2026.03.06
ウェザーニューズが安否確認市場に参入。気象専門会社だからできる一気通貫の「総合型BCPサービス」


「お客様は無事だろうか」 安全を願うと共に、能登半島地震時に駆られた使命感
私たちが安否確認機能を開発するもう一つのきっかけとなったのは、2024年1月に発生した能登半島地震でした。当時私は栃木県にいたのですが、大規模な地震の発生や津波警報の発令などに只事ではないと感じました。
地震発生からまもなく、ウェザーニューズでは「被災された方々のために少しでも役立ちたい」という思いで関係者が集結し、どのような情報が被災地にとって有効か検討を開始しました。現地からは地震発生直後の生々しい被害状況が、画像や動画で次々と寄せられてきたのです。
「こうした情報を、被災地の安全確保や災害対応に当たる方々のために、もっと有効に活用できないか——」
そう模索する中で、アプリへのアクセス状況を地図上に重ね合わせると「今、アプリを使って情報を取得できている人」がいる場所が浮かび上がり、「現在、通信が可能なエリア」をリアルタイムで可視化することができたのです。
自身の安全を守るために「天気を確認しよう」とアプリを開いたユーザーの行動が、災害の復興支援や避難誘導を行う方々にとって、極めて価値のある情報になる。
私はこの情報をみた時、ものすごい可能性を感じました。位置情報を使ったコンテンツはこれまでもありましたが、通信実績として見れば「通信できるエリア」と、「その人が通信している(無事な可能性が高い)こと」が分かる、と気付かされたのです。
この時の経験は、「アプリへのアクセス状況を可視化することで、法人企業の安全管理にも全く新しい価値を提供できるはずだ」「災害時に“本当に役立つ”BCPサービスを必ず実現したい」——という強い決意に変わり、今回のサービス開発の原動力となりました。
安否確認=地震・津波だけ?ウェザーニューズだからできるBCPサービスを目指したい

現在、広く普及している安否確認サービスは「地震や津波の発生に関する通知」と「従業員の被害状況の確認」に特化しているものが大半です。そのため、「いざという時」にしか使わない上に、社会的な影響が大きい風水害への対策が考慮されていないという課題がありました。
私たちはこの現状に対し、「民間気象会社であるウェザーニューズだからこそ実現できるBCPサービスとはどのようなものか」について議論を重ねました。突発的な地震・津波だけでなく、台風や線状降水帯、大雪など、ウェザーニューズはあらゆる災害のデータや予報を持っています。これらと、私たちが運用している天気アプリ「ウェザーニュース」のノウハウを掛け合わせることで、新しい安否確認サービスが実現できないかと考えたのです。
早速プロトタイプを開発し、社員が実施している被災地の復旧ボランティアの中で、試験的に利用しました。予報を活用したコミュニケーションや使い慣れたシステムによる利便性の高さ、位置情報の重要性などを実感することができました。そしてついに、2026年2月17日、法人向け気象情報サービス「ウェザーニュース for business」(※2)を基盤とした、新しい総合的なBCPサービスをリリースすることができました。
台風や大雪などの気象情報や、警報避難情報などの災害情報にも対応

ウェザーニューズは、地震・津波に関する情報はもちろん、避難情報や警報の発令など、あらゆる気象関連のデータを持っています。民間の気象会社として、台風や線状降水帯、大雪の発生を高精度に予測できるのも強みです。
例えば、電車やバスなどの公共交通機関に影響を与えるような台風や大雪の予報が出た際、事前にリモートワークを推奨したり、災害対策の確認を促したりすることで、リスクを回避し被害を防ぐことが可能となります。 また、従来の安否確認ツールでは、「地震発生時に通知が飛ばなかった」「津波や風水害の発生時は手動で通知しなければならない」といった運用上の手間も自動化することで解決しています。
ウェザーニューズには、アクセス集中に耐えうる高度なクラウド技術と、24時間365日安定して情報を届け続けるノウハウがあります。実際に、ゲリラ雷雨や大規模地震の発生時には、天気アプリ「ウェザーニュース」を通じて1日1,000万通を超えるプッシュ通知を遅延なく自動配信している実績もあります。私たちはこのノウハウを活かし、あらゆる気象関連データや予報をトリガーにした自動での安否確認通知を実現しました。
企業の被害を最小化するため、日常的な利用から事前の対策、災害発生直後、復旧計画まで、一気通貫で支援

安否確認専用のツールは、年に数回の訓練でしか触れないため、いざという時にログインや操作ができず、対応が後手に回ってしまうケースが想定されます。しかし、「ウェザーニュース for business」を利用したBCPサービスなら、従業員は日常的に利用しているお天気アプリ「ウェザーニュース」の延長線上で安否確認を実施できることで、「いざという時にログインできない」という不安は軽減されるでしょう。
また、管理部門としても被災後の復旧計画において「復旧作業の妨げとなる気象条件にならないか」全社で同じ気象情報を共有しながら作業を進めることで、安全かつ迅速な意思決定を行うことができます。
気象情報を確認するために日常的に利用するアプリで、災害発生前の事前対策、そして発災直後の安否確認、さらに復旧計画まで、BCPに関して一気通貫したサポートを行います。
位置情報を活用し「本当に確認が必要な人」を即座に抽出

天気アプリは位置情報との相性がよく、「ウェザーニュース」アプリのユーザーは9割以上が位置情報を「ON」にして利用しています。 このアプリの起動データを活用すれば、従来の「回答の有・無」による2段階の確認ではなく、職員の状況を 回答あり(安全確認を送信済み) 未回答だが、アプリ起動履歴あり(スマホを操作できる状態にある) 回答なし・アプリ起動もなし(操作できない深刻な状況の可能性がある) の3段階で把握することができ、「リスクの高いエリアにいて、回答もアプリ起動もしていない、本当に優先して確認すべき人」が瞬時に明らかになり、安否確認作業の迅速化に繋がります。
これらの発災時の従業員の位置情報は地図上にプロットされます。周辺の気象情報や警報の発令状況、ライブカメラによる現地の様子、さらに他ユーザーからの被害報告などと照らし合わせて確認することができるので、対応策を迅速に判断するためのダッシュボードとしても機能します。
なお、大規模災害時には通信インフラ自体が脅かされるリスクがありますが、「ウェザーニュース」アプリは衛星通信サービス「au Starlink Direct」に対応しており1、通常の通信網が不安定な環境下でも、通信を軽くした簡易表示を行うモードへ自動で切り替わります。いかなる状況下でも情報の孤立を防ぎ、安否確認と情報提供を継続できるという安心感は、企業のレジリエンス(回復力)向上につながると期待しています。
私は、能登半島地震の経験を経て「日本で一番使われている天気アプリだからこそ、できることがあるに違いない」と強く思っています。 ウェザーニューズだからこそできる安否確認に止まらない総合型のBCPサービスをもって、企業の防災対策強化を支援していきたい。年々増加する数千億円におよぶ気象災害による経済損失が減少できるよう社会貢献していくことがウェザーニューズの使命です。
企業防災を強化する新サービスの詳細はこちら: 日常利用から、荒天時の事前対策や復旧まで、BCPのタイムラインを一本でつなぎ切る


