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全国の桜の健康状態をチェックした「桜健康診断2012」速報結果発表

今年の桜、全国的に昨年よりも健康状態が悪化も、東北は震災の影響少なく良好に

~ 東北の福島、宮城、秋田、山形県で、昨夏の好天に恵まれ、昨年よりも健康状態がアップ ~

株式会社ウェザーニューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、日本の春を彩る桜を病気から守り、美しい桜が楽しめるよう、全国規模で桜の健康状態をチェックする「桜健康診断2012」の速報結果(沖縄・北海道を除く)をまとめ発表しました。「桜健康診断2012」は、スマートフォン向けアプリ「ウェザーニュースタッチ」と携帯サイト「ウェザーニュース」で展開する「さくらプロジェクト2012」内で実施し、全国のウェザーリポーターと共に4月6日~5月8日の間で桜の健康状態を調べました。診断は、身近な桜の花数や桜の咲き方、幹、樹皮などの状態について選択式で答えていただき、入力された情報をもとに桜の状態を優良から生育不良の4段階で診断しました。その結果、今シーズンは38都府県で健康状態が“優良”、7県で“正常”となり、生育不良のエリアはなかったものの、昨シーズンと比較すると、全国的に桜の健康状態がやや悪化していることがわかりました。一方、東北に注目してみると東北南部を中心に昨シーズンより健康状態が良好になっており、震災の影響が少なかったことがわかりました。ウェザーニューズでは、今後も桜の健康状態に目を向け、全国の方と春の象徴とも言える桜を見守っていきます。

※「桜健康診断2012」は、日本花の会:主任研究員の和田博幸さんの協力のもとに行ないました

東北の桜、震災に負けずに元気に開花!

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桜の健康診断は、桜の木の下で“日当たり”、“樹形”、“花の咲き方”、“幹の状態”、“樹皮の状態”、“花数の状態”を観察し、それぞれの状態を携帯サイトの選択肢の中から選びます。各項目の回答結果を数値に置き換え、総合した結果をもとに、桜の状態を“優良(1.00~1.75)”、“正常(1.76~2.50)”、“やや生育不良(2.51~3.25)”、“生育不良(3.26~)”の4段階で診断しました。その結果、今シーズンは昨シーズンに引き続き“優良”だったものの、全国平均の数値は、0.07ポイント上がり(数値が低いほど健康)、33都府県で昨シーズンよりも健康状態がやや悪化していました。特に、西日本ほど昨シーズンより数値が上がっているエリアが目立ちました。この要因の一つとして、九州~四国は、昨年の梅雨が長引き、花芽が作られる夏(6~8月)の日照時間が平年よりも短かったことが考えられます。一方、震災の影響が心配された東北に注目してみると、南部を中心とした福島、宮城、秋田、山形の4県で昨シーズンより健康状態が良くなっており、震災の影響が少なかったことがわかりました。北日本では、昨年の夏の日照時間が平年よりも長かったため、光合成が活発に行われたことで栄養を蓄えることができ、桜にとって良い天候だったと考えられます。今回の診断結果では、昨シーズンよりやや健康状態が下がったものの、生育不良のエリアはありませんでした。ただ、桜は傷つきやすく、環境の変化に弱い植物です。最近では、カビの一種が原因の伝染病である「てんぐ巣病」や木を腐らせる「ベッコウダケ」や「コフキサルノコシカケ」などのキノコが発生する病気が見られる桜もあり、定期的に桜の健康状態を確認する必要性が求められています。ウェザーニューズでは、今後も春に元気できれいな桜が見られるよう、全国の方と共に桜を見守り続けていきます。
※北海道は、現在、開花シーズンを迎えているエリアがあり診断中のため、データは反映されていません。
沖縄県は、桜の開花シーズンが異なるため診断を実施しておりません。

「桜健康診断」都道府県別結果

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