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ウェザーニューズ、梅雨の降雨傾向発表

梅雨の降雨量、全国的に平年並かやや多め

~6月は雨量が少ない見込みも、7月は災害レベルの大雨による土砂崩れや浸水に注意~

株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、5月28日(水)、今シーズンの梅雨の季節における降雨傾向を発表しました。本発表は、全国的に降雨量が増す梅雨の季節に、事前に降雨傾向を知ってもらう事で、土砂災害や浸水などの対策に役立てていただくことを目的としています。毎週金曜日、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」の『梅雨見解』に最新情報を公開します。

梅雨の季節の降雨傾向(6月~7月)

〜全国的に6月は雨量が少ない見込みも、7月は雨量多く大雨にも注意〜

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今年の梅雨は、エルニーニョの影響で夏の高気圧(太平洋高気圧)の日本付近への張り出しが弱く、西~東日本は、梅雨入りしても前線が南に下がって梅雨の晴れ間になったり、梅雨前線が北上して強い雨を降らせたりとメリハリをつけて周期的に変わりそうです。7月になると梅雨前線が本州付近に停滞して曇りや雨の日が多くなり、特に7月中旬頃には前線の活動が活発になって激しく降る日がある見込みで、道路の冠水や家屋の浸水、土砂災害などが発生する恐れもあります。雨量は、6月は晴れる時期もあるために平年より少なめ、7月は平年より多めで、梅雨の期間で平均すると西〜東日本は平年並となる予想です。  北日本は、6月は梅雨前線があまり北上しないため、はじめは晴れる時期がありますが、後半になるほど曇りや雨が多くなる傾向です。7月になると梅雨前線が北上し、中旬に雨のピークを迎える予想です。北日本の雨量は平年より多くなる見込みです。梅雨寒でヒンヤリとした空気に包まれる時期(特に7月)があるので、農作物の影響などにご注意ください。 梅雨入りは沖縄で平年より早かったものの、他の各地は平年並 の所が多くなりそうです。梅雨明けは、平年並のエリアが多いものの、全体的にはやや遅くなる傾向です。本格的な夏の訪れは、九州南部で7月中旬、その他のエリアは7月下旬となる予想です。

エリアごとの降雨傾向

地域 予想降雨量


多め
参考:
仙台 6月:約150㎜(平年145.6mm、昨年92.0mm)
7月:約250㎜(平年179.4mm、昨年257.5mm)
秋田 6月:約120㎜(平年117.7mm、昨年 19.0mm)
7月:約250㎜(平年188.2mm、昨年543.0mm)
今年は、梅雨前線があまり北上せず、上空のジェット気流が例年より南を通る予想で、北日本には寒気が流れ込みやすくなります。このため、6月はじめは晴れる時期がありますが、後半になるほど曇りや雨が多くなる傾向です。7月になると梅雨前線が北上し、曇りや雨の日が多くなります。北日本の雨量は平年より多くなる見込みです。雨のピークは7月中旬で、特に日本海側で大雨になるところもありそうです。この時期は、道路の冠水や低い土地の浸水、土砂災害などに注意が必要です。 また、ヒンヤリ空気に包まれる時期(特に7月)があり、気温も低めの傾向のため、農作物への影響にもご注意ください。 梅雨入りは平年並、梅雨明けは東北南部では平年並ですが、東北北部は平年より遅くなる予想です。
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平年並み
参考:
東京 6月:約130㎜(平年167.7mm、昨年159.0mm)
7月:約200㎜(平年153.5mm、昨年115.5mm)
名古屋 6月:約150㎜(平年201.0mm、昨年148.5mm)
7月:約250㎜(平年203.6mm、昨年186.5mm)
金沢 6月:約150㎜(平年185.1mm、昨年151.0mm)
7月:約250㎜(平年231.9mm、昨年360.5mm)
今後発生すると予想されるエルニーニョの影響で、夏の高気圧の日本付近への張り出しが弱く、梅雨前線が本州付近までしっかりと北上しません。6月は梅雨入りしても晴れる時期があったり、前線が北上して強い雨を降らせる時期があったりと、メリハリをつけて周期的に変わりそうです。7月になると梅雨前線は本州付近で停滞して曇りや雨の日が多くなり、大雨になる時期もありそうです。梅雨時期を通しての雨量は平年と同じくらいですが、6月は平年より少なめ、7月は平年より多めとなる見込みです。 雨のピークは、6月下旬と7月中旬頃の2回ある予想です。梅雨前線の活動が活発になり、激しい雨となる恐れもあるため、道路の冠水や低い土地の浸水、土砂災害などにも注意が必要です。 梅雨入りは平年並、梅雨明けは平年並の範囲ではありますがやや遅めとなりそうです。
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西

平年並み
参考:
大阪 6月:約150㎜(平年184.5mm、昨年266.0mm)
7月:約200㎜(平年157.0mm、昨年50.0mm)
広島 6月:約200㎜(平年247.0mm、昨年329.5mm)
7月:約300㎜(平年258.6mm、昨年175.5mm)
今後発生すると予想されるエルニーニョの影響で、夏の高気圧の日本付近への張り出しが弱く、梅雨前線が本州付近までしっかり北上しません。6月は梅雨入りしても晴れる時期があったり、前線が北上して強い雨を降らせる時期があったりと、メリハリをつけて周期的に変わりそうです。7月になると梅雨前線は本州付近で停滞しやすくなることで、曇りや雨の日が多くなり、大雨になる時期もありそうです。梅雨時期を通しての雨量は平年と同じくらいですが、6月は平年より少なめ、7月は平年より多めとなる見込みです。  雨のピークは、6月中旬~下旬と7月中旬頃の2回あると予想しています。この時期は、梅雨前線の活動が活発になり、激しい雨となる恐れもあるため、道路の冠水や低い土地の浸水、土砂災害などにも注意が必要です。  梅雨入りは平年並ですが、九州南部は遅めとなる見込みです。梅雨明けは平年並の範囲の中でもやや遅め、九州北部と四国は平年より遅い予想です。
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多め
参考:
沖縄 5月:約300㎜(平年231.6mm、昨年602.5mm)
6月:約250㎜(平年247.2mm、昨年105.0mm)
奄美 5月:約300㎜(平年258.5mm、昨年421.5mm)
  6月:約400㎜(平年410.3mm、昨年370.5mm)
今年の梅雨入りは、奄美は平年並、沖縄は平年より早くなりました。梅雨入り後は梅雨前線の活動が活発になって強い雨の降った日がありましたが、前線が南に下がって梅雨の晴れ間となった時期もありました。  今後は、6月上旬に梅雨前線が沖縄付近に停滞し、激しい雨になる恐れがあります。道路の冠水や低い土地の浸水、土砂災害などにも注意が必要です。また、6月中旬頃には台風接近の可能性があり、雨量がまとまる可能性もあります。 雨量は平年並み、雨のピークは6月上旬となる見込みです。 梅雨明けは、平年並の予想です。
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※梅雨の降雨傾向の発表について
当社では、日々、長期気象予測サービスの実用化に向けて取り組みをおこなっていますが、現在の気象予測の技術水準では、予測精度の誤差が大きくなる場合があります。この度の梅雨の降雨傾向発表にあたり、複数の長期予報の有識者の見通しを元に、総合的に見解を出しています。本リリースにおける情報につきましては、発表日における最新の見解になりますので、最新の見解は、当社のスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」の「おしらせ」、または、携帯サイト(https://wni.jp)にてご確認ください。