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ウェザーニューズ、2013年 第七回桜開花予想発表 寒さでお花見シーズン延長! 今週末は北陸東部や東北南部でお花見ピーク

・今週末は北陸東部や東北南部の広い範囲でお花見日和に。チャンスを逃さずにお花見を
・寒さの影響で、今後の北日本の桜はマイペース開花 平年並みか少し遅い開花の予想に
・スマートフォン・携帯・インターネットサイト「ウェザーニュース」で、最新の開花情報を随時更新
・第八回桜開花予想発表は、4月22日(月)13時発表予定

株式会社ウェザーニューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、桜の名所などを対象とした桜の開花予想を発表しました。本発表は、見頃が短い桜の開花時期を事前に知ってもらうことで、“日本の桜”を楽しんでもらうことを目的としています。開花予想にあたっては、過去9年間に一般の方から寄せられた170万通にもおよぶ桜の開花状況に関する膨大な“観察リポート”、先週全国で一斉調査した“つぼみリポート”、今後の“気象状況の予測”などをもとに算出しています。スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」、携帯サイト、インターネットサイト「ウェザーニュース」内の『さくらCh.』では、全国の桜の最新開花予想(開花日、5分咲き日、満開期間(満開開始日)、桜吹雪日)を随時更新し、気象条件によって左右されやすい桜の開花の最新情報を公開していきます。

全国有数の名所の桜開花予想は下記から確認できます(無料)
スマートフォンアプリケーション
「ウェザーニュースタッチ」をダウンロード後
『さくらCh.』にアクセス
携帯サイト
URL:https://wni.jp
インターネットサイト「さくらCh.」
URL: https://weathernews.jp/sakura/

2013年の桜開花予想

~桜開花の時期~
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画像をクリックすると拡大画像が見られます

今シーズンも冬はたびたび強い寒波に見舞われ、全国的に平年よりも気温が低くなりました。この冬らしい冷え込みにより、桜の芽は「休眠」状態から覚め、開花に向かっての生長のスタートをスムーズに切れたと考えられます。生長のスタートを切った後は、気温が上がることで開花にむけてつぼみの生長が促されます。3月に入ると日本海低気圧がたびたび通過して、南からの暖かい風が吹く日が多くなりました。この記録的な暖かさにより一気に桜の生長が進み、西~東日本で早い開花を迎えています。開花が遅かった昨年と比べると名所の桜は平均で2週間、過去5年平均と比べると平均で7日早い開花となりました。北日本でも4月初めは気温が高めで、福島や宮城では平年よりも少し早い開花を迎えています。
先週は次第に北からの冷たい空気が流れ込み、暖かな南の空気を引き込むような日本海低気圧がしばらく来なかったため、寒い日が続きました。このため、これまでと比べて桜の開花・生長ペースはスローになっており、すでに開花シーズンを迎えている北陸や東北南部では、お花見できる期間が長くなりそうです。今後、4月後半は気温が平年よりもやや低く、5月は平年並みになる予想なので、結果として、北日本のこれから開花を迎えるエリアでは、平年よりも少し遅いか、平年並みの時期の開花になる見込みです。4月末にかけて開花前線は東北を北上し、ゴールデンウィーク終盤に札幌市周辺で開花のピークを迎えそうです。

2013年の桜開花予想

~桜開花の時期~
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今年のソメイヨシノの一輪開花は九州から始まり、3月15 日~17日に九州全域と東京で2割以上の桜が一輪開花以上の状態になり開花シーズンに入りました。その後4月上旬にかけて、西~東日本の全域で開花シーズンを迎えました。これは昨年と比べて平均で12日早く、東京では15日早い開花シーズンインです。東北でも南部から開花が始まっており、4月7日には福島、4月10日には宮城で開花シーズンインしました。clearfix

各都道府県に置ける開花実況 ※14日(日)時点

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※今週の開花予想は、14日(日)時点において各都道府県内で桜が開花している状態(開花率)の予想割合です。
~つぼみ調査による全国の桜の生長状況~

北日本の約200本を超えるつぼみ調査の結果、現在の桜の生長状況は、東北地方では開花が遅かった昨年よりは引き続きつぼみの生長が早く、「先がピンクに」以上の割合が昨年よりも20%程度多くなっています。一方、北海道でも遂に一部のつぼみで変化が現れましたが、「先が黄色に」の割合が昨年よりも5%程度少なくなっています。

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北海道地方

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東北地方

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※つぼみ調査について

ウェザーニューズでは、全国の桜の生長状況を調べるため、先週の4月11日~4月13日の期間、全国の一般の方と共に“つぼみ調査”を行いました。つぼみ調査により、つぼみの“今”の状態を細かく把握することで、2月18日に発表した開花傾向より精度の高い開花日を予想することができます。つぼみ調査では、つぼみの様子を“日当たり”“枝”“生長度合い”などを基準に選び、7ランク別(まだ小さく硬い、先が黄色に、先が緑に、半分以上が緑に、先がピンクに、花びらが見えた、花の軸が伸びきった)に写真と共に報告します。つぼみ調査は毎週定期的に行う予定で、それをもとに毎週月曜日に最新の予想を発表していきます。

~開花に影響する気温の推移と予測~
<休眠打破期 12月から2月前半の実況>

桜の開花に大きく影響する「休眠打破」は1日の平均気温が3度~9度くらいが、最も大きな効果があると考えています。今年も強い寒気でしっかり冷え込んで、ほぼ全国的に休眠打破は順調に行われていたことが見込まれます。

<「生長期」 2月以降の実況と今後の予測>

2月~3月初めは南風が強く吹いて平年よりも気温が上がった日もあれば、寒波の影響で強く冷え込んだ日もあり、つぼみの生長は進んだり足踏みしたりを繰り返していたと考えられます。今後も天気は周期変化し、3月中旬は春本番の暖かさになる日もありますが、下旬は寒気の影響で寒の戻りもあり、つぼみの生長は一進一退を繰り返しながら開花に向かいます。寒さが長引いた昨年と比べると全般に開花は早く、平年並みか一部で少し早い開花となる予想です。

~4月1日発表の第五回桜開花予想との相違点~

最新の実況、予想に基づく解析に加え、一般の方によるつぼみ調査結果を反映させた結果、前回発表した桜開花予想から、北海道や東北の一部地域で開花予想日を1~2日程度遅くしました。

◆ 2013年の各都道府県における名所の桜開花予想

下記の予想地点は、全国730箇所の名所から都道府県ごとに1つをピックアップ(北海道は2つ)したもので、その他の予想地点は、インターネットサイト(https://weathernews.jp/sakura/)または、スマートフォンアプリ「ウェザーニュースタッチ」、携帯サイト(https://wni.jp)にてご確認いただけます。また、昨年および5年平均開花日は、一部を除き各地点への当社独自調査によるものです。

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※1)2010年より開花の定義を「5~6輪」開花からより需要の高い「1輪」開花に定義を変更したため、それ以前(20008年、2009年)の1輪開花日は当社の推定値に基づいて算出しています。

ウェザーニューズの桜開花予想の定義について

<名所730箇所の桜開花予想について>

ウェザーニューズでは、桜の開花日を「その木に1輪以上の桜が初めて咲いた日」と定義しています。公園など、複数の桜の木がある場合の開花の定義は「その範囲の桜が開花すると予想されるピーク日」を算出しています。5分咲き日、満開期間(満開開始日)、桜吹雪日も同様の定義で行ないます。開花の確認は、該当施設の管理者などによる開花の判断があったかどうかを基準とします。

<各エリアの桜開花予想について>

桜は、樹齢や生育環境によって開花日に変動が生じるため、同じエリア内でも開花日は一本一本違います。ウェザーニューズでは、身近な桜の開花日をより感覚と合った形でお伝えするため、各エリアの開花日においては、開花日決定の対象となるような桜の木の選定を行わず、エリア全体の桜を対象とします。そのため、対象となる範囲が広く、桜の木が多い各エリアの開花日に関しては、開花のピークを迎える期間として発表しています。

ウェザーニューズの桜開花予想の手法について

ウェザーニューズでは、今シーズンの桜の開花予想にあたり、下記の4つの視点で分析し、開花予想を発表しています。

(1) サポーターリポート・さくらミッションの分析

ウェザーニューズでは、全国各地の一般の方(サポーター)と、桜の“つぼみ”から“開花”“満開”“葉桜”になるまでの過程を共に観察する参加型企画「さくらプロジェクト」の取り組みを2004年より毎年実施しています。昨年は、約1万5千人が本プロジェクトに参加し、当社には、過去9年で寄せられた170万通以上もの各地点における開花情報が蓄積されています。開花傾向の発表は、これら蓄積された写真等の膨大な量の観察データを、地点ごとに細分化、分析し、ピンポイントに算出して行います。さらに今年は新たに、各エリアの開花状況をリアルタイムにより詳しく把握するため、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」にて“さくらミッショ ン”を今後展開する予定です。“さくらミッション”では、「現在のつぼみの様子は?」など日々変わるお題に対し、選択肢から回答するなどして、身 近な桜の状況を簡単に報告できます。報告数が多ければ多いほど、各エリアの状況を正確に把握することが可能で、ウェザーニューズでは、得られたリ アルタイム情報を解析し反映させることで、より精度の高い情報を提供していきます。

(2) 近年の統計データを分析

桜の開花傾向を算出する際、過去の統計データは分析の基本データとなります。通常、過去30年~50年程度の長期間のデータを使用しますが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは、正確な開花傾向の算出が難しくなってきました。当社では各地点の開花傾向の算出にあたり、気温が上昇傾向にある過去20年の統計データを基本としています。また近年の急激な変化を把握するため過去5年、過去10年の統計データを応用分析しています。また、より精度の高い開花予想が出来るよう、全国3,000箇所に設置している気象観測機「ソラテナ」の気象データを取り入れ、気温と各エリアの開花状況の分析を昨年より実施しています。

(3) 最新の気象データをもとに開花に影響する気温の推移と開花傾向を算出

桜の開花には、前年からの気温傾向が大きく関わります。桜が順調に開花する条件は、前年の秋から冬にかけて十分に冷え込むこと、そして2月後半以降に暖かさが増してくることです。秋から冬にかけての冷え込みは「休眠打破」のために必要なものです。また、開花を促すためには3月の気温が大きく影響し、3月の暖かな春の訪れが早いほど桜の生長が促されて桜の開花が早まる傾向にあります。なお、開花直前の時期に寒の戻りがあると、寒さが強まった日数だけ開花日が遅れる現象がありますが、こうした急激な冷え込みは、事前に把握、確定が難しく、これによる開花日の遅れは傾向として内包しています。こうした寒の戻りの傾向は、開花時期直前のつぼみ調査や最新の独自週間予報等から予測に反映します。

(4) 全国730箇所の桜の名所への取材データ

ウェザーニューズでは、「さくらプロジェクト」のコンテンツとして、毎年、全国の桜の名所を開花の実況と併せて提供しています。今年は、昨年から70箇所追加した730箇所の情報を公開します。「さくらプロジェクト」では、これらの名所に、電話などで現地へ独自に取材を行い最新の桜の開花状況を調査して、スマートフォン向けサイト、携帯サイト、インターネットサイトに情報を更新しています。こうした全国の桜名所スポットの最新情報と過去データを分析し、開花傾向に反映しています。

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各エリアの桜開花予想

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札幌市周辺は5月上旬が見頃に
北海道地方では、4月後半は気温が平年よりもやや低く、5月は平年並みになる予想です。このため、開花が比較的早い道南の一部地域で平年より少し遅く、その他のエリアでは概ね平年並みの時期の開花になる見込みです。5月初めには道南から桜の開花が始まり、5月後半にかけて開花エリアが広がっていく予想です。札幌周辺では、ゴールデンウィーク後半が開花のピークとなり、5月上旬のうちに見頃を迎え、5月中頃にかけて桜吹雪が始まるでしょう。全国で開花が最も遅い根室釧路方面では5月下旬に見頃時期を迎えそうです。

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北部はゴールデンウィーク前半が見頃
東北地方では、福島県や宮城県ですでに開花を迎えており、今週末は見頃の桜を楽しめそうです。4月後半は平年よりも気温がやや低めになる予想で、今後は開花のスピードがスローになる見込みです。このため、まだ開花を迎えていないエリアでは、平年よりも少し遅いか平年並みの時期の開花になりそうです。
4月末にかけて開花前線が北上し、東北北部ではゴールデンウィークの前半に見頃のピークを迎える予想です。