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ウェザーニューズ、2015年 第五回桜開花予想発表

西〜東日本は金曜日以降に花散らしの雨、木曜日がお花見のチャンス

〜春の暖かさで開花前線が足早に北上、今週中に北陸や東北南部も開花シーズンへ〜

<対象地点>
 全国のお花見名所700カ所、全国47都道府県の主要都市
 サポーターから要望があった12,000本の桜(※4月1日現在の登録数)
<予想内容>
 開花日、五分咲き日、満開開始日、桜吹雪開始日

 スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」、インターネットサイトで最新の開花情報を随時更新
第六回桜開花予想は、4月8日(水)発表予定

株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、多くの方に桜の季節を楽しんでいただくため、桜の開花予想を発表しました。予想の対象となる桜は、全国の桜の名所700カ所、近所の公園1万カ所、および「さくらプロジェクト」に参加する一般の方の“マイ桜”約12,000本です。開花予想は、過去11年間に「さくらプロジェクト」に参加した14万人を超える方から寄せられた190万通以上の桜リポートと、3月27日〜29日に全国から届いた3,084通のつぼみの報告、今後の気象の予測などをもとに算出しています。先週末の暖かさで、西〜東日本は開花がさらに進み、九州〜近畿、東海、関東南部で、見頃シーズンを迎えています。開花前線は順調に北上中で、北陸や東北南部でもすでに咲き始めた桜があり、週末にかけてさらに開花が進みそうです。
ただ、西〜東日本では、今週末には桜が散り始めるところが増え、さらに金曜日以降は花散らしの雨となる可能性もあります。木曜日がお花見の最後のチャンスとなりそうです。一方、これから開花を迎える北陸や東北南部の桜にとって、今週の雨は花起こしの雨となりそうです。桜の開花や見頃の予想は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」や、携帯およびインターネットサイト「ウェザーニュース」の『さくらCh.』で公開しています。

桜の開花や見頃の予想はこちらから
スマホアプリ
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携帯サイト「さくらCh.」
URL: https://wni.jp/
インターネットサイト
「ウェザーニュース」『さくらCh.』
https://weathernews.jp/sakura/

2015年の桜開花予想

3月下旬は平年より気温が高い日が多く、西日本や東海、関東から続々と開花の便りが届きました。現在、西〜東日本の広いエリアで見頃を迎えています。4月初めも平年より暖かい日が多いため、開花前線が北上するペースが上がる予想で、そろそろ北陸でも桜の開花シーズンが始まります。
 ただ、西〜東日本の太平洋側では、今週末には散り始める桜が次第に増えそうです。花散らしの雨も予想されており、週末には見頃が終わってしまう可能性があります。歓迎会シーズンで夜桜を楽しむ方が多い時期ですが、お花見は今週木曜日が最後のチャンスとなりそうです。
 一方、今週の雨は、これから咲く桜にとっては花起こしの雨となります。北日本は4月の気温が平年より高めの予想で、例年より早めに開花する見込みです。今週中には北陸や東北南部でも桜の開花シーズンが始まり、4月中旬には東北北部も桜が咲き始める予想です。

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2015年の開花状況

今年は3月18日にソメイヨシノの開花リポート第1号が静岡県から届きました。その後、西〜東日本の太平洋側で続々と開花を迎え、25日には東京都・愛知県・大阪府で開花シーズンに入りました。九州、中国、四国、近畿、東海は昨年とほぼ同じ、関東や山梨県は昨年並みかやや早い開花シーズンインとなりました。

2015年の見頃状況

現在、九州や四国太平洋側、紀伊半島南部、東海、関東南部などで見頃シーズンを迎えています。昨年の見頃シーズンと比べ、九州や高知県では同じか遅め、和歌山県や東海、関東南部ではほぼと同じくらいの時期となっています。


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各都道府県における開花実況(3月31日時点)

※3月31日までに開花シーズンインしていないエリアの開花率になります。

〜「つぼみ調査」による全国の桜の生長状況〜

全国の桜3,084本の「つぼみ調査」の結果、北陸では前回の調査ではなかった「先がピンク」以上の報告が約半数を占め、先週からつぼみの生長が急速に進んだことが確認できました。東北では「半分以上が緑」以上に生長が進んだつぼみが4割を超え、東北南部からは開花時期が近づいている「先がピンク」以上のつぼみの報告も届き始めました。北海道でも約2割のつぼみが「先が黄色」以上となり、北国の桜のつぼみも順調に生長していることが確認できました。

北海道

東北

甲信

北陸

※「つぼみ調査」について

ウェザーニューズでは、全国の桜の生長状況を調べるため、3月27 日〜29日の期間、全国の一般の方と「つぼみ調査」を行いました。「つぼみ調査」では、つぼみの生長ステージを7段階(※表1参照)から選んで写真とともに報告していただきます。全国各地のつぼみの生長状況を細かく把握することで、気温上昇の影響で開花が早まりそうな場合や、寒の戻りで開花が遅れそうな場合も開花予想日を即座に修正し、より精度の高い開花予想を行うことが可能になります。ウェザーニューズでは毎週、金〜日曜日に「つぼみ調査」を行い、全国のつぼみの生長状況を加味した最新の開花予想を毎週水曜日に発表します。


表1 : 「つぼみ調査」の報告ランク

まだ小さく
硬い
先が
黄色に
先が
緑に
半分以上が
緑に
先が
ピンクに
花びらが
見えた
花の軸が
伸びきった

〜気温の推移と開花への影響〜

桜の順調な開花には、春の暖かさだけではなく、前年の秋から冬にかけての寒さも必要です。桜は前年の夏に翌年咲く花のもとになる“花芽”を形成します。夏が終わって気温が下がると花芽は休眠に入り、しばらく生長を止めます。この冬は強い寒波に何度も見舞われ、全国的に平年より気温の低い時期がありました。低温の時期が十分にあったため、休眠打破は順調に行われ、つぼみが生長しました。冬の終わりから3月にかけては寒の戻りでつぼみの生長が足踏みする時期が度々ありましたが、3月中旬以降の暖かさで、西〜東日本では桜が続々と開花し、見頃を迎えました。北陸や東北南部でもすでに咲き始めた桜があり、週末にかけてさらに開花が進みそうです。北日本の4月は平年より暖かい日が多い予想で、東北北部や北海道の桜も例年より早めに開花する見込みです。


~3月25日発表の第四回桜開花予想との相違点~

北海道、東北、北陸では、つぼみ調査の結果、先週末の暖かさでつぼみの生長が急激に進んだことが分かりました。また、4月の気温は平年並みか高い予想で、この先のつぼみの生長は例年より早い見込みです。つぼみの生長状況と今後の暖かさを考慮し、開花予想日を2〜3日程度早めた所があります。

各都道府県における名所の桜開花傾向

下記の表にある名所は、全国700カ所の名所から都道府県ごとに1カ所(北海道は2カ所)を取り上げたものです。全国700カ所の名所の開花予想は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」や携帯およびインターネットサイト「ウェザーニュース」で公開しています。また、昨年の開花日および5年平均の開花日は、各地点への当社独自調査によるものです。


各都市における今年の開花予想時期と昨年の開花時期

※エリアごとに“開花(1輪)”のピーク時期を記載しています。

ウェザーニューズの桜開花日の定義について

<名所700ヵ所の桜開花日について>

ウェザーニューズでは、木に“1輪以上”の花が初めて咲いた日を桜の“開花日”と定義しています。また、複数の桜の木がある公園などの開花日は“敷地内の2割以上の桜が開花する日”と定義しており、五分咲き日、満開開始日、桜吹雪開始日も同様の定義で予想しています。各名所における開花の判断は、施設の管理者などの判断を基準としています。


<各エリアの桜開花日について>

同じエリア内でも、桜の開花日は樹齢や生育環境によって1本1本違います。ウェザーニューズは、身近な桜の開花日をより感覚に合った形でお伝えするため、代表する1本の木の開花を開花日の基準にせず、“そのエリア内で多くの桜が開花(1輪)する期間”を発表しています。


ウェザーニューズの桜開花傾向の手法

ウェザーニューズでは、下記の4つの視点で分析し、開花予想を発表しています。


(1) サポーターリポートの分析

ウェザーニューズでは、全国各地の一般の方(ウェザーリポーター)と“つぼみ”の段階から桜の生長を見守り、“開花”“満開”“桜吹雪”“葉桜”の過程を共に観察する取り組み「さくらプロジェクト」を2004年以降、毎年実施しています。昨年のプロジェクト参加者は1.4万人にのぼり、過去11年間で14万人を超える参加者から寄せられた190万通以上の桜リポートが当社には蓄積されています。今回の開花予想は、これらの桜リポートと、今年全国から寄せられたつぼみの実況や開花のデータを地点ごとに細分化して分析し、1本1本の木に対してピンポイントに開花予想を算出して発表しています。

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(2) 近年の統計データを分析

桜の開花予想を算出する際、過去の統計は分析の基本データとなります。通常、桜の開花予想には過去30~50年程度の長期間のデータを使用しますが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは、正確な開花予想の算出が難しくなってきました。当社では気温が上昇傾向にある過去20年の統計データを基本データとして使用し、各地点の開花予想を算出しています。また、近年の急激な温暖化を考慮するために過去10年の統計データも参考にして分析を行っています。


(3) 最新の気象データをもとに気温の推移と開花予想を算出

桜の開花には、前年からの気温が大きく関係します。桜の順調な開花には、つぼみの生長を促す春の暖かさに加えて、つぼみが「休眠打破」するために前年の秋〜冬にかけての寒さも必要です。また、開花のタイミングは3月の気温に大きく影響されます。3月の気温が高く、春の訪れが早いほど桜のつぼみの生長は促進され、開花が早まる傾向にあります。一方、開花直前の時期に寒の戻りがあると、寒さが強まった日数だけ開花日が遅れることがあります。寒の戻りによる開花の遅れは、開花時期直前の「つぼみ調査」や全国3,000カ所に設置している気象観測機システム「WITHセンサー」の気象データを取り入れた独自の予報を開花予想に反映します。


(4) 全国700ヵ所の桜の名所への取材データ

ウェザーニューズでは、全国の桜の名所に電話などで独自に取材を行い、最新の桜の開花状況を調査しています。調査結果と過去の取材データを分析に活用し、開花予想に反映しています。


各エリアの桜開花傾向

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【北海道】札幌周辺はGW後半に見頃

北海道では、4月は寒暖の変化が大きいものの、気温が平年よりやや高い日が多い予想で、桜のつぼみは順調に生長し、例年より早い開花となる見込みです。4月下旬には道南から桜が咲き始め、5月中旬にかけて開花エリアが広がっていきます。札幌周辺ではゴールデンウィーク初めから続々と開花が始まり、ゴールデンウィーク半ばには満開の桜を楽しめそうです。全国で開花が最も遅い根室や釧路方面では5月中旬に開花し、お花見を楽しむことができそうです。

【東北】仙台は今週末から開花シーズンへ

東北では、4月の気温が平年並みかやや高いため、桜の開花前線は順調に北上します。東北北部では例年よりやや早め、東北南部では例年並〜やや早めの開花となる見込みです。今週末〜来週前半には仙台など東北南部の沿岸から桜の開花が始まり、4月中旬には東北北部へと開花前線が北上していきます。見頃を迎える時期は、仙台市周辺で4月10日前後、秋田市周辺で4月中旬、青森市周辺で4月20日過ぎとなりそうです。

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【中部】開花前線、いよいよ北陸へ

中部は、先週末の暖かさで急速に開花が進み、東海では見頃を迎えています。今後も気温は平年並〜やや高めで、開花前線は順調に北上します。すでに見頃を迎えた東海では、今週末の雨で散り始める桜もあり、木曜日がお花見の最後のチャンスとなりそうです。北陸西部では次第に開花が始まり、まもなく開花シーズンを迎えます。信越でも4月中旬に開花、見頃となる予想です。

【関東】
週末は花散らしの雨、お花見は木曜に!

関東は、先週末の暖かさで急速に桜の開花が進み、特に南部では見頃を迎えています。この先一週間も暖かい日が多く、今週は関東北部の桜も続々と見頃になります。今週後半は雨の降る日が多く、週末には関東南部で散り始めるところもあり、木曜日がお花見の最後のチャンスとなりそうです。一方、関東北部は、今週末から見頃となり、来週は満開の桜の下で入学式を迎えられそうです。

【近畿】
京阪神は木曜日がお花見のチャンス!

近畿では、先週末の暖かさで急速に桜の開花が進み、和歌山県など南部から見頃を迎えました。ただ、中部・南部ですでに咲いている桜は今週の雨で早くも散りそうです。
これから見頃を迎える北部ではこの先一週間、暖かい日が多く、順調に花が咲き揃い、来週は満開の桜の下で入学式を迎えられそうです

【中国・四国】
山陽は桜の花びら舞う入学式に

中国・四国では、先週末の暖かさで急速に桜の開花が進みました。四国や山陽では見頃となりましたが、今週は雨の日が多く、散り始める桜が増えるため、早めにお花見をするのがおすすめです。
一方、開花シーズンに入ったばかりの山陰では、今週末には見頃となり、来週は満開の桜の下で入学式を迎えられそうです。

【九州】
雨のたびに散る桜、早めにお花見を!

九州はほぼ全域で見頃を迎えています。今週は雨の降る日が多く、週末には雨や風が強まる可能性もあります。今後は雨が降るたびに桜が散っていくため、お花見がまだの方は、雨の止んでいるタイミングを狙って計画するのがおすすめです。