株式会社ウェザーニューズ（本社：千葉市美浜区、代表取締役社長：石橋 知博）は「第八回桜開花予想」を発表しました。2025年の桜(ソメイヨシノ)の開花は3月23日に熊本と高知からスタートし、24日には東京や鹿児島、宮崎、長崎が続きました。開花時期は、西日本や東日本では概ね平年並、北日本では平年より早い〜非常に早くなる見込みです。
3月の間に西日本と東日本では桜が開花するところが多く、4月上旬になると北陸や東北でも咲き始め、4月下旬には北海道に桜前線が上陸する予想です。開花から5〜10日で満開を迎え、西日本や東日本では4月上旬に満開の桜を楽しめそうです。
全国約1,300か所のお花見名所の開花・満開予想はウェザーニュースのアプリやウェブサイトの「さくら開花情報」からご覧いただけます。なお、第九回桜開花予想は4月2日に発表予定です。

2025年「第八回桜開花予想」

＜西・東日本では来週にかけて桜の開花ラッシュ、4月上旬に満開へ＞

2025年の桜（ソメイヨシノ）の開花は、3月23日に熊本と高知からスタートし、24日に東京や鹿児島、宮崎、長崎が続きました。今後も続々と開花の便りが届く予想です。開花時期は、西日本や東日本では概ね平年並、北日本では平年より早い〜非常に早くなる見込みです。
先週中頃は寒気の影響で各地で気温が低下し、東京では雪の降った日もありました。気温の低下により桜のつぼみの生長が一旦足踏みしたものの、先週末は晴れて一気に気温が上がり、生長が加速しました。今週は金曜日頃まで全国的に春〜初夏の陽気が続き、西日本や東日本では3月の間に各地で桜が開花する予想です。4月上旬になると北陸や東北でも桜が咲き始め、4月2日に福井、5日には福島と仙台で開花する見込みです。その後、桜前線は4月下旬に北海道へ上陸し、4月22日に函館、24日に札幌で開花する予想です。
3月30日に東京で満開となり、4月上旬にかけて西日本や東日本の各地で満開を迎えるところが多くなるとみています。4月4日には大阪、5日に名古屋で見頃を迎え、桜が新生活を応援してくれそうです。

＜第七回（3/19発表）からの変化点＞

・北海道以外の地域では、つぼみの状態などを考慮し、開花予想日を早めたところと遅くしたところがあります。

＜「桜のつぼみ調査」による桜の生長状況＞

「桜のつぼみ調査」（※）の結果、桜のつぼみの生長は広いエリアで進んでいることがわかりました。西日本や東日本では「先が緑に」や「半分以上緑に」変化したつぼみが先週と比較すると大きく増加しています。「先がピンクに」や「花びらが見えた」など、開花までもう少しのつぼみの報告も増えました。また、東北でも「先が緑に」以上の報告が増加してきています。先週は寒の戻りで東京では雪が降りました。つぼみの生長が足踏みしたものの、週末は晴れて気温が上昇し、日差しと暖かさが生長を後押ししたようです。今週も一時的に寒の戻りはありますが、暖かい日が続くため、桜のつぼみは開花に向けて生長を続ける見込みです。

※「桜のつぼみ調査」について
ウェザーニューズでは、全国の桜の生長状況を調べるため、全国のウェザーニュースのユーザーと共に「桜のつぼみ調査」を実施しています。本調査では、つぼみの生長を 7 段階（“まだ小さく硬い”“先が黄色に”“先が緑に”“半分以上が緑に”“先がピンクに”“花びらが見えた”“花の軸が伸びきった”）で写真と共に報告していただきます。つぼみの現在の状態を細かく把握することで、より高い精度で開花日を予想できるようになります。調査結果を加味した最新の開花予想を毎週水曜日に発表します。

各都市の開花予想日　ソメイヨシノ標本木（＊はエゾヤマザクラ）

名所の開花予想日

※上記の表は、全国約1,300か所のお花見名所から都道府県ごとに1か所（北海道は2か所）をピックアップしています。

各エリアの桜開花予想

	【北海道】桜前線は4月下旬に上陸　五稜郭公園は4月22日開花予想 北海道の桜の開花は平年より早い〜非常に早い予想です。昨年と比べると並〜遅くなります。 「桜のつぼみ調査」では、まだほとんどのつぼみが「小さく硬い」状態ですが、「先が黄色に」や「先が緑に」変化したつぼみも出てきています。4〜5月の気温は平年より高い傾向で、開花時期は平年より早くなる予想です。 桜前線は4月下旬に道南や道央に到着し、5月にかけて道北や道東に進みます。例年全国で最も開花が遅い釧路方面でも5月上旬に咲き始めるとみています。4月22日に函館、24日に札幌で開花し、開花から5日以内に桜が咲きそろい、4月26日に函館、28日に札幌で満開となる予想です。五稜郭公園(函館市)では4月22日に開花し、26日に満開の予想です。
	【東北】4月5日に福島と仙台で開花　弘前公園は4月17日開花予想 東北の桜の開花は平年並〜早い予想です。昨年と比較すると並からやや遅くなります。つぼみの生長状況を踏まえて、開花予想日を第七回発表から福島は1日遅らせ、北部と山形は1〜2日早くしました。 「桜のつぼみ調査」では6割以上のつぼみで「先が黄色に」以上の変化が見られ、「先が緑に」変化したつぼみが4割近くありました。先週は寒の戻りでつぼみの生長が足踏みしたものの、週末からは暖かくなり生長が進みました。今週も寒の戻りはありますが、4月は平年より気温が高くなり、開花に向けて生長が進みそうです。 4月5日に福島と仙台から開花が始まり、桜前線は4月中旬にかけて東北を北上する見通しです。開花から5日前後で桜が咲きそろい、4月9日に福島、10日に仙台で満開になるとみています。弘前公園(青森県)では4月17日に開花となり、23日に満開の予想です。
	【関東甲信】今週は開花ラッシュ　4月上旬に満開へ 3月24日に東京で、25日に横浜で開花しました。まだ開花していない桜も3月の間には開花を迎える見込みで、関東甲信の桜の開花は平年並〜やや早い予想です。つぼみの生長状況を踏まえて、熊谷や関東北部の開花予想日を第七回発表から1〜2日遅らせました。 「桜のつぼみ調査」では、先週よりも「先がピンクに」や「花びらが見えた」など開花まであと少しのつぼみの割合が増えました。今週末は再び寒の戻りがあるものの、金曜日にかけて暖かい日が続きます。3月27日に甲府が開花し、今週は開花ラッシュとなりそうです。 開花から1週間前後で桜が咲きそろい、4月上旬〜中旬にかけて各地で満開を迎えます。東京では3月30日に満開となる予想です。満開時期は関東で平年並になりそうです。上野恩賜公園(東京都)では3月31日に満開の予想です。
	【北陸】4月2日に福井で開花　特別名勝兼六園は4月3日開花予想 北陸の桜の開花は平年並〜やや早い予想です。つぼみの生長状況を踏まえて、北陸西部の開花予想日を第七回発表から1日遅らせました。 「桜のつぼみ調査」ではほとんどのつぼみが「先が黄色に」以上に変化しており、半数以上は「先が緑に」以上に変化していました。先週は寒の戻りの影響で、つぼみの生長は足踏みしました。今週も気温がアップダウンしますが、晴れて暖かい日には開花に向けてつぼみの生長が進みそうです。開花時期は北陸西部が平年並で、新潟ではやや早くなります。 4月2日に福井で開花し、4月上旬は開花ラッシュとなります。開花から5日前後で桜が咲きそろい、4月7日に福井で満開となる予想です。満開時期も平年並〜やや早い見込みです。 特別名勝兼六園(石川県)では4月3日に開花し、8日に満開の予想です。
	【東海】今週は開花ラッシュ　鶴舞公園は4月4日に満開予想 3月25日に岐阜で、26日に名古屋と静岡で開花しました。東海の桜の開花は平年並の予想です。つぼみの生長状況を踏まえて、開花予想日を第七回発表から1〜2日早くしたところと、1日遅らせたところがあります。 「桜のつぼみ調査」では先週よりも「先が緑に」以上の報告が増え、「先がピンクに」以上の開花まであと少しのつぼみの割合が増えました。先週は寒の戻りがあったものの、週末から暖かくなったことで生長が進んだようです。今週も気温がアップダウンしますが、金曜日にかけて暖かくなります。このため、開花を迎える桜が増えてきそうです。 来週にかけて開花ラッシュとなります。開花から5〜10日程度で桜が咲きそろい、4月3日に岐阜で、4日に静岡で満開になる予想です。満開時期は平年並〜やや遅くなる予想です。鶴舞公園(愛知県)では4月4日に満開となる見込みです。
	【近畿】今週は開花ラッシュ　4月4日に大阪で満開予想 3月26日に和歌山で開花しました。近畿の桜の開花は平年並〜やや遅い予想です。昨年と比較すると並〜やや早くなります。つぼみの生長状況を踏まえて、開花予想日を第七回発表から1〜2日遅らせたところと、1〜2日早くしたところがあります。 「桜のつぼみ調査」では先週よりも「先が緑に」以上の報告が増え、「先がピンクに」以上の開花まであと少しのつぼみの割合が増えました。先週は寒の戻りがあったものの、週末から暖かくなったことで生長が進んだようです。今週も気温がアップダウンしますが、金曜日にかけて暖かくなります。このため、4月初めにかけて開花を迎える桜が増えてきそうです。 4月にかけて開花ラッシュとなり、開花から1週間前後で桜が咲きそろい、4月上旬には各地で満開を迎えます。満開時期は平年並の予想です。大阪城公園(大阪府)では3月27日に開花し、4月4日に満開となる見込みです。
	【中国・四国】今週は開花ラッシュ　4月2日に高知で満開予想 3月23日に高知、25日に松山で開花しました。まだ開花していない桜も今週中には開花する見込みで、開花時期は平年並〜やや遅くなります。 「桜のつぼみ調査」では「先が緑に」以上の報告が増え、「先がピンクに」や「花びらが見えた」など開花まであと少しのつぼみの割合も増加しました。今週も気温がアップダウンしますが、金曜日にかけて暖かい日が続くため、各地で続々と開花ラッシュとなりそうです。 開花から1週間から10日ほどで桜が咲きそろい、4月2日に高知、3日に松山で満開となります。満開時期も平年並〜やや遅くなる予想です。平和記念公園(広島県)では3月28日に開花し、4月5日に満開となる見込みです。
	【九州】今週は開花ラッシュ　4月2日に長崎、佐賀、熊本で満開予想 九州の桜の開花は3月23日に熊本からスタートしました。25日には佐賀、大分、福岡でも開花し、全ての都市で開花を迎えています。今年の開花時期は平年並〜やや遅くなりました。 「桜のつぼみ調査」では「先がピンクに」や「花びらが見えた」など開花まであと少しのつぼみの割合が3割近くまで増加しました。今週も気温はアップダウンしますが、金曜日にかけては暖かくなる日が続く予想です。 開花から10日ほどで桜が咲きそろい、4月2日に長崎、佐賀、熊本で満開となり、4月上旬には各地で満開を迎える予想です。満開時期も平年並〜やや遅くなります。熊本城(熊本県)では4月1日に満開となる予想です。

参考：桜開花予想の定義

平年                    ：1991〜2020年の平均値

非常に早い           ：基準より7日以上早い
早い                    ：基準より5〜6日早い
やや早い              ：基準より3〜4日早い
並                       ：基準との差が2日以内
やや遅い              ：基準より3〜4日遅い
遅い                    ：基準より5〜6日遅い
非常に遅い           ：基準より7日以上遅い

開花日：標本木で5〜6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日
　　　　施設内の桜の木（複数）の開花がピークを迎える日
満開日：標本木で約80％以上のつぼみが開いた状態となった最初の日
　　　　施設内の桜の木（複数）の満開がピークを迎える日

※気象庁の観測基準と同じです。
※独自の取材により、施設管理者などの判断を基準としています。

参考：桜開花予想の手法

ウェザーニューズでは、これまでに「さくらプロジェクト」に寄せられた200万通以上の桜のリポートおよび桜の名所への独自取材をして得られた実況データを統計的に分析し、実況気温・予想気温のデータをもとに開花日を予測しています。なお、「第八回桜開花予想」は「桜のつぼみ調査」の結果を取り入れ、4月2日に発表予定です。

（1）桜リポートの分析
全国各地の一般の方（ウェザーリポーター）と“つぼみ”の段階から桜の生長を見守り、桜の開花状況を観察する取り組み「さくらプロジェクト」を2004年以降、毎年実施しています。全国各地から届くリポートから桜の生長状況を把握し、開花予想に反映しています。

（2）全国約1,300か所の桜の名所への取材データ
全国の桜の名所1,300か所に電話などで独自に取材を行い、桜の生長状況や開花状況を調査しています。取材で得られる調査結果を統計的に分析し、開花予想に反映しています。

（3）近年の統計データを分析
桜の開花予想を算出する際、統計データが分析の基本データとなります。通常、桜の開花予想には過去30～50年程度の統計データを使用しますが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは正確な開花予想の算出が難しくなってきました。ウェザーニューズでは、気温が上昇傾向にある過去20年間の統計データを基本データとして使用し、各地点の開花予想を算出しています。また、近年の急激な温暖化を考慮するために過去10年の統計データも参考にして分析を行っています。

（4）最新の気象データをもとに気温の推移と開花予想を算出
桜の開花には、前年からの気温が大きく関係します。桜の順調な開花には、つぼみの生長を促す春の暖かさに加え、つぼみが休眠打破するために、前年の秋から冬にかけての寒さも必要です。また、開花のタイミングは2月後半から3月の気温に大きく影響されます。2月後半から3月の気温が高く、春の訪れが早いほど桜のつぼみの生長は促進され、開花が早まる傾向にあります。一方、開花直前の時期に寒の戻りがあると、寒さが強まった日数だけ開花日が遅れることがあります。寒の戻りによる開花の遅れは、開花時期直前のつぼみ調査や独自週間予報等から予測に反映しています。

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