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ウェザーニューズ、北極海の海氷傾向2015発表

1日10万㎢のペースで融解、現在観測史上4番目に小さい面積に

~今年は両航路開通の見込み、北東航路は8月中旬、北西航路は9月初め開通へ〜

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 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)のグローバルアイスセンターは、2015年の北極海の海氷傾向を発表しました。北極海の海氷は現在、この時期では観測史上4番目に少ない面積まで減少しており、例年9月に記録される最小海氷域面積は昨年や一昨年より小さくなる予想です。また、北極海航路については、ロシア側の北東航路が8月中旬、カナダ側の北西航路が9月初めに開通し、2年ぶりに両航路共に海氷域に入ることなく通行可能になる見込みです。北極海の商業航海や資源開発の動きは年々活発になっており、ロシアのNSRA(The Northern Sea Route Administration)によると、今年、ロシア側の北東航路の通行許可を得た船舶はすでに500隻を超え、昨年の同時期を上回るペースで増加しています。船舶の安全運航において海氷はリスクになるため、詳細な海氷情報へのニーズが高まっています。ウェザーニューズでは、グローバルアイスセンターで海氷解析と予測を行い、北極海を航海する船舶を“Polar Routeing Service”でサポートします。


1日10万㎢のペースで海氷の融解進み、今年は東西両航路開通の見込み

 現在、北極海の海氷は約700万㎢で、1日に約10万㎢のペースで融解しています。この時期では、2012年、2007年、2011年に次ぎ、観測史上4番目に小さい面積となっています。今年は昨年や一昨年に比べ、特にロシア沿岸での海氷の融解が進んでおり、カラ海西部やラプテフ海東部、チュクチ海ではすでに大半の海氷が融け、開水面となっています。また、カナダ多島海でも昨年以上に融解が進んでいます。
 今後の海氷の動向は、複数の衛星データから解析される海氷分布の変化や流動の様子から統計的手法を用いて計算することができます。北極海の海氷面積は例年9月に最小となり、今年は昨年より30万㎢縮小し、約450万㎢となる予想です。今シーズンは、東シベリア海の海氷が後退することによって8月中旬にロシア側の北東航路が開通し、昨年は開通しなかったカナダ側の北西航路も9月初めには開通する見込みです。

※開通の定義:海氷域に入ることなく全航路を通ることができると衛星観測データから判断される状況。

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北極海の海氷分布(7/28時点)と過去の航路開通期間(黄色部分)
および2015年の予想開通期間(赤・青色部分)
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海氷域面積推移(年別)

北極海航路通行船舶の運航を支援する“Polar Routeing Service”

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航海気象チームから提供される
コンテンツサンプル

 昨今の海運業界における北極海利用のニーズの高まりを受け、ウェザーニューズの航海気象チームでは2011年より、北極海を航海する船舶への運航支援サービス“Polar Routeing Service”を行っています。本サービスでは、北極海を航海する船舶および運航会社向けに、ウェザーニューズのグローバルアイスセンターによって解析された海氷の分布や密度に関する情報に加え、航路上の気象・海象(風向、風速、波、気圧など)情報、航海気象チームのリスクコミュニケーターからの対応策情報が提供されます。
 ウェザーニューズでは北極海を航海する船舶の安全運航への支援を、今後もさらに強化していきます。