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ウェザーニューズ、今夏の“ゲリラ雷雨”まとめ発表

今夏は関東に集中!東京都の“ゲリラ雷雨”発生数、大阪府の約3倍

~“ゲリラ雷雨”を全国平均9割以上の確率で事前に予測し、53分前にメールでお知らせ~

株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、10月10日(木)、“ゲリラ雷雨”による被害軽減を目指して毎年発足する「ゲリラ雷雨防衛隊」の今夏における取り組み結果、および“ゲリラ雷雨”発生回数のまとめを発表しました。今夏の“ゲリラ雷雨”は、関東地方で多く発生し、期間中では全国計2,923回の“ゲリラ雷雨”が発生しました。今夏は雨による道路冠水や浸水被害、落雷被害など大きな被害が都心付近でも発生し、さらに“ゲリラ雷雨”による花火大会やイベントの中止、交通機関の運休など、社会的にも大きな影響が出た事例がありました。ウェザーニューズは、“ゲリラ雷雨”を事前に予測し、被害を少しでも軽減するため、7月23日にスマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」内で「ゲリラ雷雨防衛隊」を発足しました。全国約4.3万人の隊員から寄せられた空の写真や体感報告と合わせて、全国80ヶ所で雨雲を高頻度で観測する小型レーダー「WITHレーダー」と全国3,000ヶ所に設置する気象観測システム「ソラテナ」の解析データを用いて、“ゲリラ雷雨”の監視に努めました。さらに、急速に発達する“ゲリラ雷雨”を発達初期の段階でいち早く捉えるため、オクラホマ大学とウェザーニューズが共同開発した「ゲリラ雷雨解析予測システム」を導入し、ウェザーリポーターから寄せられる報告を最大限に活用しました。この結果、「ゲリラ雷雨防衛隊」を結成した期間(7月23日〜9月30日)における、“ゲリラ雷雨”発生の危険性を事前にお知らせする「スマートアラーム(ゲリラ雷雨モード)」の事前捕捉率は、全国では平均91%となり、目標としていた“事前捕捉率90%以上”を達成しました。さらに、「スマートアラーム(ゲリラ雷雨モード)」は全国平均で“ゲリラ雷雨”発生の53分前に送信し、全国10万人以上の「スマートアラーム」登録者に対して、安全な場所への退避や対策の必要性について、余裕を持ってお知らせすることができました。来年も引き続き、「ゲリラ雷雨防衛隊」への参加を広く呼びかけ、全国の方と共に“ゲリラ雷雨”による被害軽減に努めていく予定です。

今夏の“ゲリラ雷雨”傾向

今年の夏は梅雨明けが早く、梅雨明けと同時に太平洋高気圧が強まりました。梅雨明け直後は、太平洋高気圧が西に強く張り出している状態が続いたため、雨雲が発生しにくく、昨年より“ゲリラ雷雨”の発生回数は少なくなりました。7月末は、太平洋高気圧の勢力が弱まったことにより、西~東日本の太平洋側でゲリラ雷雨が発生しやすくなり、7月23日は目黒川が氾濫危険水位を超過、7月27日は隅田川花火大会が中止になるなど、東京都内をはじめとする関東南部を中心にゲリラ雷雨が発生しました。都市部にゲリラ雷雨が発生したことで、落雷による停電や大雨による道路の冠水が起こり、交通機関や生活に大きな影響が出ました。また、8月15日には長野県内を中心として激しい雷雨となり、諏訪湖で開催されていた花火大会が中止になり、公共交通機関にも大きな影響が出ました。8月中旬は、再び太平洋高気圧の勢力が強まったため、“ゲリラ雷雨”をもたらす雲が発達しにくく、雷雨の発生は山沿いが中心となりました。8月下旬には日本海側から南下する秋雨前線の影響を受け、日本海側を中心に大雨となりました。このため、雷雨や激しい雨の発生はありましたが、突発的かつ局地的に発生する“ゲリラ雷雨”の発生数は少なくなりました。
9月に入ると日本付近には台風が相次いで接近しました。特に台風17号の周辺の暖かく湿った空気が日本付近に流れ込んだことにより、特に東日本を中心に“ゲリラ雷雨”が多く発生し、埼玉県、栃木県を中心に竜巻を伴う激しい雷雨となりました。その後、9月中頃に台風18号が東海地方に上陸し、各地で大雨となりましたが、それ以降は移動性高気圧に覆われて乾燥した空気が流れ込むようになったため、秋晴れの日が多くなり、“発生数は少なくなりました。
この夏の“ゲリラ雷雨”発生回数は、全国的にみると昨年より多くなっています(昨年2799回)が、関東地方、北海道以外のエリアでは昨年と同程度、もしくは昨年より少ない県が多くなっています。これは、太平洋高気圧の中心が南もしくは西日本に偏っていたため、雷雲が発達しくかったこと、また、西日本に降水をもたらす要因が前線・低気圧や台風などであり、突発性の雷雨である“ゲリラ雷雨”としての降水は昨年より少なかったためと考えられます。一方、関東地方では、西に偏った高気圧の縁を回って流れ込んだ湿った空気の影響を受け、かつ、台風が西日本方面へ接近している際にその周辺の暖かく湿った空気の影響も受けたため、“ゲリラ雷雨”が頻発したと考えられます。また、北海道では、特に8月下旬に上空の寒気や気圧の谷の影響を受けたため、大気の状態が不安定になる日が多くなり、“ゲリラ雷雨”発生数が多くなりました。

“ゲリラ雷雨”を事前に発見し、被害軽減に努めた「ゲリラ雷雨防衛隊」

全国平均90%以上の確率で“ゲリラ雷雨”を事前に予測、約53分前にメールでお知らせ

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「ゲリラ雷雨防衛隊」の仕組み
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雲写真の自動解析画面

「ゲリラ雷雨防衛隊」は、予測不可能と言われた“ゲリラ雷雨”の事前予測に全国の方と取り組み、その被害軽減に繋げることを目的に、スマートフォンアプリ「ウェザーニュースタッチ」内で7月23日に始動したコミュニティです。6年目を迎えた今シーズンは、4.3万人の方が7月23日~9月30日の約2ヶ月間、雲の監視に努めました。「ゲリラ雷雨防衛隊」へ入隊した方は、自宅付近やお出かけ先などで雲を発見した際に、GPSで現在地を登録し、アプリを通して雲の詳細を報告します。報告内容は、“雲の色”、“雲までの距離”、“雷の有無”、そして、今後降るかどうかの“五感予想”で、雲の写真と併せて送信します。
「ゲリラ雷雨防衛隊」の本部があるウェザーニューズでは、この各地から届く報告を効果的に活用していくため、オクラホマ大学とウェザーニューズの共同開発した雲写真の自動解析技術を取り入れています。届いたリポート写真の雲の色に注目し、黒く怪しい雲を自動的に抽出する技術を導入したことで、隊員から寄せられる報告の活用スピードが大幅に改善されました。

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WITHレーダー


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ソラテナ

また、“ゲリラ雷雨”を捕捉するために開発され全国約80ヶ所に設置されている『WITHレーダー』や、全国3,000ヶ所に設置されている気象観測機『ソラテナ』といった独自インフラを活用して監視体制を強化しました。『WITHレーダー』は、半径50㎞の範囲の上空2㎞以下の現象を150m四方毎に6秒間隔の超高頻度観測ができ、突発的かつ局地的に発生する“ゲリラ雷雨”や竜巻を捉えることができるのが特徴です。また、『WITHレーダー』は、雨雲の強度の情報だけでなく、風の情報も得ることができるため、雨雲の移動速度、移動方向も捉えることができます。
『ソラテナ』は、気温、気圧、湿度、感雨、日照、紫外線の6つの要素を観測することができ、1分毎にデータが更新されます。ウェザーニューズでは、24時間体制で全国3,000ヶ所の『ソラテナ』データを監視し、“ゲリラ雷雨”が発生する前の急な気圧変化や、隊員から寄せられた五感予想と湿度のデータの比較分析を行いました。

これらの観測機器から得られたデータと4.3万人の隊員から寄せられた報告の活用により、「ゲリラ雷雨防衛隊」を結成した期間(7月23日〜9月30日)における、“ゲリラ雷雨”発生の危険性を事前にお知らせする「スマートアラーム(ゲリラ雷雨モード)」の事前捕捉率は、全国では平均91%となり、目標としていた“事前捕捉率90%以上”を達成することができました。さらに、「スマートアラーム(ゲリラ雷雨モード)」は全国平均で“ゲリラ雷雨”発生の53分前に送信し、全国10万人以上の「スマートアラーム」登録者に対して、安全な場所への退避や対策の必要性について、余裕を持ってお知らせすることができました。来年も引き続き、「ゲリラ雷雨防衛隊」への参加を広く呼びかけ、全国の方と共に“ゲリラ雷雨”による被害軽減に努めていく予定です。

「ゲリラ雷雨防衛隊」の実績(2013年7月23日~9月30日)

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今年の“ゲリラ雷雨”の発生回数は、東京都で116回、大阪府で38回、愛知県57回、福岡県で53回となり、東京都の発生回数は大阪府の約3倍となりました。“ゲリラ雷雨”の事前捕捉率は、全国で91%と昨年の91%と同じ結果となりました。また、“ゲリラ雷雨”発生を事前に知らせる「スマートアラーム(ゲリラ雷雨モード)」は全国平均53分前に送信することができました。都道府県別に見ると、多くの県で事前捕捉率90%を達成しましたが、山形県・長崎県では80%に満たないエリアもあり、今後の課題が見えてきました。

事前捕捉率の求め方
“ゲリラ雷雨”をもたらす雷雲は、予め予測可能な前線による雨とは別で、“急速”かつ“局地的 ”に発達し、事前に予測することが難しいのが特徴です。また、限られた数しか設置されていないアメダスでは、全ての降雨を正確に観測できないのが現状です。当社では、全国500万人の利用者からの降雨報告において、“ザーザー”以上の強い雨 (5段階中の2番目以上に強い雨)が報告された中で、前線等の影響による雷雨(事前予測ができていた雨雲)を除き、当日の朝の時点で“いつ”“どこで” “どれくらい”かが細かく予測できない雷雨を“ゲリラ雷雨”とし、10kmメッシュごとにカウントしています。発生回数は7月23日~9月30日の期間で夜間を除いて算出した数字になります。また、それら発生した“ゲリラ雷雨”を、どのくらいの確率で事前捕捉していたかを計算するとともに、その捕捉した“ゲリラ雷雨”を何分前にメールで登録会員に知らせていたかを算出しました(200分以上前のメール送信は無効としてカウント)。

「ゲリラ雷雨防衛隊」のサービス利用結果

ウェザーニューズでは、“ゲリラ雷雨”対策サービス「ゲリラ雷雨防衛隊」の活動に関し、その利用状況を調査するため、10月1日~10月4日の4日間アンケートを実施し、計2051件の有効回答をまとめました。「来年も防衛隊として参加したいですか?」との質問に対して、89.6%の人から“活動したい”との回答をいただきました。また、「スマートアラーム・ゲリラ雷雨メールは役立ちましたか?」との質問に対して、84.0% の人から“かなり役立った”、あるいは“まぁまぁ役立った”という回答があり、「スマートアラーム・ゲリラ雷雨メールを来年も利用したいですか?」との質問に対して、90.1%の人から“利用したい”と回答があったことから、今年も多くの方から通知サービスに満足いただけた結果となりました。「入隊の志望動機は?」との質問に対しては、昨年と同様に“誰かの役に立ちたいから”が最も多くなりました。“ゲリラ雷雨”というシビアな天気に対し、みんなで楽しく取り組むと共に、周りの人にも役立つ情報を自ら発信し、被害を減らす事に努めた充実感を感じている方が多いようです。

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参考情報:都道府県別「ゲリラ雷雨防衛隊」の実績(7月23日~9月30日)

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