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今年の梅雨はどうなる?ウェザーニューズ、2023年「梅雨入り・梅雨明け見解」を発表

梅雨入りは平年より遅い予想、今年の梅雨は短め

〜梅雨の総雨量は平年並みの予想 6月下旬から7月上旬は大雨災害に警戒〜

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株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開 千仁)は、2023年の「梅雨入り・梅雨明け見解」を発表しました。まもなく沖縄・奄美で梅雨入りし、平年より一週間ほど遅い梅雨入りとなる予想です。九州から東北にかけても平年より遅い梅雨入りとなり、6月上旬に九州南部で梅雨入りし、その他のエリアは6月中旬に梅雨入りする見込みです。梅雨明けは全国的に平年並みとなる予想で、梅雨の期間が短くなる傾向です。
梅雨期間中の総雨量は全国的に平年並みとなる予想です。雨のピーク時期は沖縄・奄美で5月末~6月中旬、九州から関東甲信で6月下旬~7月上旬、北陸・東北では6月末~7月中旬になる予想です。各エリアで大雨のおそれがあり、河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに注意が必要です。本格的な雨の季節に備えて、側溝や雨どいの掃除など対策を行っておくことをおすすめします。
最新見解はスマホアプリ「ウェザーニュース」またはウェザーニュースウェブサイト「梅雨情報」からご確認いただけます。雨の季節を少しでも安全で快適に過ごせるようお役立てください。

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https://weathernews.jp/s/news/tsuyu/

梅雨見解2023

<全国的に梅雨入りは平年より遅く、梅雨明けは平年並みの予想>

図1 梅雨期間の傾向

まもなく沖縄・奄美で梅雨入りし、平年より一週間前後遅い梅雨入りとなる予想です。九州から東北にかけても梅雨入りは平年より遅くなる見込みです。梅雨明けは全エリアで平年並みとなる予想です。このため、梅雨期間は全エリアで4日以上短くなる見込みです(図1)。
日本の天候に関係する熱帯の対流活動に注目すると、6月中旬にフィリピン近海の対流活動が活発になるとみられ、このタイミングで太平洋高気圧が強まって前線が本州南岸付近まで北上し、九州から東北にかけて梅雨入りする見込みです。その後7月後半に再びフィリピン近海の対流活動が活発になるとみられ、太平洋高気圧も北への張り出しを強め、前線が日本海からさらに北上していく見込みです。このタイミングで九州から東北にかけて梅雨明けすると予想しています。

昨年の梅雨入りは6月上旬に低気圧や気圧の谷の影響、オホーツク海高気圧からの冷たく湿った空気の影響を受けやすかった関東甲信・北陸・東北で平年並みか平年より早くなりました。一方、太平洋高気圧の北への張り出しが弱く、梅雨前線の北上が遅くなった西日本や東海では、平年より遅い梅雨入りとなりました。今年も太平洋高気圧の強まりと梅雨前線が北上してくるタイミングが6月中旬頃になるとみており、梅雨入りは全般に平年より遅くなると予想しています。また、昨年は6月下旬~7月初めにかけて偏西風が日本付近で北へ蛇行した影響や、フィリピン近海で対流活動が活発になった影響から日本付近で高気圧が強まりました。西日本や東日本を中心に梅雨明けしたかのような晴天と記録的な高温となりましたが、その後7月中旬を中心に上空の寒気や前線、低気圧の影響で曇りや雨の日が多くなり、九州から関東甲信の梅雨明けは平年並みか遅い7月下旬となりました。東北北部・南部と北陸地方では、8月上旬・中旬も前線や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多く、梅雨明けが特定されませんでした。今年は昨年と比べると早く梅雨明けし、九州〜関東甲信で7月中旬、北陸と東北で7月下旬になる予想です。

 

<総雨量は全国的に平年並み、6月下旬から7月上旬にかけて大雨災害に警戒>

図2 梅雨の雨量傾向

今年の梅雨の期間は、比較的降水量が少ない時期と多い時期とがあり、雨量は全国的に平年並みとなる予想です(図2)。
5月は梅雨前線の活動が不活発なことが多いですが、6月は梅雨前線を押し上げる太平洋高気圧の北への張り出しが次第に強まり、前線は沖縄・奄美や本州の南海上から本州付近に停滞します。5月末から6月中旬にかけては沖縄・奄美付近で前線の活動が活発化して大雨となるおそれがあります。6月下旬は西日本や東日本の太平洋側を中心に暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるため、大雨に警戒が必要です(図3)。7月は太平洋高気圧がさらに北への張り出しを強め、前線は本州付近から日本海へとさらに北上していく見込みです。6月末~7月中旬にかけては西日本や東日本の太平洋側に加えて、北陸や東北地方にも暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるため、梅雨末期の大雨に注意が必要です(図4)。

図3 6月下旬の天気図イメージ
図4 7月上旬の天気図イメージ

 

各地方の梅雨入り・梅雨明け予想

地方
梅雨入り
梅雨明け
2023年
2022年
平年
2023年
2022年
平年
東北北部
6月中旬
6月6日頃
6月15日頃
7月下旬
-
7月28日頃
東北南部
6月中旬
6月6日頃
6月12日頃
7月下旬
-
7月24日頃
北陸
6月中旬
6月6日頃
6月11日頃
7月下旬
-
7月23日頃
関東甲信
6月中旬
6月6日頃
6月7日頃
7月中旬
7月23日頃
7月19日頃
東海
6月中旬
6月14日頃
6月6日頃
7月中旬
7月23日頃
7月19日頃
近畿
6月中旬
6月14日頃
6月6日頃
7月中旬
7月23日頃
7月19日頃
中国
6月中旬
6月11日頃
6月6日頃
7月中旬
7月26日頃
7月19日頃
四国
6月中旬
6月11日頃
6月5日頃
7月中旬
7月22日頃
7月17日頃
九州北部
6月中旬
6月11日頃
6月4日頃
7月中旬
7月22日頃
7月19日頃
九州南部
6月上旬
6月10日頃
5月30日頃
7月中旬
7月22日頃
7月15日頃
奄美
5月中旬
5月5日頃
5月12日頃
6月下旬
6月22日頃
6月29日頃
沖縄
5月中旬
5月4日頃
5月10日頃
6月下旬
6月20日頃
6月21日頃
※ 梅雨入り・梅雨明けには平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間あり、表には移り変わりの期間の概ね中日を記載しています。
※ 「-」は、梅雨入り梅雨明けの時期がはっきりしなかったため、特定できなかった場合を表します。
※ 「平年」は、1991年〜2020年の30年平均(入り・明けを特定しなかった年は除外)の日付です。

 

各地方の梅雨の天気傾向

地方
雨のピーク時期
雨量の傾向
(平年との比較)
天気傾向
東北北部
東北南部
6月末
〜7月中旬
平年並み
東北の梅雨入りは北部、南部ともに平年より遅い予想です。一方、梅雨明けは北部、南部ともに概ね平年並みとなる見込みです。
6月後半から梅雨前線の影響を段々と受けやすくなり、曇りや雨の日が多くなります。6月末~7月中旬は梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすくなり、梅雨末期の大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。
北陸
6月末
〜7月中旬
平年並み
北陸の梅雨入りは平年より遅い予想です。一方、梅雨明けは概ね平年並みとなる見込みです。
6月後半から梅雨前線の影響を段々と受けやすくなり、曇りや雨の日が多くなります。6月末~7月中旬は梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすくなり、梅雨末期の大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。
関東甲信
6月下旬
〜7月上旬
平年並み
関東甲信の梅雨入りは平年より遅い予想です。一方、梅雨明けは概ね平年並みとなる見込みです。
6月中旬から梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多くなります。6月下旬~7月上旬は梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすくなり、甲信地方や関東南部沿岸部を中心に大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。
東海
6月下旬
〜7月上旬
平年並み
東海の梅雨入りは平年より遅い予想です。一方、梅雨明けは概ね平年並みとなる見込みです。
6月中旬から梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多くなります。6月下旬~7月上旬は梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすくなり、東部を中心に大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。
近畿
6月下旬
〜7月上旬
平年並み
近畿の梅雨入りは平年より遅い予想です。一方、梅雨明けは概ね平年並みとなる見込みです。
6月中旬から梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多くなります。6月下旬~7月上旬は梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすくなり、大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。
中国
四国
6月下旬
〜7月上旬
平年並み
中国・四国の梅雨入りは平年より遅い予想です。一方、梅雨明けは両エリアともに概ね平年並みとなる見込みです。
6月中旬から梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多くなります。6月下旬~7月上旬は梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすくなり、大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。
九州北部
九州南部
6月下旬
〜7月上旬
平年並み
九州の梅雨入りは南部・北部ともに平年より遅い予想です。一方、梅雨明けは南部・北部ともに概ね平年並みとなる見込みです。
南部では6月上旬から、北部では6月中旬から梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多くなります。6月下旬~7月上旬は梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすくなり、大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。(※九州北部は山口県を含む)
沖縄
奄美
5月末~
6月中旬
平年並み
沖縄・奄美では、あと数日で平年より遅い梅雨入りとなる予想です。梅雨明けは沖縄・奄美ともに概ね平年並みとなる見込みです。
5月末~6月中旬にかけては、梅雨前線の活動が活発化し、大雨になるおそれがあります。河川の増水、浸水被害、土砂災害などに警戒が必要です。
※ 本見解は16日時点のものです。
予測が大きく変わる可能性もありますので、最新見解は、スマホアプリ「ウェザーニュース」または、ウェザーニュースウェブサイト「梅雨情報」(https://weathernews.jp/s/news/tsuyu/)にてご確認ください。

 

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