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全国約2万人から寄せられた“ゲリラ雷雨”に関する意識調査のまとめを発表

今シーズンの“ゲリラ雷雨”体験回数、
一人当たり平均2.2回、最も多いのは栃木県民で4.2回

~ 3人に1人が“ゲリラ雷雨”に恐怖感を持っている一方で、事前に備えている人は全体のわずか14% ~

株式会社ウェザーニューズ(所在地:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、全国各地で局地的かつ突発的に大雨や雷を数多くもたらしている“ゲリラ雷雨”に対し、全国の人々がどの程度“ゲリラ雷雨”を経験し、どのような対策をとっているのか調査し、今後の対策に活かすため、全国のウェザーリポーターの協力のもと、8月13日(火)〜17日(土)の5日間に“ゲリラ雷雨”に関する意識調査を実施しました。本調査結果は、1日約2万人のウェザーリポーターの回答をもとにまとめたものです。結果、“ゲリラ雷雨”の体験回数は、全国平均2.2回で、最も経験しているのは栃木県で4.2回であることが判明しました。また、全国では3人に1人が身の危険を感じたことがあるにも関わらず、事前に備えている人の割合は全体のわずか14%であることが明らかになりました。ウェザーニューズは、“ゲリラ雷雨”による被害を少しでも減らすため、本解析結果を今後の対策に活かしていきます。

“ゲリラ雷雨”体験回数は全国平均2.2回、栃木県は4.2回

ゲリラ雷雨体験回数
都道府県別 (多い順)
栃木 4.2回
岡山 3.5回
山形 3.1回
東京 3.0回
群馬 3.0回

ウェザーニューズは、“ゲリラ雷雨”に遭遇した回数を調査するため、スマホアプリ『ウェザーニュースタッチ』内のウェザーリポーターに、“今シーズン、ゲリラ雷雨の体験回数は?”という質問を投げかけ、数字を選択して解答してもらいました。全国29,223人から寄せられた回答をもとに、都道府県別で“ゲリラ雷雨”の体験回数が多い順に並べたところ、“ゲリラ雷雨”体験回数が最も多いのは栃木県で4.2回、続いて岡山県(3.5回)、山形県(3.1回)、東京都(3.0回)と群馬県(3.0回)となりました。また、全国では平均2.2回となり、8月上旬の時点で2回前後”ゲリラ雷雨“を経験している人が多いことが明らかになりました。
今年の“ゲリラ雷雨”が例年より多く発生した主な理由として、太平洋高気圧の張り出しが西に偏る日が多い傾向にあったことが挙げられます。太平洋高気圧が西に偏ったことで、西~東日本は上空の風が北西~北風が多い傾向になり、山地で発生した雨雲がその風に流されて大都市周辺でもゲリラ雷雨が発生しやすい状況が続きました。

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図1

栃木県など関東北部で“ゲリラ雷雨”発生回数が多くなった理由として、南からの湿った海風が関東を抜けて栃木県まで到達し、山にぶつかって雨雲が発生しやすい状態が続き、発生した雨雲が上空の風で南に流されて北関東の市街地で雷雨をもたらす日が多かったことが挙げられます(図1)。

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図2:中国~近畿地方における
“ゲリラ雷雨”発生のモデル図
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図3:大都市周辺における
“ゲリラ雷雨”発生のモデル図

また、岡山県など中国地方から近畿地方にかけて“ゲリラ雷雨”発生回数が多くなった理由としては、山地で発生した雨雲が上空の風で南東に流されたことで、岡山県や京都府、滋賀県の市街地でも雷雨になる日が多かったことが挙げられます(図2)。さらに、東京都など都心周辺でも“ゲリラ雷雨”発生回数が多くなった理由としては、南から吹く湿った海風と東から吹く海風がぶつかり合い、常に上昇気流が発生し続けるような状態が続き、都心の上空で雨雲が発生しやすくなったことが挙げられます(図3)。7月23日に世田谷区付近で時間100mm程度の降雨により目黒川が氾濫危険水位を超過、7月27日は隅田川花火大会が中止、8月12日は練馬区を中心とした局地的な雷雨が発生し河川が増水するなど、都心周辺において既に大きな被害が出ています。

3人に1人が身の危険を感じている

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“ゲリラ雷雨”に身の危険を感じたことがあるかどうか調査するため、スマホアプリ『ウェザーニュースタッチ』内のウェザーリポーターに、“身の危険を感じたことがある?”という質問を投げかけ、「ある」「ない」「ゲリラ雷雨の体験なし」の3択から選択して解答してもらいました。全国19,993人から寄せられた回答を集計した結果、「ある」と答えた人が全体の33%を占めたことから、全国では3人に1人が身の危険を感じたことがあると言えそうです。また、都道府県別で“ゲリラ雷雨”で身の危険を感じた人の割合が高い順に並べたところ、割合が最も高いのは栃木県(52.2 %)、続いて群馬県(43.2 %)、山形県(42.6 %)、東京都(41.0%)、福井県(39.3%)となり、“ゲリラ雷雨”の体験回数が多いエリアほど、身の危険を感じたことのある人の割合が多い傾向が見られました。

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“ゲリラ雷雨”に対して事前に備えているのはわずか14%

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“ゲリラ雷雨”に対する備えが日頃から出来ているかどうか調査するため、スマホアプリ『ウェザーニュースタッチ』内のウェザーリポーターに、“事前の備えを出来ていると思いますか?”という質問を投げかけ、「思う」「思わない」「何とも言えない」の3択から選択し、解答してもらいました。全国20,883人から寄せられた回答を集計した結果、「思う」と答えた人が全体の14%であったことから、今年は“ゲリラ雷雨”を全国で平均2.2回も経験しているにも関わらず、全体の約80%以上の人が事前の備えをしていないということが明らかになりました。また、「思う」と答えた人に具体的に行っている準備についてコメントを求めたところ、下記のように、持ち物の工夫や、冠水予防のための掃除など、手軽にできることから災害への意識まで、様々な対策が寄せられました。

  • ベランダの排水溝は何時もキレイにしている。乾電池や断水等々に備えて備蓄も確保しています。(兵庫・こなつさん)
  • 傘を持ち歩き、電子機器の為に防水の袋を常に携帯しています。(千葉・なおちんさん)
  • 長崎大水害を経験しているのでちょっとの雨でも敏感です!またご近所どうしや自治体の災害放送、ローカルニュースによるきめこまかい天気予報など情報の備えが、かなり備わっていると思います。(長崎・りくちょん♪さん)
  • 地域の水防訓練で、家庭で出来る浸水防止について実地訓練(^-^)/非常食や懐中電灯は地震を兼ねてOK!そして、ゲリラ雷雨防衛隊で常時監視&情報収集(^O^)/(東京・防犯パトロールさん)
  • 熊本で何度も見て来ているから住む場所は一番水害にあわない所をさがしました。(神奈川・春のおがわさん)
  • 天候が急変しても、ベランダの置物等は飛ばない用にしている。また、記録できるようにカメラ等準備している。(愛知・第8さん)
  • 台風でも折れない折り畳み傘の常備! 雨雲レーダーやスマートアラームを活用!(大阪・きよみずさん)
  • 常にソラヨミとゲリラ情報を入手してます!(栃木・たつのこさん)

全国の78%の人は“ゲリラ雷雨”の前兆が分かる

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全国のみんなが“ゲリラ雷雨”の前兆が事前にわかるのか調査するため、スマホアプリ『ウェザーニュースタッチ』内のウェザーリポーターに、“発生の前兆が分かりますか?”という質問を投げかけ、「わかる」「何となくわかる」「わからない」の3択から選択し、解答してもらいました。全国17,802人から寄せられた回答を集計した結果、「わかる」または「何となくわかる」と答えた人が全体の78%に及びました。また、「わかる」と回答した人に、具体的な事例を求めたところ、雲の色が黒く変化する様子や、急に吹く冷たい風など、些細な変化を五感で捉えている傾向が見えました。

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