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全国1万7千人と今シーズンの花粉症を徹底調査
年齢で症状の重さは全然違う!? 一番“辛い”のは10代!?
〜 花粉症対策費、昨年と比べ大幅ダウン、4人に1人が病院に行かず後悔 〜
株式会社ウェザーニューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、全国的に花粉シーズンの終盤を迎えた5月半ばに、花粉症に関する調査を実施しました。本調査は、今シーズンの花粉症の方の症状や対策の実態を調査して振り返り、来シーズンの対策に活かしていくことを目的としています。今回発表する「第三回花粉症調査」の結果は、スマートフォン用アプリケーション「ウェザーニュースタッチ」やウェザーニューズの携帯サイトの利用者を対象に、5月19日(土)~22日(火)の4日間で実施し、合計17,139人(男性35.4%、女性64.6%)の有効回答をまとめたものです。本調査結果は、スマートフォン用アプリケーション「ウェザーニュースタッチ」や携帯サイト(https://wni.jp/)でも公開しています。
若い人ほど症状が辛いことが判明
〜 “辛かった人”、10代は50代の約2倍に 〜
今シーズンの花粉症の症状がどうだったかを振り返るため、「花粉症の症状はどうでしたか?」と質問しました。その結果、全体では“かなり辛かった”が9.0%、“辛かった”が20.6%、“やや辛かった”が32.5%となり、“辛かった”または“かなり辛かった”という、症状が重い回答は合わせて29.6%になりました。年代別にみると、10代では“辛かった”割合が42.1%、20代では37.7%となり、若年層の35%以上が今シーズンの症状が辛かったという結果になりました。他の年代と比較すると、年齢が高くなるにつれて症状が重いという方の割合が減少しており、今シーズンの花粉は、若年層ほど症状が辛かったということが分かりました。
この結果を受け、病院にも調査にご協力頂き、「若い人ほど症状が辛くなる要因はなんですか?」と質問をしたところ、2つの要因があげられました。まず、「若い時に発症した人の方が、アレルギー反応が強いのかと思います」と頂いたコメントからも、アレルギー反応の若年化と共に若い人ほど重症化するといえそうです。次に、加齢とアレルギー反応の関係性があげられました。50歳を過ぎると、加齢現象としてアレルギー反応が弱くなる傾向があるため、花粉症の症状も軽くなると考えられているそうです。
花粉症の症状を男女別にみると、“辛かった”または“かなり辛かった”という回答は、男性が25.9%に対し、女性は30.3%となり、女性の方が症状を重く感じている方が多い事が分かりました。また、都道府県別に見てみると、西日本のほとんどの県で“辛かった”または“かなり辛かった”という回答が35%を超え、特に静岡県、京都府、大阪府、兵庫県、佐賀県では、症状が重いという回答が40%以上となり、他県より症状が重かった方が多い傾向になりました。
最も気になった症状は「鼻水」「目のかゆみ」
今シーズンの花粉症の気になった症状について振り返るため、「気になった症状はなんですか?」(複数回答可)と質問をし、回答してもらいました。その結果、気になった症状は“鼻水”が最も多く10,302人、続いて“目のかゆみ”が10,087人、“くしゃみ”が9,016人となり、大量飛散した昨年と大きな変化はみられませんでした。その他の意見として、“せき”や“肌荒れ”という回答もありました。男女別に見てみると、男性の方が“鼻水”、“目のかゆみ”が気になっている割合が高い傾向にありました。一方、女性は、“のどの痛み”や“肌のかゆみ”を気にする方が多い傾向にありました。花粉が体内に侵入したり、肌に接触することで起こる症状が気になったようです。そのほか、フリーコメントでは「煙草の煙ですぐに発症する」、「飲酒すると鼻づまりになる」など、花粉以外の要因によって症状が悪化するというコメントも多く寄せられました。そこで、症状が悪化する要因を明らかにするため、煙草や飲酒と花粉症について病院の方に質問したところ、煙草の煙はアレルギー性鼻炎を悪化させる原因の1つであると指摘されました。そのため、「喫煙者は普段からはもちろん、周りへの心配りが必要」というコメントを頂きました。また、煙草以外でも粒子による刺激があると症状が悪化するそうです。注意すべきシチュエーションとしては、寒さ、風邪、大気汚染(車の廃棄ガス)、黄砂などが挙げられ、ほこりっぽい場所、喚起の悪い場所、乾燥した場所も避けた方が良いそうです。そのほか、アルコールの影響についてもコメントを頂きました。アルコールを摂取すると、血管拡張作用があり鼻粘膜を腫脹させるため、鼻づまりが悪化する傾向があるそうです。花粉症シーズンの飲酒は、控えめにした方が良さそうです。
27.4%が早く病院に行っておけばよかったと後悔
今シーズン、実践できなかった花粉症対策について振り返り、次のシーズンに活かすため、「こうしておけば良かったと思う対策はなんですか?」(複数回答可)と質問をしました。その結果、“早く病院へ行く”が1,679人、“細かく花粉情報をチェック”が1,033人、“小まめに掃除”が832人になりました。男女別に比較してみると、“早く病院へ行く”との回答に大きな差はみられませんでしたが、“細かく花粉情報をチェック”との回答は、男性が12.2%に対して女性が20.5%と、女性の方が“花粉情報のチェック”は大切だと考えている方が多い傾向にありました。フリーコメントの回答を見てみると、「当初、花粉飛散は少なそうと報道され油断していたかも。30年の花粉症歴で一番ひどい年だったかも」というコメントもあることから、どんな年も、日々の花粉情報のチェックを行い、早めの事前対策を心がけていくことが重要なことが分かりました。
花粉症の対策費用、1ヶ月あたり全国平均2,005円
今シーズンの花粉症対策費用について振り返るため、「対策費用は1ヵ月あたりいくらでしたか?」と質問をしました。その結果、今シーズンの1ヶ月当たりの対策費用は全国平均で2,005円となり、昨シーズンの2,582円より500 円減った事がわかりました。花粉飛散数が大量となった昨シーズンに比べて全国的に花粉飛散数が平年並みとなった今シーズンは、対策にかける費用も安くなる傾向にありました。この結果を県別に見てみると、対策費用が最も高かったのは佐賀で2,977円、続いて2位が大分県で2,356円、3位が高知県で2,355円、4位が愛知県で2,244円、5位が茨城県で2,205円となりました。早い段階で花粉シーズンに突入した九州では、対策強化に力を入れた方が多かったようです。また、この結果を年代別に見てみると、40代の平均が2,140円で他の年代より高い傾向にあり、10代や60代以上ほど安い傾向にありました。若年層は症状が重くても花粉症対策として薬を使用する方が少なく、費用も安くなったのかもしれません。
外出時の対策は、“マスク”が一番人気!
花粉症の方が外出時に役に立った対策について調査するため、「今シーズン役に立った対策は何ですか?(外出編)」(複数回答可)と質問し、回答してもらいました。その結果、昨年から大きな変化はなく、“マスク”と回答した方が最も多いことがわかりました。花粉が飛んでいる外では、鼻や口から体内に花粉を入れないことが重要であり、“マスク”の効果を実感した方が多かったと考えられます。そのほか、“目薬”、“飲み薬”、“点鼻薬”は変わらず人気が高い傾向にありました。そのほか、フリーコメントの回答を見てみると、「帽子で髪の毛に付着するのを防ぐ」、「コンタクトを使い捨てにする」などの意見が複数届き、自分で出来る、身近な対策をオススメするコメントが目立ちました。
家の中での対策、最も役に立ったのは“うがい”
花粉症の方が家の中で役に立った対策について調査するため、「今シーズン役に立った対策は何ですか?(家の中編)」(複数回答可)と質問し、回答してもらいました。昨年は“洗顔”と“うがい”に人気がありましたが、今年は“うがい”が最も多く、続いて“窓を閉める”、“布団や洗濯の外干しを避ける”、“洗顔”、“目を洗う”の回答が多くなりました。多くの方が、まず花粉が侵入をブロックし、次いで気になるところに付着した花粉を落とす対策をしていたようです。また、この結果を年代別にみると、若年層や50代、60代は“うがい”や“洗顔”との回答が多かった一方、30代、40代は“窓を閉める”と“布団や洗濯の外干しを避ける”との回答が多く、外からの花粉の侵入に対して敏感なようです。フリーコメントの回答を見てみると、「家族に花粉症がいるので、花粉を落として(室内に)持ち込まないようにした」とのコメントがあり、花粉症の方だけが頑張るのではなく、周りの方も一緒に協力しあう事が大切だという回答も目立ちました。
食べ物の対策は、今年も乳酸菌が人気
花粉症の方が食べ物で役に立った対策について調査するため、「今シーズン役に立った対策は何ですか?(食べ物編)」(複数回答可)との質問をし、回答してもらいました。その結果、“ヨーグルト”が最も多く、続いて“乳酸菌飲料”で対策している方が多く、乳酸菌を使用した食品は花粉症対策に効果ありと実感しているが多いようです。その他の項目では、“納豆”や“バナナ”、“しょうが”との回答も多い傾向にありました。また、食べ物の対策は、フリーコメントでの回答が多く、「杉茶を飲む」「肉や揚げ物は食べない」「塩麹などの発酵食品を食べる」「トマト料理を食べる」「お酒をひかえる」など、自分に合った対策を見つけて対策しているようでした。