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天気や自然を感じて五感を磨く、お天気マガジン!

ロケット技術から発展した気象情報を特集『季刊SORA』2013冬号発売

~北極海航路を開拓!?ウェザーニューズが打ち上げた民間小型衛星WNISAT-1の使命とは~

株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、12月2日(月)、お天気マガジン『季刊SORA』2013冬号の発売を開始しました。『季刊SORA』は、多くの方に天気や自然の移ろいを感じていただくため、どの年代でもわかりやすく、親しめる内容になっています。冬号では「ロケットと気象」を特集し、2013年9月4日に宇宙へと飛び立った「イプシロンロケット」の打ち上げに立ち会った科学ジャーナリストの松浦晋也氏の実況中継や、ウェザーニューズが地球温暖化による海氷の減少を見越して、北極海航路を開拓することを目的として2013年11月21日に打ち上げた小型衛星「WNISAT-1」などを紹介しています。また、「気象ファイル」では2013年3月2日に北海道で発生し、多くの犠牲者を出した地吹雪の恐怖を、当時吹雪リポートを届けてくれたウェザーリポーターと共に振り返り、地吹雪に巻き込まれた際はどうすればよいのか、痛ましい事故から学んでいきます。今回の「東日本大震災を忘れない」では、原発事故によって特別警戒区域(福島県三春山)に残された犬たちの行方を綴っています。サポーター投稿企画では、ウェザーリポーターから寄せられた冬の空の写真を紹介しており、様々な角度から季節や自然を感じ取る事ができる1冊となっています。

特集「ロケットと気象」

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冬号の特集では、2013年9月4日に宇宙へと飛び立った「イプシロンロケット」の打ち上げに立ち会った科学ジャーナリストの松浦晋也氏による、打ち上げの実況中継が描かれています。また、日本の人工衛星全カタログや世界の人工衛星保有ランキングを紹介するほか、地球温暖化を見張る観測衛星や北極海航路を拓く民間小型衛星WNISAT-1など、様々な役割を担う人工衛星を豊富なカラー写真とともに紹介しています。

~人工衛星の役割~
日本の人工衛星第一号は1970年に打ち上げられた技術試験衛星「おおすみ」で、軌道投入から約15時間で電池が消耗し、運用が終了しました。あれから43年経った今、日本の人口衛星保有数は53台で世界4位となっています。衛星には様々な役割があり、例えば、2006〜2011年に運用された陸域観測衛星「だいち」は5年間にわたって650万枚の画像を送り、アフリカ中央部にあるチャド湖の縮小を観測するなど、地球温暖化を見張ってきました。最近では、2013年11月21日にウェザーニューズが民間小型衛星WNISAT-1を打ち上げました。WNISAT-1の任務は、海氷を観測し、夏の期間に運行できる北極海航路を拓くことです。北極海航路の通行は、日本〜欧州の航路がスエズ運河ルートの3分の2、喜望峰ルートの半分の距離になるなど日本にとってメリットが大きい反面、漂う海氷が衝突するリスクもあるため、ウェザーニューズには安全な航路への誘導が期待されています。

気象ファイル「地吹雪の恐怖」

2013年3月2日、暴風雪により北海道で9名が死亡する事故がありました。中でも大きなニュースになったのは、湧別町で、自らの身体で一人娘を温め続けた53歳の父親の凍死事故です。湧別町で天気が急変したのは14〜15時であることが、ウェザーリポーターの投稿からも明らかになっています。降雪量はさほど多くはなかったのに何故ホワイトアウトが起こったのか、なぜ岡田さん親子は車を出て風上へ歩き始めたのか、事故が起こった原因を紐解きます。また、事故当日に、携帯観測器「ソラヨミマスター」で観測し、夕刻の最大瞬間風速が33m/秒であると報告してくれたウェザーリポーターの守屋淳さんに、2m先が見えなくなった当時の模様を語ってもらいました。さらに、痛ましい事故から教訓を得るために、岡田さん親子の救出に向かった津軽区広域組合消防署の鈴木徹さんから、地吹雪から身を守る術をお話いただきました。

東日本大震災を忘れない「残された犬たちの行方」~福島県動物救護本部の場合~

2011年3月11日、東日本大震災と原発事故の犠牲になったのは人間だけではありません。警戒区域内に残された犬や猫は最短で3月20日の一次避難の時、遅くて2012年12月に保護されました。12月に保護された動物のほとんどは猫で、震災以前に生まれ育った2世、3世が多くを占め、飢餓でやせ細り、お腹の中に寄生虫がいるような状態の野生動物がたくさんいたそうです。季刊SORA冬号では、警戒区域内の動物を保護する施設「三春シェルター」で動物と向き合う渡辺正道さんに、当時の様子や獣医師としての役割を語っていただきました。

その他、『季刊SORA』冬号では、京都大学こころの未来研究センター教授、NPO法人東京自由大学理事長、文学博士の鎌田東二さんによる特別寄稿「日本の聖地文化と聖地感覚」、サポーター投稿企画としてウェザーニュースの会員の方から寄せられた冬の空写真のほか、第23回「五感と伝統」では料理教室で薬膳料理を教えるパン・ウェイさんから未病と薬膳料理についてご紹介いただきます。

日本の“空”や“自然”をみんなで楽しむ『季刊SORA』

『季刊SORA』は、季節ごとに移り変わる各地の自然や天気を感じて、これから迎える季節をより一層興味深く感じていただくために作られています。科学的に気象を予測する数値予報技術が発達した今、昔から人々の中で行われてきた観天望気(空や雲の動きを観察することによって天気を感じ予測すること)の機会が減っています。『季刊SORA』は、季節を代表する雲の様子や、めったに目にすることのできない自然現象などについて、その“読み方”、“感じ方”をわかりやすく解説したり、季節ごとに起こる災害の事前対策に役立てる情報を、読者や当社のスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」の利用者と共に伝え合うことにより、天気や自然に関する“五感”を鍛えることを試みています。また、読者から空の写真の寄稿を募ったりする読者投稿企画も多数予定しており、投稿された各地の空の写真などは随時紹介していきます。

本誌概要
書名 『季刊SORA』冬号
発行 株式会社ウェザーニューズ
価格 雑誌:300円(税込)
発売日 2013年12月2日(次号は2014年3月3日発売予定)