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ウェザーニューズ、2015年 第二回桜開花予想発表 西〜東日本は例年並かやや遅め、北日本は例年並かやや早めの開花に

~上野公園、桜之宮は29日に開花、つぼみの生長が全国で最も進んでいるのは四国~

<対象地点>
全国のお花見名所700カ所、全国47都道府県の主要都市
サポーターから要望があった8,300本の桜(※3月11日現在の登録数)

<予想内容>
開花日、五分咲き日、満開開始日、桜吹雪開始日
スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」、インターネットサイトで最新の開花情報を随時更新
第三回桜開花予想は、3月18日(水)発表予定

 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、桜シーズン到来に向け、桜の開花予想を発表しました。予想の対象となる桜は、全国の桜の名所700カ所、近所の公園1万カ所、および「さくらプロジェクト」に参加する一般の方の“マイ桜”約8,300本です。開花予想にあたっては、過去11年間に「さくらプロジェクト」に参加した14万人を超える方から寄せられた190万通以上の桜リポートと、3月6日〜8日に全国から届いた4,015通のつぼみの報告、今後の気象状況の予測などをもとに算出しています。全国の桜開花予想は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」や、携帯およびインターネットサイト「ウェザーニュース」の『さくらCh.』で公開しています。

全国の桜開花予想はこちらから
スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」
をダウンロード後『さくらCh.』にアクセス
携帯サイト
「ウェザーニュース」
https://wni.jp/
インターネットサイト
「ウェザーニュース」『さくらCh.』
https://weathernews.jp/sakura/

2015年の桜開花予想

~桜の開花時期~

 12月〜1月上旬は全国的に気温が平年より低い時期がありました。桜の花芽が“休眠”状態から覚める(休眠打破する)ために必要な低温の期間が十分にあったため、桜のつぼみは開花へ向けスムーズに生長をスタートできたと考えられます。休眠打破の後は気温が上がることでつぼみの生長が促されます。
 3月上旬の気温は平年並〜やや低めで経過し、西〜東日本のつぼみの生長は昨年の同時期よりやや遅れています。3月中旬〜下旬は平年より気温が高くなる日もありますが、今週の寒の戻りによる影響で、西〜東日本の桜の開花は例年並〜やや遅めとなりそうです。3月20日頃から静岡県沿岸部で開花が始まり、その後、九州・四国の沿岸部や紀伊半島南部、西〜東日本の広範囲に広がります。都心周辺では3月下旬以降に開花のピークを迎えそうです。4月になると、気温が平年より高い日が後半ほど多くなり、北日本の桜は例年並〜やや早めに開花する予想です。

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~「つぼみ調査」による全国の桜の生長状況~

  全国の桜4,015本の「つぼみ調査」の結果、西日本や東日本では前回に比べて「先が黄色に」なったつぼみの割合が大きくなり、東海や四国では約2割のつぼみが「先が緑に」以上に生長していました。つぼみの生長は順調に進んでいることが確認できましたが、西〜東日本のつぼみの生長ペースは昨年に比べるとやや遅いことがわかりました。一方、東北は「先が黄色に」以上に生長したつぼみが2割を超え、昨年の同時期に比べ、やや早いペースで生長していました。また、北海道はほぼ100%が「まだ小さく硬い」つぼみでした。

東北
関東
東海
北陸
甲信
近畿
中国
四国
九州

※つぼみ調査について

 ウェザーニューズでは、全国の桜の生長状況を調べるため、3月6日~8日の期間、全国の一般の方と「つぼみ調査」を行いました。「つぼみ調査」では、つぼみの生長ステージを7段階(※表1参照)から選んで写真とともに報告していただきます。全国各地のつぼみの生長状況を細かく把握することで、気温上昇の影響で開花が早まりそうな場合や、寒の戻りで開花が遅れそうな場合も開花予想日をスピーディーに修正し、より精度の高い開花予想を行うことが可能になります。ウェザーニューズでは毎週、金〜日曜日に「つぼみ調査」を行い、全国のつぼみの生長状況を加味した最新の開花予想を毎週水曜日に発表します。

 
表1 : 「つぼみ調査」の報告ランク
まだ小さく
硬い
先が
黄色に
先が
緑に
半分以上が
緑に
先が
ピンクに
花びらが
見えた
花の軸が
伸びきった
 
~気温の推移と開花への影響~

 桜の順調な開花には、春の暖かさだけではなく、前年の秋から冬にかけての寒さも必要です。桜は前年の夏に翌年咲く花のもとになる“花芽”を形成します。夏が終わって気温が下がると花芽は休眠に入り、しばらく生長を止めます。その後、さらに気温が下がり一定期間、低温にさらされると花芽は「休眠打破」してつぼみに生長します。つぼみは春先の暖かさに促され、開花に向けて生長します。2月後半以降は気温が高いほどつぼみの生長が進み、開花が早まります。


<休眠打破期 12月から2月前半の実況>

この冬は強い寒波に何度も見舞われ、全国的に平年より気温の低い時期がありました。低温の時期が十分にあったため、休眠打破は順調に行われていると判断できます。


<生長期 2月後半以降の実況と今後の予測>

 2月後半〜3月上旬はたびたび冷たい雨にさらされるなど、気温の変動が大きかったことが桜の生長に影響し、西〜東日本では昨年に比べると、つぼみの生長がやや遅れています。3月中旬〜下旬は平年より気温が高くなる日もありますが、今週の寒の戻りによる影響で、例年並〜やや遅めの開花となりそうです。4月になると後半ほど気温が平年より高い日が多くなり、北日本の桜は例年並〜やや早めに開花する予想です。


~3月4日発表の第一回桜開花予想との相違点~

 今回のつぼみ調査の結果、西〜東日本のつぼみは昨年の同じ時期に比べて生長がやや遅れていることがわかりました。気温の予想は前回から大きな変化はありませんが、つぼみ調査の結果を考慮し、西〜東日本では開花予想日を1〜2日程度遅らせたところがあります。


各都道府県における名所の桜開花予想

下記の表にある名所は、全国700カ所の名所から都道府県ごとに1カ所(北海道は2カ所)をピックアップしたものです。全国700カ所の名所の開花予想は、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」や携帯およびインターネットサイト「ウェザーニュース」で公開しています。また、昨年の開花日および5年平均の開花日は、各地点への当社独自調査によるものです。


各都市における今年の開花予想時期と昨年の開花時期

※エリアごとに“開花(1輪)”のピーク時期を記載しています。


ウェザーニューズの桜開花予想の定義

<名所700カ所の桜開花予想について>

ウェザーニューズでは、木に“1輪以上”の花が初めて咲いた日を桜の“開花日”と定義しています。また、複数の桜の木がある公園などの開花日は“敷地内の2割以上の桜が開花する日”と定義しており、五分咲き日、満開開始日、桜吹雪開始日も同様の定義で予想しています。各名所における開花の判断は、施設の管理者などの判断を基準としています。


<各エリアごとの桜開花予想について>

 同じエリア内でも、桜の開花日は樹齢や生育環境によって1本1本違います。ウェザーニューズは、身近な桜の開花日をより感覚に合った形でお伝えするため、代表する1本の木の開花を開花日の基準にせず、“そのエリア内で多くの桜が開花(1輪)する期間”を発表しています。


ウェザーニューズの桜開花予想の手法

ウェザーニューズでは、下記の4つの視点で分析し、開花予想を発表しています。


(1) サポーターリポートの分析

 ウェザーニューズでは、全国各地の一般の方(ウェザーリポーター)と“つぼみ”の段階から桜の生長を見守り、“開花”“満開”“桜吹雪”“葉桜”の過程を共に観察する取り組み「さくらプロジェクト」を2004年以降、毎年実施しています。昨年のプロジェクト参加者は1.4万人にのぼり、過去11年間で14万人を超える参加者から寄せられた190万通以上の桜リポートが当社には蓄積されています。今回の開花予想は、これらの桜リポートと、今年全国から寄せられたつぼみの実況や開花のデータを地点ごとに細分化して分析し、1本1本の木に対してピンポイントに開花予想を算出して発表しています。

(2) 近年の統計データを分析

 桜の開花予想を算出する際、過去の統計は分析の基本データとなります。通常、桜の開花予想には過去30~50年程度の長期間のデータを使用しますが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは、正確な開花予想の算出が難しくなってきました。当社では気温が上昇傾向にある過去20年の統計データを基本データとして使用し、各地点の開花予想を算出しています。また、近年の急激な温暖化を考慮するために過去10年の統計データも参考にして分析を行っています。


(3) 最新の気象データをもとに気温の推移と開花予想を算出

 桜の開花には、前年からの気温が大きく関係します。桜の順調な開花には、つぼみの生長を促す春の暖かさに加えて、つぼみが「休眠打破」するために前年の秋〜冬にかけての寒さも必要です。また、開花のタイミングは3月の気温に大きく影響されます。3月の気温が高く、春の訪れが早いほど桜のつぼみの生長は促進され、開花が早まる傾向にあります。一方、開花直前の時期に寒の戻りがあると、寒さが強まった日数だけ開花日が遅れることがあります。寒の戻りによる開花の遅れは、開花時期直前の「つぼみ調査」や全国3,000カ所に設置している気象観測機システム「WITHセンサー」の気象データを取り入れた独自の予報を開花予想に反映します。


(4) 全国700カ所の桜の名所への取材データ

 ウェザーニューズでは、全国の桜の名所に電話などで独自に取材を行い、最新の桜の開花状況を調査しています。調査結果と過去の取材データを分析に活用し、開花予想に反映しています。

各エリアの桜開花予想

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札幌周辺はGW終盤に見頃に

北海道では、4月は寒暖の差がありますが、後半ほど気温は平年より高くなる日が多くなる予想で、桜のつぼみの生長は順調に進み、例年並〜やや早めの開花となる見込みです。4月末には道南から桜が咲き始め、5月半ばにかけて開花エリアが広がっていきます。札幌市周辺ではゴールデンウィーク中盤から続々と開花が始まり、連休終盤には満開の桜を楽しめそうです。全国で開花が最も遅い根室・釧路方面では5月中旬から咲き始め、下旬まで桜を楽しむことができそうです。

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開花前線は順調に北上

東北では、3月後半〜4月は寒暖の差がありますが、4月は後半ほど平年より気温が高くなる日が多くなります。東北北部は例年並〜やや早め、南部はほぼ例年並の開花となる見込みです。4月10日前後には東北南部の沿岸から桜の開花が始まり、開花前線は4月下旬にかけて順調に北上する予想です。一番の見頃を迎える時期は、仙台市周辺で4月半ば、秋田市周辺では4月下旬、青森市周辺では4月末になりそうです。

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関東南部は入学式に桜満開

関東では、今週の寒の戻りによる影響でつぼみの生長がやや足踏みしそうです。3月後半の気温は平年並の予想で、桜の開花は例年並〜やや遅くなる見込みです。3月下旬になると関東南部から次第に開花が始まります。4月に入ると開花前線は関東北部へ北上し、関東北部では入学式を迎える頃に桜が咲き始める見込みです。都心周辺の桜が見頃を迎えるのは4月初め頃で、満開の桜の下で入学式を迎えられるところもありそうです。横浜では3月末から桜を楽しめそうです。

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名古屋周辺、桜満開の入学式に

中部では、今週の寒の戻りによる影響でつぼみの生長がやや足踏みしそうです。3月後半には太平洋側ほど平年より暖かくなりますが、中部の桜の開花は例年並〜やや遅めとなりそうです。3月20日頃に東海沿岸から桜の開花が始まり、4月上旬になると北陸や甲信で開花時期を迎えます。名古屋市周辺など東海では4月の初めには見頃を迎え、満開の桜の下で入学式を迎えられそうです。北陸では4月中旬に見頃を迎えそうです。

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京阪神は桜舞う入学式に

近畿では、今週の寒の戻りによる影響でつぼみの生長がやや足踏みしそうです。3月後半には平年より暖かくなりますが、桜の開花は例年並〜やや遅めとなりそうです。3月下旬には紀伊半島南部から桜の開花が始まり、3月末にかけて開花前線が北上していく予想です。京阪神周辺では4月初めに見頃を迎え、4月上旬のうちに桜吹雪が始まる見込みです。桜の花が舞う中、入学式を迎えるところもありそうです。

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高知は早いところで3月末から見頃に

中国・四国では、寒の戻りによる影響でつぼみの生長がやや足踏みしそうです。3月後半には平年より暖かくなりますが、桜の開花は例年並〜やや遅めとなりそうです。高知県沿岸では早いところで、3月20日過ぎに開花が始まる予想です。その後、次第に開花エリアが北上し、山陽では3月末、山陰沿岸も4月初めには開花時期を迎えます。広島市周辺で見頃を迎えるのは4月上旬となる見込みで、入学式の頃まで桜を楽しむことが出来そうです。

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福岡周辺はお花見の時期に入学式

九州では、今週の寒の戻りによる影響でつぼみの生長がやや足踏みしそうです。3月後半には平年より暖かくなりますが、桜の開花は例年並〜やや遅めとなりそうです。3月下旬になると沿岸部から次第に桜の開花が始まり、その後、標高の高い所へと開花が進む予想です。福岡市周辺では、3月末〜4月初めにかけて見頃となり、4月上旬まで桜を楽しめそうです。