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今年の梅雨はどうなる？ウェザーニューズ、2024年「梅雨入り・梅雨明け見解」を発表
梅雨入りは平年より遅くなる見込みも、総雨量は平年並か多い予想
～6月下旬から7月上旬は大雨災害に警戒 雨の季節に備えて事前の対策を～
モバイル/インターネット >株式会社ウェザーニューズ(本社：千葉市美浜区、代表取締役社長：草開 千仁)は、2024年の「梅雨入り・梅雨明け見解」を発表しました。まもなく沖縄・奄美で梅雨入りし、平年より一週前後遅い梅雨入りとなる予想です。九州から東北南部にかけては平年より遅く、東北北部は平年並の梅雨入りとなる予想です。6月上旬に九州南部で梅雨入りし、その他のエリアは6月中旬に梅雨入りする見込みです。梅雨明けは全国的に平年並となる予想で、梅雨の期間が短くなる傾向です。
梅雨期間中の総雨量は、沖縄・奄美と西日本で平年並か多く、東日本と東北で平年並の予想です。雨のピーク時期は沖縄・奄美で5月末～6月中旬、九州から関東甲信で6月下旬～7月上旬、北陸・東北では7月上旬になる予想です。各エリアで大雨のおそれがあり、河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。本格的な雨の季節に備えて、側溝や雨どいの掃除など対策を行っておくことをおすすめします。
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梅雨見解2024
＜全国的に梅雨入りは平年より遅く、梅雨明けは平年並の予想＞
今年は沖縄、奄美で平年より遅く梅雨入りするのをスタートに、九州から東北にかけても平年より遅い梅雨入りになる見込みです。
梅雨期間は沖縄、奄美から東北にかけて、4日以上短くなる見込みです(図1)。
日本の天候に関係する熱帯の対流活動に注目すると、6月はインド洋の海面水温が平年より高くなる影響で、フィリピン近海で対流活動が不活発になるため、太平洋高気圧の北への張り出しは平年より弱くなるとみられます。このため、九州から東北で梅雨入りが遅くなる見込みです。 7月になると、フィリピン近海の対流活動が次第に活発化します。このため、張り出しが平年並になるため、梅雨明けも全般に平年並になる予想です。
梅雨入りの時期について、昨年は5月末から6月はじめにかけてフィリピンの東から沖縄・奄美に北上した台風2号の影響で、太平洋高気圧の勢力が強まったため、前線の北上が早まりました。このため、九州北部から東海は平年より早い梅雨入りとなりました。その後、関東甲信から東北は平年並の梅雨入りの所が多くなりました。今年は、5月中旬から梅雨前線が沖縄付近に停滞するようになり、沖縄、奄美で平年より遅い梅雨入りとなる見込みです。今後、太平洋高気圧は平年より西への張り出しは強いものの、北への張り出しは弱いため、梅雨前線の北上が平年より遅くなるとみられます。このため、九州から東北南部の梅雨入りは平年より遅くなる予想です。
また、梅雨明けの時期について、昨年は7月中旬から下旬に太平洋高気圧の張り出しが強まったため、中国、四国から東北で平年並か平年より早い梅雨明けとなりました。一方、九州は前線や湿った空気の影響が長引き、梅雨明けが平年よりも遅くなりました。今年は、太平洋高気圧の北への張り出しが次第に平年並になる見込みのため、梅雨明けも全般に平年並になる予想です。
＜総雨量は平年並か多い、6月下旬から7月上旬にかけて大雨災害に警戒＞
今年の梅雨期間の雨量は、沖縄・奄美と西日本で平年並か多く、東日本と東北で平年並の予想です(図2)。
5月は、沖縄・奄美で曇りや雨の日が多くなり、5月末から6月上旬には梅雨前線の活動が活発化して強雨や大雨となる可能性があります。6月は、中旬にかけて梅雨前線を押し上げる太平洋高気圧の北への張り出しが弱く、前線は九州から本州南岸付近に停滞します(図3)。7月は太平洋高気圧が次第に北への張り出しを平年並に強めるため、前線は日本海から東北付近に北上します(図4)。
この前線に向かって東シナ海方面からの暖かく湿った空気が流れ込みやすく、前線の活動が活発化する日があります。短時間で雨量が急増するおそれがあります。西日本から東日本の太平洋側では、6月下旬から7月上旬にかけて、西日本の日本海側や北陸、東北は7月上旬に大雨に警戒が必要です。
各地方の梅雨入り・梅雨明け予想
地方 | 梅雨入り | 梅雨明け | ||||
2024年 | 2023年 | 平年 | 2024年 | 2023年 | 平年 | |
東北北部 | 6月中旬 | 6月9日頃 | 6月15日頃 | 7月下旬 | 7月22日頃 | 7月28日頃 |
東北南部 | 6月中旬 | 6月9日頃 | 6月12日頃 | 7月下旬 | 7月22日頃 | 7月24日頃 |
北陸 | 6月中旬 | 6月9日頃 | 6月11日頃 | 7月下旬 | 7月21日頃 | 7月23日頃 |
関東甲信 | 6月中旬 | 6月8日頃 | 6月7日頃 | 7月中旬 | 7月22日頃 | 7月19日頃 |
東海 | 6月中旬 | 5月29日頃 | 6月6日頃 | 7月中旬 | 7月16日頃 | 7月19日頃 |
近畿 | 6月中旬 | 5月29日頃 | 6月6日頃 | 7月中旬 | 7月16日頃 | 7月19日頃 |
中国 | 6月中旬 | 5月29日頃 | 6月6日頃 | 7月中旬 | 7月16日頃 | 7月19日頃 |
四国 | 6月中旬 | 5月29日頃 | 6月5日頃 | 7月中旬 | 7月16日頃 | 7月17日頃 |
九州北部 | 6月中旬 | 5月30日頃 | 6月4日頃 | 7月中旬 | 7月25日頃 | 7月19日頃 |
九州南部 | 6月上旬 | 5月11日頃 | 5月30日頃 | 7月中旬 | 7月25日頃 | 7月15日頃 |
奄美 | 5月中旬 | 5月18日頃 | 5月12日頃 | 6月下旬 | 6月25日頃 | 6月29日頃 |
沖縄 | 5月中旬 | 5月18日頃 | 5月10日頃 | 6月下旬 | 6月25日頃 | 6月21日頃 |
※ 梅雨入り・梅雨明けには平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間あり、表には移り変わりの期間の概ね中日を記載しています。
※ 「平年」は、1991年～2020年の30年平均(入り・明けを特定しなかった年は除外)の日付です。
各地方の梅雨の天気傾向
地方 | 雨のピーク時期 | 雨量の傾向 | 天気傾向 |
東北北部 | 7月上旬 | 平年並 | 東北の梅雨入りは北部は平年並、南部は平年より遅い予想です。梅雨明けは北部、南部ともに平年並になる見込みです。 |
北陸 | 7月上旬 | 平年並 | 北陸の梅雨入りは平年より遅い予想です。梅雨明けは平年並になる見込みです。 |
関東甲信 | 6月下旬 〜7月上旬 | 平年並 | 関東甲信の梅雨入りは平年よりもかなり遅い予想です。一方、梅雨明けは概ね平年並となる見込みです。 |
東海 | 6月下旬 〜7月上旬 | 平年並 | 東海の梅雨入りは平年よりも遅い予想です。一方、梅雨明けは概ね平年並となる見込みです。 |
近畿 | 6月下旬 〜7月上旬 | 平年並か多い | 近畿の梅雨入りは平年よりも遅い予想です。一方、梅雨明けは概ね平年並となる見込みです。 |
中国 | 6月下旬 | 平年並か多い | 中国・四国の梅雨入りはともに平年よりも遅い予想です。一方、梅雨明けは中国・四国ともに概ね平年並となる見込みです。中国・四国ともに6月中旬から梅雨前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多くなります。6月下旬から7月上旬にかけては前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込むため、梅雨前線の活動が活発化し大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。 |
九州北部 | 6月下旬 | 平年並か多い | 九州の梅雨入りは南部・北部ともに平年より遅い予想です。一方、梅雨明けは南部・北部ともに概ね平年並となる見込みです。南部では6月上旬から、北部では6月中旬から梅雨前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多くなります。6月下旬から7月上旬にかけては前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込むため、梅雨前線の活動が活発化し大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。(※九州北部は山口県を含む) |
沖縄 | 5月下旬 〜6月中旬 | 平年並か多い | 沖縄・奄美では平年より遅い梅雨入りとなる予想です。梅雨明けは平年並となる見込みです。 |
※ 本見解は5月15日時点のものです。
予測が大きく変わる可能性もありますので、最新見解は、スマホアプリ「ウェザーニュース」または、ウェザーニュースウェブサイト「梅雨情報」(https://weathernews.jp/s/news/tsuyu/)にてご確認ください。