ニュース
株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、3〜5月の3か月予報を本日発表しました。今春は偏西風が平年より北を流れる影響で暖かい空気に覆われやすく、来月から5月までの向こう3か月の平均気温は全国的に平年並〜高い予想です。4月は特に全国的に気温が高くなり、5月は初夏の陽気が平年より早まりそうです。3か月の気温は、北日本では平年よりやや高い〜高い、東日本や西日本から奄美・沖縄は平年並〜高い見込みです。3か月の降水量は、北日本では平年並〜多い、東日本〜奄美・沖縄は平年並〜少ない予想です。この時期は寒暖差による体調の変化や、突発的な雷雨や春の嵐に注意が必要です。積雪地域では例年よりも早い時期の融雪にご注意ください。
また、製造業・小売業向けに3〜5月の「春の小売需要傾向」も予想しました。今春は暖かくなることで、アイスクリームやアイスコーヒーなどのコールド商品、日焼け止めなどの日焼け対策グッズや虫除けスプレー、扇風機などの春夏向けの季節商品の需要が例年よりも早いタイミングで高まりそうです。当社の流通気象チームは、企業向けに商品の販売実績と気象の相関分析を行い、6か月先までの長期予報や天気連動型の広告サービスなどを提供しています。気象データのビジネス活用にご興味のある企業の方はお気軽にご連絡ください。
天気予報のビジネス活用に関するお問い合わせはこちらから |
https://wxtech.weathernews.com/contact.html |
気温傾向
3〜5月の気温は全国的に平年並〜高い傾向です。エリア別では、北日本は平年よりやや高い〜高い、東日本から奄美・沖縄は平年並〜高い予想です。3月は一時的に寒の戻りはあるものの、3〜4月は日本付近で偏西風が平年より北寄りを流れやすく、暖かい空気に覆われる見込みです。特に、4月は平年と比べて寒気の南下がほとんどないため、全国的に平年より気温が高くなりそうです。5月は初夏の陽気が早まりそうです。
降水傾向
3〜5月の降水量は、北日本で平年並〜多い、東日本や西日本、奄美・沖縄では平年並〜少ない予想です。3月は西高東低の冬型の気圧配置になる日はあるものの平年より弱く、東日本〜奄美・沖縄は平年よりも高気圧に覆われやすくなる見込みです。4月は天気が数日周期で変化しますが、北日本を中心に低気圧の影響を受けやすく、春の嵐になる可能性もあります。5月は北〜西日本は天気が数日周期で変化しますが、東〜西日本は晴れる日が多くなりそうです。ただし、5 月は偏西風が平年より南寄りを流れやすい傾向で、上空に寒気が流れ込みやすい時期があり、雷雨になる日もある見込みです。奄美・沖縄は、5月後半は前線の活動が活発になり、大雨になるおそれもあります。
※エリア別(北日本/東日本/西日本/沖縄・奄美)の3か月予報は、本ウェブサイトの最後に記載しております。
春の小売需要傾向
当社流通気象チームの気象データアナリストは、過去の3〜5月のGoogle検索数の傾向と気象データの関係を分析し、今春の気温傾向をもとに季節商品が注目される時期を予想しました。今年は春のはじめから平年よりも暖かくなることで、「アイス」や「アイスコーヒー」などのコールド商品から、「日焼け止め」や「日傘」などの日焼け対策グッズや「制汗剤」、「虫除け」などの防虫用品に「扇風機」まで、様々な春夏向けの季節商品の需要が例年よりも早くから高まりそうです。
「アイス」は通常春になると需要が伸びはじめますが、春の時期の気温が需要を大きく左右します。2022年の4月は、2021年や平年と比べても気温が高い年で、この年は「アイス」の検索が4月から大きく伸びました。同様の傾向はアイスコーヒーにも見られ、汗や蚊、扇風機への注目も同時期に高まっています。
今年の3~4月も平年より気温がやや高い~高いと予想されることから、今年も2022年のように4月頃から需要が伸びると見込んでいます。
東京の気温と「アイス」検索の関係(2021年と2022年3〜5月)
また、春になると「紫外線」が注目されます。春はまだ陽射しが肌に心地よいと感じられる時期ですが、地上に降り注ぐ紫外線量は急増する季節です。例年4月は、9月と同程度の紫外線が降り注ぎ、5月の紫外線量は9月を超えています。「日焼け止め」の検索と日照時間の関係を見てみると、2022年は、4月になって日照時間が多くなるタイミングで検索が大きく伸びていました。2021年は、3月中旬頃から日照時間の増加に呼応して検索も段々と増加しました。「日傘」も同様の傾向が見られます。
今年の春は、東日本や西日本では降水量が平年並~少ない予想で、晴れて日差しが降り注ぐ日も多くなりそうです。このため、3〜4月から「日焼け止め」や「日傘」など紫外線対策商品の需要が高まりそうです。
東京の日照時間と「日焼け止め」検索の関係(2021年と2022年3〜5月)
春は、桜やお花見に関連する商品が注目されます。2022年や2021年の「お花見」の検索を見てみると、2022年は東京や九州などで開花が発表された3月20日頃から検索数が大きく伸び3月末~4月頭がピークとなっています。2021年は、3月12日に福岡から開花がスタートして、3月14日には東京でも開花するなど、全国的に記録的な早さとなりました。それに伴い、「お花見」の検索は3月中旬から伸びはじめ、検索のピークも2022年より早まりました。
今年の桜の開花は平年並か平年よりやや早い予想です。広い範囲で昨年と同じ開花時期になりますが、九州と北海道では昨年より遅くなるところがありそうです。今年の開花は概ね昨年と同じなので、昨年と同じ時期にお花見関連商品の注目が高まりそうです。
東京の気温と「お花見」検索の関係(2021年と2022年3〜5月)
※「桜開花予想」の詳細はこちらをご覧ください。
2月16日発表「第三回桜開花予想」: 桜開花トップは東京・福岡で3/20、広範囲で平年並かやや早い開花
/news/42695/
天気予報のビジネス活用
春物商品の売れ行きは天気と大きく関係します。当社のWxTech®️サービスでは、企業向けに商品と気象データの相関を分析する『気象相関分析』を提供しています。今シーズン桜の開花予想や気温傾向などをもとに、商品やサービスの需要を予測しています。需要が高まる気象条件を把握いただくことで、効率的な生産や販売計画、プロモーションにお役立ていただけます。
また、天気・エリア・ユーザーインサイトを掛け合わせる『天気連動型動画広告』では、累計3500万ダウンロードのお天気アプリ「ウェザーニュース」上で、“晴れの日の関東”や“気温が20度以上になるエリア”など、需要が高まる条件を選んで広告を配信することが可能です。バナー広告の他、ウェザーニュースキャスターが商品を宣伝する動画を複数パターン作成することも可能です。
▼データ分析や広告に関するお問い合わせ先はこちらから
https://wxtech.weathernews.com/contact.html
エリアごとの気象見解
エリア | 3~5月の気温(平年との比較) | 3~5月の降水量(平年との比較) | 3~5月の気象見解 |
北日本 (北海道・東北) | 平年よりやや高い〜高い | 平年並〜多い | <3月:順調に季節が進む> スギ花粉の飛散エリアでは、東北南部で3月上旬、東北北部で3月中旬に飛散ピークを迎える予想のため、早めの対策をおすすめします。 <4月:桜や花粉に春を実感> 桜の開花は平年並~非常に早い予想です。東北南部は4月上旬、東北北部は4月中旬、北海道は4月下旬に開花する見込みです。東北は4月までスギ花粉のピークが継続するため、万全の対策が必要です。 <5月:お花見は花粉対策をしっかりと> 桜前線はやや早めの北上で、上旬には北海道でも各地で開花となりそうです。4〜5月の気温が高い影響で、北海道ではシラカバ花粉の飛散が早まる可能性があります。GWの時期は飛散ピークを迎えるおそれがあるため、しっかりと対策を行ってください。 |
東日本 (関東甲信・北陸・東海) | 平年並〜高い | 平年並〜少ない | <3月:早い春の訪れ!> 桜の開花は平年並~やや早い予想です。関東や東海では3月下旬にはお花見を楽しめそうです。花粉の飛散はスギ花粉のピークからヒノキ花粉にバトンタッチする時期。前半はスギ花粉症、後半はヒノキ花粉症の方も対策が必要です。 <4月:春の嵐に注意> 桜の満開時期は平年並かやや早い予想です。北陸でも4月上旬にかけて続々と見頃を迎える予想です。花粉は、太平洋側は4月中旬までヒノキ花粉の飛散がピークとなり、日本海側では徐々にスギ花粉からヒノキ花粉へ移行する見込みです。 <5月:GW後半は変わりやすい天気> |
西日本 (近畿・中国・四国・九州) | 平年並〜高い | 平年並〜少ない | <3月:早い春の訪れ!> 桜の開花は平年並かやや早い予想です。3月下旬には各地で開花となり、早い地域ではお花見を楽しむことができそうです。3月前半は各地でスギ花粉のピークとなります。3月後半に入ると代わってヒノキ花粉の飛散が増え、下旬になるとピークを迎えるため、花粉の飛散には注意してください。 <4月:春の嵐に注意> 4月上旬には各地で桜が見頃を迎え、お花見を楽しめそうです。4月中旬までヒノキ花粉の飛散ピークとなる予想で、引き続き対策が必須です。 <5月:天気は周期変化> |
沖縄・奄美 | 平年並〜高い | 平年並〜少ない | <3月:春らしい暖かさに> <4月:晴れた日は半袖日和> <5月:雨の季節が到来> |