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大きさわずか27×27×27立方センチメートル、重さも約10kg

「WNI衛星」のフライトモデルが完成!

〜 減少傾向にある北極海の海氷を観測し、「北極海航路」を支援 〜

株式会社ウェザーニューズ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、大きさわずか27立方センチメートル、重さも約10kgの超小型商用衛星「WNI衛星(ダブリューエヌアイえいせい)」を2012年9月にロシアのヤースヌイ宇宙基地から打ち上げる予定です。このたびフライトモデル(実際に宇宙に打ち上げる機体)が完成しました。
WNI衛星メインミッションは、減少傾向にある北極海の海氷観測です。夏の一定期間北極海を航行できる航路が出現しており、この北極海航路を利用すれば燃料費や環境負荷の大幅な削減が可能となるため、世界的に大きな注目を集めています。当社はWNI衛星からの観測情報を利用した精度の高い海氷予測を海運会社に提供し、船舶の安全性、経済性、環境性の高い運航を支援する予定です。

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WNI衛星フライトモデル

これまでの常識とは一線を画した画期的な衛星

WNI衛星は、多機能で大規模な従来の衛星開発とは一線を画した画期的な衛星です。機能を北極海の海氷観測などに限定することで、大きさ27×27×27立方センチメートル、重さも約10kgと超小型化を実現しました。また、打ち上げ時や打ち上げ後の運用時に発生するコストも適切となるよう、様々な技術的な工夫を開発パートナーであるアクセルスペース社とともに行ってきました。
打ち上げは、大型衛星に付帯させ打ち上げるピギーバック方式で行います。今回はドニエプルロケットで、ロシアとカザフスタンの国境付近のヤースヌイ宇宙基地から、2012年9月28日から約2ヶ月の間の気象条件の良いタイミングに打ち上げる予定です。

メインミッション「北極海の海氷観測」と様々なチャレンジ

近年の北極海の海氷は減少を続け、夏季には北極海に新たな航路が出現しています。この新たな航路「北極海航路」を船舶が利用した場合、欧州-アジア間の輸送では航海距離が現在のスエズ運河経由の半分、喜望峰経由の1/3程度に短縮され、燃料費、環境負荷の大幅な軽減が可能なため、海運会社からは大きな期待を集めています。当社では2006年よりプロジェクトチームを発足し、北極海海域の海氷のモニタリングや予測を行うことを通じて、北極海航路の実現に向けた活動を続けてきました。WNI衛星の打ち上げで更に精度の高い北極海の海氷の予測やモニタリングが可能になると期待しています。
また、WNI衛星を利用したC02の観測、火山灰拡散のモニタリング、宇宙からみた雲の高さや雷の観測、宇宙空間に発せられる発光現象の観測など、様々な取り組みにもチャレンジする予定です。

WNI衛星のスペック

サイズ、質量 27×27×27㎝3、10㎏
軌道 600㎞(太陽同期軌道)
寿命 5~10年
打ち上げ時期 2012年9月28日から約2ヶ月の間の気象条件のいいタイミング
打ち上げ場所 ロシア・ヤースヌイ宇宙基地
打ち上げ方式 ピギーバック方式
衛星利用の目的 北極海域における海氷のモニタリング
搭載ミッション機器 可視光カメラ、近赤外光カメラ
撮影画像分解能 500m
撮影画像領域 500km四方/枚