ニュース
ウェザーニューズ、2016年第一回桜開花予想を発表
東京が開花一番乗り!北〜東日本は平年並か早めの予想
東京・靖国神社は3月21日、大阪・大阪城公園は29日に開花の予想
<対象地点>
全国のお花見名所700カ所、全国47都道府県の主要都市
「さくらプロジェクト」の参加者が報告する5,970本の桜(※3月1日現在の登録数)
<予想内容>
開花日、五分咲き日、満開開始日、桜吹雪開始日
株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、2月25日(木)〜27日(土)にかけて最初の「全国つぼみ調査」を実施し、「第一回桜開花予想」を本日発表しました。今シーズンは、3月の気温が特に高くなる東日本では平年並〜早めに開花する見込みで、3月21日に東京(靖国神社)からソメイヨシノの開花が始まる予想です。西日本の桜は、平年並〜やや遅めの開花となる見込みで、大阪城公園では3月29日に開花が始まりそうです。北日本の桜の開花時期は東北南部では平年よりも早め、北海道や東北北部では平年並となる予想です。本開花予想は、3日間実施された「全国つぼみ調査」の3,372通の報告、「さくらプロジェクト」の参加者から届く桜リポート、今後の気象状況の予測などをもとに算出しています。最新情報は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」や、スマホ向けwebサイト「ウェザーニュース」の『さくらCh.』からご覧いただけます。なお、「第二回桜開花予想」は、3月8日(火)に発表予定です。
最新の桜開花予想は こちらから |
全国の名所700カ所の桜情報はこちらから | |
インターネットサイト 『桜開花予想2016』 https://weathernews.jp/ ip/info/sakura/2016/ |
スマホアプリ 「ウェザーニュースタッチ」 をダウンロード後、 『さくらCh.』にアクセス |
スマホ向けwebサイト 「ウェザーニュース」 『さくらCh.』へアクセス https://weathernews.jp /s/sakura/ |
2016年の桜開花予想
今シーズンのソメイヨシノの開花は、3 月 21 日頃、2008年以来8年ぶりに全国に先駆けて東京から始まる予想です。東日本では3月の気温が平年並〜高くなるため、桜の開花は平年並か早めとなる見込みです。都心周辺では25日頃から見頃を迎える予想です。西日本の桜は、「全国つぼみ調査」の結果から、暖冬の影響で休眠打破が不十分となり、生長がやや遅れていることがわかりました。ただ、3月の気温が平年並〜やや高くなるため、つぼみの生長が早まり開花時期は平年並かやや遅くなる程度で、福岡市では3月22〜26日、大阪市では3月27日〜4月1日に開花がピークを迎える予想です。北日本では、3月の気温は東北南部ほど平年よりやや高めで、4月に入ると段々と平年並に落ち着く見込みです。このため、桜の開花時期は東北南部では平年よりも早め、その他の地域では平年並となる予想です。
|
北日本 |
東日本 |
西日本 |
開花時期 |
平年並〜早め (東北南部で早めの傾向) |
平年並〜早め (関東南部では特に早めの傾向) |
平年並〜やや遅め
(九州など西ほど遅めの |
開花に影響する時期の 気温傾向 |
3〜4月 平年並〜やや高め |
3月 平年並~高め |
3月 平年並〜やや高め |
~「全国つぼみ調査」による全国の桜の生長状況~
全国3,372本の桜(うちソメイヨシノ2,586本)の「全国つぼみ調査」の結果、西日本や東日本では昨年に比べると「先が黄色に」なったつぼみの割合は小さく、生長が昨年の同時期よりやや遅いことがわかりました。12月〜1月上旬の気温が全国的に平年より高い日が多かったことで、休眠打破に必要な低温の日数が西日本ほど少なくなったため、桜のつぼみは西日本ほどやや出遅れてスタートしたと考えられます。
東北 |
関東 |
東海 |
北陸 |
甲信 |
近畿 |
中国 |
四国 |
九州 |
※「全国つぼみ調査」について
ウェザーニューズでは、全国の桜の生長状況を調べるため、2月25〜27日の期間、全国の一般の方と共に「全国つぼみ調査」を行いました。本調査でつぼみの今の状態を細かく把握することで、2月18日に発表した開花傾向より高い精度で開花日を予想できるようになります。「全国つぼみ調査」では、つぼみの生長を7段階(まだ小さく硬い、先が黄色に、先が緑に、半分以上が緑に、先がピンクに、花びらが見えた、花の軸が伸びきった)で写真と共に報告いただきます。毎週、木〜土曜日に「全国つぼみ調査」を行い、全国のつぼみの生長を加味した最新の開花予想を翌週火曜日に発表します。
~気温の推移と開花への影響~
桜の順調な開花には、春の暖かさだけではなく、前年の秋から冬にかけての寒さも必要です。桜は前年の夏に翌年咲く花のもとになる“花芽”を形成します。夏が終わって気温が下がると花芽は休眠に入り、しばらく生長を止めます。その後、さらに気温が下がり一定期間、低温にさらされると花芽は「休眠打破」してつぼみに生長します。つぼみは春先の暖かさに促され、開花に向けて生長します。
この冬は全国的に1月前半までは平年に比べて暖かい日が多くなりました。1月下旬は西日本を中心に記録的な寒波の影響で、平年より気温が低くなった時期もありました。その後、2月前半は再び平年並からやや暖かい日が多くなりました。低温の時期が短かったことと、「全国つぼみ調査」の結果を見ても、休眠打破は西日本ほど遅れていると分析できます。
・生長期(2月後半の実況と今後の予測)
2月後半は周期的に天気が変わって、気温の変動が大きくなったことが桜の生長に影響し、西〜東日本では、昨年に比べてつぼみの生長がやや遅れています。西~東日本の開花に影響する3月の気温は、東日本は関東を中心に平年より高く、西日本は九州で平年並となりそうです。このため、東日本ほど平年並~やや早め、西日本は平年並~やや遅く開花を迎えそうです。4月に入ると、ほぼ平年並の気温に落ち着くため、北日本の桜は北海道ほど平年並の時期に開花する予想です。
~2月18日発表の桜開花傾向との相違点~
桜開花傾向は、気象の実況と予測、過去12年間に一般の方から寄せられた桜の生長状況に関する観察リポートの解析をもとに発表しました。今回は、その後の気象実況と予測に基づく解析に加え、「全国つぼみ調査」の結果を加味して、“予想”として発表しています。今回の「全国つぼみ調査」で西〜東日本のつぼみの生長は昨年の同時期よりもやや遅れていることがわかりました。さらに、今後の気温の予想を考慮し、開花予想日を前回と同じか1〜2日程度遅らせました。
名所の桜開花予想
以下の表は、全国700カ所の名所から都道府県ごとに1カ所(北海道と東京は2カ所)をピックアップしたものです。全国の名所700カ所の開花傾向は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」やスマホ向けwebサイト「ウェザーニュース」の『さくらCh.』からご覧いただけます。
各エリアの桜開花予想
各エリアの桜開花予想
ウェザーニューズの開花予想
ウェザーニューズでは、「さくらプロジェクト」に寄せられる桜のリポート、全国700カ所の桜の名所への独自取材をして得られた実況データ、実況気温・予想気温のデータをもとに予測した開花日を、「開花予想」として発表しています。
(1) 桜リポートの分析
ウェザーニューズでは、全国各地の一般の方(ウェザーリポーター)と“つぼみ”の段階から桜の生長を見守り、“開花”“満開”“桜吹雪”“葉桜”の過程を共に観察する取り組み「さくらプロジェクト」を2004年以降、毎年実施しています。2015年の参加者は1.3万人にのぼり、当社には昨年までの12年間に延べ約16万人の参加者から寄せられた200万通以上の桜リポートが蓄積されています。「桜開花予想」は、全国各地から届くつぼみの生長状況のリポートを取り入れ、1本1本の木に対してピンポイントな予想を発表しています。(2) 全国700カ所の桜の名所への取材データ
全国の名所700カ所に電話などで独自に取材を行い、桜のつぼみの生長状況や開花状況を調査しています。取材で得られる調査結果も統計的に分析し、開花予想に反映しています。(3) 近年の統計データを分析
桜の開花予想を算出する際、過去の統計は分析の基本データとなります。通常、桜の開花予想には過去30~50年程度の長期間のデータを使用しますが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは、正確な開花予想の算出が難しくなってきました。当社では気温が上昇傾向にある過去20年の統計データを基本データとして使用し、各地点の開花予想を算出しています。また、近年の急激な温暖化を考慮するために過去10年の統計データも参考にして分析を行っています。(4) 最新の実況・予想気温
桜が順調に開花するためには、つぼみの生長を促す春の暖かさだけでなく、つぼみが休眠打破するために、前年の秋から冬にかけての寒さも必要です。また、開花時期は3月の気温に大きく影響されます。3月の気温が高く、春の訪れが早いほど桜のつぼみの生長は促進され、開花が早まる傾向にあります。一方、開花直前の時期に寒の戻りがあると、寒さが強まった日数だけ開花日が遅れることがあります。寒の戻りによる開花の遅れは、開花時期直前のつぼみ調査や独自週間予報等から予測に反映しています。また、全国3,000カ所に設置している気象観測システム「WITHセンサー」の観測データも加味して予測を行っています。