注意ください。
 8月下旬からは台風の影響を受ける可能性があるほか、9月からは次第に周期的に変化する秋らしい天気になっていくため、ゲリラ豪雨の発生回数は減少していきます。

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東日本

 東日本のゲリラ豪雨発生回数は、関東甲信や北陸で昨年や過去5年平均と同程度か少なく、東海で同程度か多い予想です。特に発生回数が多いのは愛知県(297回)で、昨年比1.3倍、過去5年平均比1.8倍となります。東京都(147回)は昨年や過去5年平均よりも少ない予想ですが、一回一回のゲリラ豪雨が被害をもたらすおそれがあるため、油断は禁物です。過去には東京都内の花火大会がゲリラ豪雨により中止になった事例もあります。
 8月上旬〜中旬にかけて湿った空気の影響を受けるため、ゲリラ豪雨が発生しやすくなります。8月中旬が発生のピークとなり、この時期はお盆休みにあたるため、お出かけや帰省の際には天気の急変に十分ご注意ください。
 8月下旬からは台風や低気圧、前線の影響を度々受けるため、ゲリラ豪雨の発生回数は減少していきます。

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西日本

 西日本のゲリラ豪雨の発生回数は、昨年よりやや多く、過去5年平均と比べると概ね同程度の予想です。福岡で261回、大阪で150回など、発生回数が100回を超えるところが多くある見込みです。
 湿った空気の影響を受け、ゲリラ豪雨の発生回数は8月上旬〜中旬に集中します。8月上旬は花火大会の開催ピーク、8月中旬はお盆休みにあたるため、お出かけや帰省の際は天気の急変に十分ご注意ください。
 九州南部では7月はじめに大雨に見舞われました。被害のあったところでは、二次災害に注意し、最新の雨見解と自治体情報を随時ご確認ください。
 8月下旬からは台風や低気圧、前線の影響を度々受けるため、ゲリラ豪雨の発生回数は減少していきます。

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都道府県別のゲリラ豪雨傾向

エリア

都道府県

2019年

2018年(回)

過去5年平均(回)

発生回数(回)

2018年比(倍)

過去5年平均比(倍)

北日本

北海道

北海道

7

1

0.1

11

138

東北

青森県

7

1

0.1

7

55

秋田県

5

0.8

0.1

6

49

岩手県

33

1.7

0.4

19

80

山形県

6

0.3

0.1

18

46

宮城県

28

0.4

0.4

69

74

福島県

59

0.5

0.5

109

121

東日本

関東甲信

茨城県

91

0.6

0.6

157

158

栃木県

124

0.6

0.6

223

210

群馬県

141

0.9

1.1

152

132

千葉県

99

0.7

0.6

134

176

東京都

147

0.8

0.9

177

170

埼玉県

106

0.8

0.8

138

133

神奈川県

101

0.9

1.1

108

96

山梨県

86

1

1.4

85

62

長野県

109

0.6

0.5

198

208

東海

静岡県

119

0.6

0.7

193

162

愛知県

297

1.3

1.8

232

166

岐阜県

152

1

1.1

152

139

三重県

98

1

1.1

98

91

北陸

新潟県

19

0.9

0.3

22

63

富山県

12

0.6

0.3

20

38

石川県

2

0.7

0.2

3

10

福井県

10

1

0.7

10

14

西日本

近畿

滋賀県

94

1.2

0.9

78

100

京都府

96

1

0.7

96

131

奈良県

68

1.7

0.8

39

87

兵庫県

135

1.2

0.8

115

165

大阪府

150

1

0.8

150

198

和歌山県

14

1.2

0.4

12

38

中国

鳥取県

45

1.8

1.3

25

33

島根県

36

2

1.8

18

20

岡山県

79

1.1

0.7

69

121

広島県

120

1.4

1

84

116

山口県

103

2.3

2.4

44

44

四国

香川県

12

3

0.7

4

18

徳島県

23

1.9

0.7

12

31

愛媛県

27

1.8

0.8

15

34

高知県

11

0.8

0.3

14

36

九州

福岡県

261

1.9

1.8

137

147

大分県

80

3.2

1.8

25

45

佐賀県

76

2

1.6

38

49

長崎県

92

3.4

2.2

27

42

熊本県

92

1.4

1

65

89

宮崎県

52

1.5

0.9

34

55

鹿児島県

48

1

0.9

48

56

南西諸島

沖縄

沖縄県

32

2.9

0.5

11

63

全国

3604

1

0.8

3501

4309

本傾向は、ウェザーニューズの長期予報と、類似年の過去データを元に統計的に算出。
2019年の予想と過去5年平均の発生回数は716日~930日、2018年の発生回数は720日~930日で算出。

1. “ゲリラ豪雨”発生回数の求め方
“ゲリラ豪雨”をもたらす雨雲・雷雲は、予測可能な前線による雨雲とは異なり、“突発的”かつ“局地的” に発達するのが特徴です。また、限られた数しか設置されていないアメダス(全国約1,300か所)では、全ての降雨を正確に観測することは困難です。そこで当社では、スマホアプリ「ウェザーニュース」の全国のユーザーから届く降雨報告(◆注2)において、“ザーザー” (5段階中の2番目)以上の強い雨が報告され、かつ、過去1時間に雨の報告が2割以下の場合を “ゲリラ豪雨”とし、10km四方ごとにカウントしています。

2. 降雨報告について
スマホアプリ「ウェザーニュース」を通し、“ポツポツ”、“パラパラ”、“サー”、“ザーザー”、“ゴォーー”の5段階で報告されます。

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