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ウェザーニューズの気象・海象観測衛星「WNISAT-1R」の打ち上げが7月14日に決定

〜世界中の海氷観測や、台風・火山灰の立体観測に挑戦〜

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 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、気象・海象を観測する超小型衛星「WNISAT-1R」の打ち上げが2017年7月14 日に決定したことを発表しました。現在、「WNISAT-1R」は日本での最終的な動作確認作業を経て、打ち上げ場所であるカザフスタン・バイコヌール宇宙基地に輸送完了しております。 

 ◆  ウェザーニューズの気象・海象観測衛星「WNISAT-1R」、打ち上げ日決定
 「WNISAT-1R」は、北極海の海氷観測を目的に2013年11月に打ち上げた「WNISAT-1」のリカバリー機として、搭載機器の増強や耐放射線性を強化した当社の二機目の衛星です。2014年からアクセルスペース社とともに開発を進めてまいりました。2015年9月に開発完了し、打ち上げ機会を待っていましたが、このたび、2017年7月14日にカザフスタン・バイコヌール宇宙基地からソユーズロケットで打ち上げられることが決定しました。現在は既にバイコヌール宇宙基地へ輸送され、ロケット本体への取り付け作業を待つ段階となっています。

WNISAT-1Rフライトモデル

◆  世界中の海氷や台風・火山噴煙の光学観測ミッションに挑戦
 「WNISAT-1R」には4つの観測波長(赤・緑・パンクロ(注1)+近赤外)の光学カメラが搭載されています。これらの光学カメラを利用して、船舶の安全運航に影響を及ぼす冬期の渤海・セントローレンス湾や、夏期の北極海における海氷の分布の観測に取り組みます。さらに、台風や火山噴火時の噴煙観測も行います。台風の広がりや火山灰の拡散状況の撮影だけでなく、移動しながら撮影するステレオ撮影によって雲頂高度や噴煙の到達高度を割り出す立体観測に挑戦します。これらの観測情報は、気象・海象の予測精度向上および、ウェザーニューズの船舶・航空機向け運航支援サービスに活用します。

 また、日照条件や天候に左右されない観測方法を確立するため、GNSS衛星からの反射波を用いて地球表面の状態を観測するGNSS-R(注2)試験観測も行います。この手法を用いて海氷や陸地からの反射波を受信、解析し、海氷と海水面の判別や海氷の分布状況の評価実験を行ないます。

 当社は民間気象会社として、新たなサービス開発や予測精度向上に向けて、今後も独自衛星の開発・利用を推進してまいります。

 

◆WNISAT-1R基本情報

サイズ

524 x 524 x 507mm (突起部含まず)

質量

43kg

主要搭載機器

光学カメラ計6台

−可視光3台(赤・緑・パンクロ)
−近赤外1台
-予備2台

GNSS-R受信システム

撮影画像の地表分解能

400m(近赤外/赤)、200m(緑/パンクロ)

観測波長

パンクロ(注2) (450-650nm), 緑(535-607nm)

赤(620-680nm), 近赤外(695-1005nm)

打ち上げ日

2017年7月14日(天候等により遅延・延期の可能性あり)

姿勢制御

下記モードを持つ3軸制御(指向精度0.1度)

デスピン(注3)、太陽指向、地球指向、固定地点トラッキング

ロケット

ソユーズ

射場

カザフスタン共和国バイコヌール宇宙基地

軌道

太陽同期軌道(昇交点地方時11:30)、高度600km


(注1)GNSS-R観測:Global Navigation Satellite System-Reflectometryの略。GPS衛星などのGNSS衛星からの反射波
       を用いて地球表面の状態を観測する手法。
(注2)パンクロマティック(Panchromatic)の略。本衛星では可視波長域全域に感度を持たせたバンドのことを指す。
(注3)衛星の回転を抑制し姿勢を安定させることを指す。

 

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