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ウェザーニューズGlobal Ice Center発表

北極海航路、北東航路・北西航路ともに開通

~8月の低温によって融解進まず、昨年に比べて1か月遅れで開通~

株式会社ウェザーニューズ(所在地:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、2013年9月12日、北極海航路がロシア側の北東航路は9月6日、カナダ側の北西航路は9月9日、ともに開通(※)したと発表しました。過去最速で航路開通した2012年と比べ、8月の低温によって融解が進まず、北東航路では1ヶ月以上遅れての開通となりました。一方で、北極海における商業船舶の通航は依然活発化しており、海氷の融解ペース如何に関わらず船舶の安全な北極海航行へのサポートのニーズは高まっています。

北東航路は2012年に比べて1か月遅れで開通

7月前半まで北極海ではここ数年と同じ程度の早いペースで融解が進んだものの、7月後半から融解のペースが遅くなりました。8月の月平均気温を見ると例年より低温となっており、融解を遅らせた要因の一つと考えられます。結果、北東航路ではカラ海東部に海氷が昨年以上に残り、一方の北西航路側でも8月のカナダ海盆の海氷の後退が予想以上に小さく北西航路の開通を妨げる要因となりました。また、雲や霧によって日射も少なかったことも影響したと見ています。
9月に入りロシア側の北東航路では、カラ海東部の海氷は広く残っているものの、今月6日頃、カラ海東部を北に迂回する航路の開通を確認しました。また、カナダ側の北西航路では9月9日頃、カナダ多島海の海氷が融解したことによって航路が開通しました。また、2013年9月9日時点での海氷面積は約483万km2となっています。

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図1.開通した北東航路と北西航路
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図2.2013 年9 月9 日時点での海氷の様子と
これまでの海氷面積の変化

北極海航路の商業利用は活発化

航路開通が昨年に比べ遅れたものの、海氷の融解ペース如何に関わらず、海運業界における商業船舶の北極海航行の動きは活発化しており、船舶が安全に航行可能な航路推薦へのニーズが高まっています。ウェザーニューズの航海気象グループでは2011年より北極海航路を通過する船舶への航路推薦サービス「Polar Routeingサービス」の提供を開始し、今夏は10航海前後をサポートする予定です。
また、今年11月21日にロシアでの打ち上げが決定した超小型衛星「WNISAT-1」によってより精度の高い北極海域の海氷のモニタリングや予測が可能になると考えており、ウェザーニューズでは北極海を航行する船舶の安全運航への支援を今後もさらに強化していきます。


<参考情報:2005年以降の北極海航路の開通状況(Global Ice Center調べ)>

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※開通の定義
各航路(東・西)において、海氷域に入ることなく全航路を通ることができると衛星観測データから判断された場合に開通とする。

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