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2人に1人が花粉症、「花粉症調査2025」結果発表

花粉症の半数が20代までに発症、最も発症率が高いのは山梨県

〜アレルゲン免疫療法の実施率は4%、花粉症の対策費用1位は徳島県〜

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株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:石橋 知博)は、花粉症の発症率や対策の実態を調査するため、スマホアプリ「ウェザーニュース」を通じて「花粉症対策調査」を実施し、その結果を発表しました。本調査の結果は、ウェザーニュースのウェブサイトで公開するとともに、今後の花粉情報の提供に活用していきます。

<ポイント>
1. 2人に1人以上が花粉症で、半数が20代までに発症、最も発症率が高いのは山梨県
2. 3割が飛散開始前から対策、最も事前対策への意識が高いのは徳島県
3. 花粉症の半数以上が“治療していない”、アレルゲン免疫療法の実施は4%
4. 花粉症の対策費用は2023年から391円減少、対策費用1位は徳島県

2人に1人以上が花粉症、半数が20代までに発症

<最も発症率が高いのは山梨県>

ウェザーニュースアプリのユーザーに「あなたは花粉症ですか?」と質問し、「花粉症です」「花粉症ではない」の2択で回答していただきました(回答数:11,779)。「花粉症です」と回答した方は58%で、2人に1人以上が花粉症ということがわかりました。まさに「国民病」と言っても過言ではありません。都道府県別にみると、最も花粉症の方の割合が高かったのは山梨県で72%、2位は三重県で69%、3位は静岡県で68%と続きます。東京都は7位、大阪府は18位、愛知県は7位でした。全国平均の58%を超える県は本州の太平洋側に集中しており、特に関東甲信と東海で60%を超える県が多くなりました。

<発症率の上位は飛散量も多い傾向>

ウェザーニュースが全国に設置している独自の花粉観測機「ポールンロボ」による観測に基づいて解析された、2017〜2024年の花粉飛散の平均値を見てみると、東北北部の一部や福島県、関東甲信、東海などで特に飛散量が多いことがわかります。東北北部では花粉症の発症率が30〜40%台で都道府県ランキングも40位以下のため、発症率と飛散量が完全に一致しているとはいえませんが、上位にランクインしている山梨県や静岡県、関東などでは飛散量も多い傾向にあります。

<半数が20代までに発症、50代以降の発症も1割で油断禁物>

花粉症を発症した年齢について「花粉症になったのは何歳ごろですか?」と質問し、「〜20代」「30〜50代」「50代以降」「花粉症ではない」の4択で回答していただきました(回答数:10,349)。「花粉症ではない」を除いて集計すると、「~20代」の回答が48%と最も多く、花粉症の方の約半数が10歳未満や10代、20代で花粉症を発症していることがわかりました。また「50代以降」に発症した方も12%で、まだ症状が出ていない方も油断できないことが伺えます。

 

3割が飛散開始前から対策、最も事前対策への意識が高いのは徳島県

<関東甲信など太平洋側は飛散前から対策実施>

花粉症対策を始める時期について「花粉症対策、いつからやっている?」と質問し、「症状が出てから」「飛散開始前」「アレルゲン免疫療法で年単位」「何もしない・花粉症ではない」の4択で回答していただきました(回答数:10,379)。「症状が出てから」が28%、「飛散開始前」が30%、「アレルゲン免疫療法で年単位」が2%、「何もしない・花粉症ではない」が40%でした。「飛散開始前」と「アレルゲン免疫療法で年単位」の回答を合計した、事前に対策している割合に注目して分析すると、最も対策意識が高いのは徳島県で44%、2位は静岡県と広島県で39%、4位は埼玉県と山梨県と愛媛県で38%でした。全国平均の32%を超える県は関東甲信や西日本の太平洋側に集中しており、一方、事前対策に力を入れていないのは、北海道や北陸、山陰など日本海側の地域が目立つ結果となりました。

<女性は男性より対策意識が高め>

男女別でみると、事前に対策している割合は男性が29%、女性が39%と、男性よりも女性の方が事前対策をする方が多くなりました。「あなたは花粉症ですか?」と質問し、「花粉症です」と回答した割合を男女別にみると、男性が56%、女性が63%と、花粉症の発症率は女性の方の割合が多くなりました。この発症率の差が事前対策への意識の差につながっていると考えられます。

 

花粉症の半数以上が“治療していない”、アレルゲン免疫療法の実施は4%

花粉症の治療について「現在、花粉症の治療を行っていますか?」と質問し「はい(対症療法【注1】)」「はい(アレルゲン免疫療法【注2】)」「いいえ」「花粉症ではない」の4択から回答していただきました(回答数:10,235)。「花粉症ではない」を除くと、「はい(対処療法)」は37%、「はい(アレルゲン免疫療法)」は4%となりました。最も多かったのは「いいえ」で、花粉症の2人に1人以上が治療を行っていないことがわかりました。「いいえ」と回答した方のコメントをみると、『軽度なのでマスクや目薬などで対処』『年々治ってきたので治療しなくてよくなりました。』と、症状の重さで治療するかしないかの差が出ているようでした。

【注1】 対症療法:抗ヒスタミン薬の内服や鼻噴霧用ステロイド薬などを使って、出てくる症状を抑えます。
【注2】 免疫療法(アレルゲン免疫療法):アレルゲン(抗原)を少量体内に入れることでアレルギー反応を和らげるもので、治療には数年かかります。

 

花粉症の対策費用は2023年から391円減少、対策費用1位は徳島県

花粉症対策費用について「現時点で、あなたが今シーズン花粉症対策にかけた金額はどれくらいですか?」と質問し、0円〜10,000円の500円単位で回答していただきました(回答数:8,477)。花粉対策の費用は全国平均で1,899円となり、西日本や東日本で花粉が大量飛散した2023年と比較すると391円減少しました。ただ、今回調査を実施した3月2日はスギ花粉の飛散が本格化し始めたタイミングだったため、今後シーズン終わりにかけて対策費用が増加すると考えられます。
都道府県別にみると、ランキング上位には関東周辺や中国・四国が多く入っています。1位は徳島県で2,710円でした。2位は愛媛県、3位は群馬県、4位は山梨県と続きます。東京都は10位、大阪府は25位、愛知県は21位でした。一方、北陸、北日本の日本海側は対策費用が少なめです。最もお金をかけないのは北海道の738円で、1位徳島県との差は1,972円となりました。この結果は、「花粉症対策、いつからやっている?」の結果とエリアが似ており、事前の対策に力を入れる地域では、その分対策費用もかさんでいることが伺えます。

 

参考:きめ細かい情報で花粉症対策を強力にサポートするウェザーニュース「花粉飛散情報」

「花粉飛散情報」では、花粉(スギ・ヒノキ・シラカバ)の飛散予報が1時間ごと・3時間ごとの時系列と、1週間先まで確認できます(図1)。また、国内1,000か所に設置しているIoT花粉観測機「ポールンロボ」の観測によるリアルタイムの飛散状況も表示し(図2)、最寄りのポールンロボの観測データから、今どれだけの花粉が飛んでいるのかがわかります。花粉の飛散量は時間帯によって変化するため、同じ一日の中でも花粉症の症状に強弱が出ることがあります。飛散量の時間変化をより詳細に把握することで、花粉の多い時間を避けたり、飛散量に合わせて対策を強化したりすることが可能になります。さらに、周辺の花粉症の方の症状の程度や(図3)、自分の花粉症の症状の特徴を診断できる機能(図4)も提供します。
花粉飛散情報では、政府の「花粉症対策の全体像」の指針に基づき日本花粉学会「花粉情報等標準化委員会」によって改定された新しい花粉ランクに対応して、少ない/やや多い/多い/非常に多い/極めて多い、の5ランクで花粉情報を公開します。

ウェザーニュース「花粉飛散情報」:https://weathernews.jp/pollen/

図1 ピンポイント飛散予報
図2 リアルタイム飛散状況
図3 みんなの花粉症症状
図4 花粉症チェックシート

 

参考:都道府県別のデータ

花粉症です
事前対策する
※「飛散開始前」と「アレルゲン免疫療法で年単位」を合わせて集計
花粉症対策費用
順位
都道府県
割合(%)
順位
都道府県
割合(%)
順位
都道府県
金額(円)
1
山梨
72
1
徳島
44
1
徳島
2,710
2
三重
69
2
静岡
39
2
愛媛
2,596
3
静岡
68
2
広島
39
3
群馬
2,528
4
群馬
67
4
埼玉
38
4
山梨
2,479
5
埼玉
66
4
山梨
38
5
栃木
2,288
6
神奈川
64
4
愛媛
38
6
神奈川
2,284
7
栃木
63
7
茨城
37
7
島根
2,250
7
東京
63
7
東京
37
8
埼玉
2,208
7
岐阜
63
7
高知
37
9
茨城
2,152
7
愛知
63
10
福島
34
10
東京
2,115
11
茨城
62
10
栃木
34
11
静岡
2,111
11
徳島
62
10
神奈川
34
12
広島
2,107
13
広島
61
10
長野
34
13
高知
2,079
14
京都
59
10
三重
34
14
福島
1,993
14
高知
59
15
群馬
33
15
岐阜
1,978
16
千葉
58
15
千葉
33
16
長野
1,935
17
長野
57
17
大阪
32
17
岡山
1,934
18
福島
56
17
宮崎
32
18
鳥取
1,919
18
大阪
56
19
兵庫
31
19
千葉
1,856
20
岩手
55
20
宮城
30
20
宮城
1,851
20
山形
55
20
京都
30
21
愛知
1,791
22
奈良
54
20
鹿児島
30
22
奈良
1,787
22
岡山
54
23
愛知
29
23
京都
1,781
24
兵庫
53
23
岡山
29
24
大分
1,742
24
愛媛
53
25
滋賀
28
25
大阪
1,663
24
大分
53
25
山口
28
26
三重
1,652
27
宮城
52
27
青森
27
27
熊本
1,649
28
香川
50
27
岐阜
27
28
岩手
1,635
29
石川
49
27
奈良
27
29
兵庫
1,618
29
佐賀
49
30
和歌山
26
30
山形
1,588
29
鹿児島
49
30
福岡
26
31
鹿児島
1,576
32
滋賀
48
30
熊本
26
32
新潟
1,550
32
山口
48
30
大分
26
33
宮崎
1,531
34
新潟
47
34
秋田
25
34
青森
1,524
34
福井
47
34
鳥取
25
35
佐賀
1,479
34
島根
47
36
新潟
24
36
福岡
1,442
34
熊本
47
36
香川
24
37
和歌山
1,423
38
和歌山
46
38
岩手
23
38
福井
1,388
39
富山
45
38
山形
23
39
香川
1,363
39
福岡
45
38
佐賀
23
40
滋賀
1,331
41
宮崎
44
38
長崎
23
41
山口
1,290
42
鳥取
43
42
島根
22
42
長崎
1,262
43
秋田
39
43
富山
18
43
富山
1,235
43
長崎
39
44
石川
13
44
秋田
1,202
45
青森
31
45
福井
12
45
石川
1,157
46
北海道
28
46
北海道
11
46
北海道
738

 

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