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今春の花粉の総飛散数や2016年比を46都道府県別に公開

【花粉まとめ2017】スギ・ヒノキ花粉の飛散量は2016年の3.1倍、九州や近畿は4~10倍も

~西日本ほどヒノキ花粉の当たり年に、急激な飛散量増加・大量飛散が特徴~

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 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、2017年のスギ・ヒノキ花粉シーズンの終了を迎え、全国のユーザーと実施した「花粉プロジェクト2017」における花粉症の症状及び、花粉飛散傾向のまとめを発表しました。花粉症に悩む一般の方や企業、病院などの協力のもと、全国約1,000カ所に設置した花粉観測機「ポールンロボ」にて計測された花粉飛散量と、その周辺に住む花粉症の方7,093名から寄せられた83,571通の症状報告をまとめています。飛散量の全国平均は平年並(0.9倍)、2016年と比べて3.1倍となり、2016年夏に晴れて猛暑だった西日本を中心に多くの花粉が観測されました。特に、九州や近畿では2016年の4~10倍の飛散量となった所もあり、九州~東海では3年ぶりのつらいシーズンとなりました。これは、九州~東海でヒノキ花粉が2014年以来かそれを上回る大量飛散になったことが要因と考えられます。ウェザーニューズは来年も引き続き、「花粉プロジェクト」への参加を広く呼びかけ、より多くの方が春の花粉シーズンを少しでも快適に過ごせるよう努めていきます。


▼『花粉まとめ2017』詳細はこちら
・スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」をダウンロード後、「花粉Ch.」にアクセス、または
・ウェザーニュースウェブサイト『花粉まとめ2017』
https://weathernews.jp/s/topics/201706/190135/

◆スギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国で2016年の3.1倍、九州や近畿は4~10倍の所も

 2017年春のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、全国平均は平年並(0.9倍)でしたが、九州・四国・中国・北海道では2014年以来3年ぶりに平年よりも多くの花粉が観測された所がありました。また、2016年と比べて全国平均は3.1倍で、九州や近畿では4~10倍飛散した所もありました。
 スギ・ヒノキの雄花は夏の間に作られ、晴れて暑くなるほど雄花の量が多くなる傾向があります。2016年は西日本で高気圧の勢力が強く、特に8月は晴れて猛暑になりました。北日本は日本海側ほど晴れ、西日本や北日本日本海側では雄花の生長を促す天候となりました。一方で、関東や北日本太平洋側は湿った空気や台風の影響を受けて雲が広がりやすく、雄花の生長には適さない天候でした。さらに全般に“表年”の傾向で、これらが影響して、九州や北海道では平年以上の飛散量となり、関東や東北太平洋側では平年より少ない飛散量となったと考えられます。
 ※平年: 2008年から2016年の平均
 ※表年:花粉飛散量が少ない年の翌年で、飛散量が多くなりやすい年

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◆2017年は西日本ほどヒノキ花粉の当たり年、急激な飛散量増加・大量飛散が特徴

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 今シーズンは、特に西日本を中心にヒノキ花粉が多く飛散しました。ヒノキ花粉の雄花もスギ花粉と同様、夏の間に作られますが、雄花の中で花粉が作られる3月の天候の影響も受け、主に4月に飛散すると考えられています。2016年の夏に西日本中心に晴れて猛暑となったことで雄花の数自体が多いうえに、2017年の3月上~中旬は西日本では晴れた日が多かったため、雄花の中で花粉が多く作られ、ヒノキ花粉の飛散量が多くなったと考えられます。九州~東海では、ヒノキ花粉のピーク時期に一度に非常に多くの花粉が飛散し、2017年は2014年以来かそれを上回る大量飛散となりました。

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◆スギ花粉は“ダラダラ型”、ヒノキ花粉は“短期集中型”

 2017年は1月終わりに一時的に春本番を思わせる暖かさとなったことで、九州や関東の一部など早い所ではスギ花粉の飛散開始となりました。ただ、その後すぐに寒気の影響を受けたため、花粉飛散開始エリアはすぐには拡大せず、西・東日本の各地でスギ花粉飛散シーズン・本格花粉シーズンに入ったのは、寒さが緩んだ2月中旬からとなりました。
3月は西・東日本では晴れた日が多かったものの、度々寒気の影響を受けたために平年・2016年より気温が低くなりました。そのため、4月上旬にかけてダラダラとしたスギ花粉飛散シーズンとなりました。
 3月終わり頃になると、九州からヒノキ花粉が飛び始めました。4月上~中旬は西・東日本では雨の降る日が多かったため、ヒノキ花粉のピークはやや遅れましたが、天気が回復した日には花粉の飛散量が一気に増えました。その結果、九州~東海のヒノキ花粉シーズンはスギ花粉に比べて、短期集中型の飛散となりました。

◆九州~東海では3年ぶりのつらいシーズンに

 花粉症の症状を調査するため、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」を通してユーザーに、“非常にツライ”、“ツライ”、“ややツライ”、“大丈夫”の4つから選んで日々症状を報告してもらいました。全国7,093名から寄せられた83,571通の症状報告から、“非常にツライ”と“ツライ”を選択した方の割合を調べました。
 2017年の飛散量はほとんどのエリアで2016年より多く、特に飛散量の多かった西のエリアほどつらい症状の割合が増えています。さらに九州~東海では、2015年と比べてもつらい症状の割合が増え、3年ぶりのつらいシーズンだったといえます。
 ここ2年の症状報告の変化(九州~東北)を比較してみると、全体的に2016年よりも症状がやや重い傾向にあり、特にシーズン後半の4月中~下旬は2017年の方がつらいと感じている方の割合が多いことがわかります。これはスギ・ヒノキ花粉のピークの時期が遅れたことと、ヒノキ花粉が大量飛散となったことが要因と考えられます。

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◆重度の花粉症と軽度の花粉症では1カ月以上、症状が出始める時期に差あり

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 花粉症の重症度に応じた症状の特徴を調査するため、過去の症状データをもとに、ユーザーの花粉症タイプ(軽いタイプ、ふつうタイプ、重いタイプ)を判定し、日々寄せられた症状報告から“非常にツライ”と“ツライ”を選択した方の割合を調べました。
関東では、早い所で1月終わりから花粉シーズンが始まりましたが、症状が“重いタイプ”の方からの報告では1月後半からすでに症状が現れ始めていました。花粉数の増加に伴って次第に“ふつうタイプ”と“軽いタイプ”の方からも“非常にツライ”や“ツライ”の報告が増え始め、本格的な花粉シーズンが始まった2月15日以降は、全てのタイプで症状の悪化が見られました。タイプ別に比較してみると、1割以上の方が“非常にツライ”や“ツライ”と感じ始める時期は、症状が“重いタイプ”と“軽いタイプ”の人では1カ月以上、“重いタイプ”と“普通タイプ”の人では1カ月弱、“ふつうタイプ”と“軽いタイプ”の人では半月程度の差が出ていたようです。
 症状が出始める時期の差に関しては、花粉の飛散量に大きく左右され、エリアや年ごとにも変わってくると考えられるため、来シーズンも引き続き調査を実施していく予定です。

◆花粉飛散量と症状報告

都道府県

花粉シーズン中の総飛散数

 

花粉症の症状の割合
(“非常にツライ”または“ツライ”の合計)

2017年(個)

2016年比(倍)

平年比(倍)

2017年(%)

2016年(%)

北海道(シラカバ)

3,901

2.71

1.35

38

20

青森県

5,149

1.46

1.11

10

9

岩手県

2,738

1.41

0.54

23

18

秋田県

3,160

0.86

0.88

19

9

宮城県

2,586

1.84

0.50

10

16

山形県

2,583

1.55

0.67

26

21

福島県

4,197

1.56

0.59

11

15

茨城県

5,290

1.27

0.62

16

17

栃木県

4,800

1.87

0.64

25

21

群馬県

5,502

1.11

0.61

19

22

埼玉県

4,788

2.48

0.60

25

25

千葉県

4,134

1.57

0.76

21

21

東京都

4,394

2.46

0.69

20

19

神奈川県

4,321

1.74

0.71

18

17

山梨県

4,720

3.61

0.63

22

30

長野県

5,083

2.49

0.77

15

23

新潟県

2,282

1.88

0.56

10

10

富山県

3,964

4.32

0.89

16

12

石川県

3,682

2.13

0.86

43

48

福井県

3,755

1.89

0.81

30

6

静岡県

5,864

5.51

0.94

18

15

愛知県

4,499

1.35

0.82

26

21

岐阜県

4,940

2.78

0.85

24

16

三重県

4,656

4.01

0.91

28

20

滋賀県

3,159

4.49

0.76

24

28

京都府

3,632

5.36

0.88

22

16

大阪府

3,650

3.55

0.90

21

16

兵庫県

3,419

2.78

0.87

20

13

奈良県

3,247

5.45

0.58

18

15

和歌山県

3,360

4.55

0.99

14

17

岡山県

4,121

2.53

1.09

15

8

広島県

3,904

1.48

1.01

19

21

鳥取県

1,938

2.34

0.62

6

12

島根県

2,257

3.20

0.69

20

10

山口県

3,464

3.13

0.96

41

18

徳島県

3,538

2.92

0.97

4

6

香川県

3,389

4.40

0.99

20

16

愛媛県

3,258

3.03

1.01

12

8

高知県

2,886

3.43

0.85

17

15

福岡県

3,945

2.50

1.15

23

17

佐賀県

3,211

3.03

1.23

32

10

長崎県

4,905

7.49

1.55

21

18

大分県

4,777

9.70

1.13

18

23

熊本県

4,101

5.05

1.30

19

8

宮崎県

4,263

3.74

1.11

9

11

鹿児島県

3,061

4.92

0.90

24

8

全国平均
(北海道を除く)

3,879

3.12

0.86

20

16

 ※総飛散数:花粉観測機「ポールンロボ」が観測した花粉の都道府県別の平均を示し、小数第3位を四捨五入
 ※北海道はシラカバ花粉のため全国平均から除く、また沖縄県は目立った花粉の飛散がないため除く
 ※症状は、各都道府県の本格花粉シーズン開始日からシーズン終了までに症状が出ている方(“非常にツライ”、“ツライ”、“ややツライ”と回答した方)のうち、“非常にツライ”または“ツライ”と回答した方の割合をまとめた結果

◆花粉・本格花粉シーズン開始・終了日

都道府県

開始日

本格開始日

本格終了日

終了日

2017年

2016年

2017年

2016年

2017年

2016年

2017年

2016年

北海道(シラカバ)

4月28日

4月21日

4月29日

5月2日

5月31日

5月25日

6月9日

6月5日

青森県

3月13日

3月8日

3月20日

3月15日

4月28日

5月2日

5月8日

5月8日

秋田県

3月13日

3月8日

3月22日

3月17日

4月28日

5月2日

5月8日

5月8日

岩手県

3月4日

3月5日

3月17日

3月8日

4月28日

5月2日

5月8日

5月8日

宮城県

2月16日

2月29日

3月1日

3月8日

4月26日

4月26日

5月5日

5月3日

山形県

2月27日

3月4日

3月4日

3月8日

4月26日

4月26日

5月6日

5月3日

福島県

2月16日

2月21日

3月1日

3月6日

4月26日

4月26日

5月5日

5月2日

茨城県

1月30日

2月10日

2月16日

2月17日

5月4日

4月26日

5月9日

5月5日

栃木県

2月6日

2月10日

2月16日

2月21日

5月4日

4月26日

5月11日

5月5日

群馬県

2月6日

2月10日

2月16日

2月17日

5月4日

4月26日

5月9日

5月5日

埼玉県

1月31日

2月10日

2月16日

2月24日

5月4日

4月26日

5月9日

5月5日

東京都

1月30日

2月10日

2月16日

2月24日

4月28日

4月26日

5月9日

5月5日

千葉県

1月30日

2月10日

2月16日

2月21日

4月28日

4月26日

5月9日

5月5日

神奈川県

1月30日

2月9日

2月16日

2月21日

4月28日

4月26日

5月11日

5月5日

山梨県

2月16日

2月21日

2月21日

2月29日

5月4日

4月30日

5月9日

5月5日

長野県

2月24日

2月27日

2月28日

3月5日

5月8日

5月3日

5月11日

5月9日

新潟県

2月24日

3月4日

3月2日

3月6日

4月27日

4月26日

5月8日

5月3日

富山県

2月23日

2月28日

3月1日

3月6日

4月30日

4月26日

5月8日

5月3日

石川県

2月23日

2月27日

3月1日

2月28日

4月30日

4月26日

5月8日

5月5日

福井県

2月23日

2月27日

3月1日

2月28日

4月30日

4月26日

5月8日

4月30日

静岡県

2月3日

2月15日

2月16日

2月21日

5月4日

4月25日

5月9日

5月5日

愛知県

2月16日

2月17日

3月3日

2月24日

5月5日

4月24日

5月11日

5月5日

岐阜県

2月21日

2月21日

3月3日

2月28日

5月8日

5月3日

5月11日

5月8日

三重県

2月17日

2月21日

2月24日

2月26日

4月29日

4月24日

5月11日

4月30日

滋賀県

2月20日

2月26日

3月2日

3月6日

5月3日

4月24日

5月8日

4月26日

京都府

2月20日

2月26日

3月2日

3月6日

5月2日

4月24日

5月8日

4月26日

大阪府

2月18日

2月26日

2月27日

3月5日

4月27日

4月24日

5月8日

4月26日

兵庫県

2月17日

2月19日

2月27日

3月5日

5月4日

4月24日

5月8日

4月26日

奈良県

2月18日

2月26日

3月2日

3月5日

4月27日

4月24日

5月8日

4月26日

和歌山県

2月19日

2月21日

2月27日

2月29日

5月1日

4月24日

5月8日

4月26日

岡山県

2月19日

2月26日

2月28日

3月5日

5月4日

4月24日

5月8日

4月26日

広島県

2月18日

2月19日

2月27日

3月5日

4月30日

4月24日

5月8日

4月26日

鳥取県

2月21日

2月28日

2月27日

3月5日

4月30日

4月24日

5月8日

4月26日

島根県

2月19日

2月28日

2月27日

3月5日

4月30日

4月24日

5月8日

4月26日

山口県

2月16日

2月19日

2月18日

2月26日

4月25日

4月20日

5月1日

4月26日

香川県

2月17日

2月29日

2月20日

3月5日

4月27日

4月24日

5月8日

4月26日

徳島県

2月17日

2月17日

2月20日

2月26日

4月28日

4月24日

5月8日

4月26日

愛媛県

2月16日

2月17日

2月18日

2月26日

4月28日

4月24日

5月8日

4月26日

高知県

2月18日

2月21日

2月26日

2月28日

4月27日

4月24日

5月8日

4月26日

福岡県

2月16日

2月14日

2月18日

2月26日

4月25日

4月20日

5月1日

4月25日

佐賀県

2月16日

2月16日

2月18日

2月28日

4月25日

4月20日

5月1日

4月25日

長崎県

2月3日

2月13日

2月18日

2月29日

4月25日

4月20日

5月1日

4月25日

大分県

1月30日

2月14日

2月18日

2月29日

4月25日

4月20日

5月1日

4月25日

熊本県

2月16日

2月18日

2月18日

2月28日

4月25日

4月20日

5月1日

4月25日

宮崎県

2月6日

2月10日

2月17日

2月29日

4月25日

4月20日

5月1日

4月25日

鹿児島県

2月16日

2月10日

2月18日

2月29日

4月25日

4月20日

5月1日

4月25日

 ※花粉シーズン開始日/終了日:敏感な人が症状が出始める花粉飛散数10個/日を超えた日/飛散がなくなった日
 ※本格花粉シーズン開始日/終了日:花粉症の症状が出始める花粉飛散数30個/日を超えた日/飛散がなくなった日

◆各エリアの見解

飛散量は2016年の2.7倍、症状もつらいシーズンに

北海道のシラカバ花粉の飛散量は、平年の1.4倍、2016年の2.7倍となり、症状もつらく感じた方が多かったようです。2016年の夏は、道東は台風の影響で曇りや雨の日が多くなりましたが、その他では晴れて暑い夏になりました。もともと、シラカバ花粉は道央や道北で飛散量が多い傾向があり、このエリアで夏に雄花の生育に適した天候だったため、2017年の花粉飛散量は平年・2016年を上回る結果となったと考えられます。

花粉シーズンの開始は2016年よりもやや遅くなりましたが、4月終わり頃になると札幌市で20℃に達するなど季節はずれの暖かさが到来して、シラカバ花粉が飛び始めました。その後、GW後半~5月中旬にかけて度々暖かい空気が流れ込んで気温が上がり、道内でも夏日、真夏日になる所もありました。このように、晴れて気温が上がった日にシラカバ花粉の飛散量が急増してピークとなりました。

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飛散量は2016年の0.9~1.5倍、ピークは4月上~中旬と短期集中型

東北北部のスギ花粉の飛散量は、平年比は岩手県で0.5倍、その他で0.9~1.1倍、2016年比は秋田県で0.9倍、その他で1.4~1.5の倍となり、症状もややつらく感じられたようです。これは、2016年は晴れて暑い夏となったことと、“表年”が重なったことが要因と考えられます。

花粉シーズンは、岩手県など早い所では3月上旬から始まりましたが、本格的な飛散は寒さが緩んだ3月後半からとなりました。飛散ピークは、3月の気温が2016年より低めだったため、やや遅れて4月上~中旬に迎えました(2016年は3月下旬~4月上旬)。花粉終息の時期は2016年と大きく変わらなかったため、ピークの期間はやや短くなったようです。(ヒノキは雪に弱いため東北北部では育ちにくく、ほとんど飛散しません)

 
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飛散量は2016年の1.6~1.8倍、ピークは4月前半

東北南部のスギ花粉の飛散量は、平年の0.5~0.7倍、2016年の1.6~1.8倍となりました。2016年は日本海側を中心に晴れて暑い夏となったことと、“表年”が重なったことにより飛散量が増えたと考えられます。ただ、症状は2016年と同程度かやや軽く感じられた方が多かったようです。

花粉シーズンの到来は、寒さが緩んだ2月中~下旬で、本格的な花粉シーズンが始まったのは3月上旬からとなりました。その後、3月後半になると春の気配を感じられる日が増えてきて、4月前半にスギ花粉のピークを迎えました。3月の気温が2016年より低かったため、2016年のピーク時期(3月下旬~4月上旬)よりはやや遅くなりました。(ヒノキは雪に弱いため東北南部では育ちにくく、ほとんど飛散しません)

 
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飛散量は2016年の1.9~4.3倍、ピークは3月中旬~4月上旬

北陸・甲信北部の2017年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、平年の0.6~0.9倍、2016年の1.9~4.3倍となりました。“表年”だったことと、2016年の夏(特に8月)は福井県など西のエリアを中心に晴れて暑くなったことが影響したと考えられます。ただ、症状は2016年と同程度か、やや軽く感じられた方が多かったようです。

2月後半になると次第に寒さが緩む日が増えて、下旬から各地で花粉シーズンが始まり、その後間もなく本格的な花粉シーズンが始まりました。スギ花粉のピークは3月中旬~4月上旬にかけて、増減を繰り返しながら飛散しました(福井県や石川県など西のエリアほどピークは早く、長野県や新潟県など東のエリアや、標高の高い所ほどピークが遅い傾向)。また、3月の気温が2016年よりも低かったため、ピーク時期がやや遅くなりました(2016年は3月上~中旬)。ヒノキ花粉は、もともと北陸は飛散量が少ないエリアではありますが、4月中旬をピークに多く飛散した日もありました。

 
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飛散量は2016年の1.1~2.5倍、ダラダラと飛散続き症状長引く

関東の2017年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、平年の0.6~0.8倍、2016年の1.1~2.5倍となり、症状は2016年と同程度かややつらく感じられたようです。“表年”の傾向はあるものの、2016年の夏(7月後半~8月)に台風や湿った空気の影響を受けて曇りや雨の日が多かったことから、スギ・ヒノキの雄花の生長に適した天候ではありませんでした。このため、2016年よりも飛散量は多かったものの、平年よりは少ない飛散量となったと考えられます。

花粉シーズンは、寒さが緩んだ1月終わり頃から始まりましたが、その後は寒気の影響を受けたため、広範囲で本格的にスギ花粉が飛び始めたのは2月中旬からでした。スギ花粉は、3月上旬をピークに4月上旬まで本格的な飛散が続き、この時期の気温が2016年より低めだったことにより本格的な飛散が長引きました。また、4月になるとヒノキ花粉も増え始め、4月中旬にピークを迎えました。東海以西に比べるとヒノキ花粉の飛散量が少ない傾向にある関東ですが、ピーク時は一時的に1日あたりの飛散量がスギ花粉に匹敵するくらい多くなった日も見られました。(この時期は雨が降る日が多かったため、花粉の飛散が少ない日もあった一方で、天気が回復してくると一気に飛散量が増えたようです。)

 
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飛散量は2016年の1.4~5.5倍、ダラダラと飛散続きつらいシーズンに

東海・甲信南部の2017年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、平年の0.6~0.9倍、2016年の1.4~5.5倍となり、症状がつらいと感じた方も増えて過去2年間に比べるとつらいシーズンだったようです。このように飛散量が増えたのは、2016年夏(特に8月)に東海の西のエリアほど晴れて暑い日が多かったことと、“表年”が重なったことで、スギ・ヒノキの雄花が多く作られたことが要因と考えられます。

花粉シーズンは、静岡県内など早い所では2月上旬から始まりましたが、広範囲では寒さが緩んだ2月中旬から始まりました。スギ花粉は3月中旬をピークに4月上旬まで本格的な飛散が続き、この時期の気温が2016年より低めだったことによりスギ花粉飛散の期間が長引きました。(ピーク時期は静岡県や三重県など比較的気温が高いエリアでは3月上~中旬、岐阜県飛騨地方など気温が低いエリアでは3月中旬~4月上旬と差があります。)また、4月になるとヒノキ花粉も増え始め、4月上~中旬にピークを迎えました(飛騨地方のピークは4月中~下旬)。この時期は雨が降る日が多かったため、花粉の飛散が少ない日もあった一方で、天気が回復してくると一気に飛散量が増えて、1日あたりの飛散量が非常に多い日もありました。

 
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飛散量は2016年の2.8~5.5倍、特にヒノキ花粉が大量飛散

近畿のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、平年の0.6~1.0倍、2016年の2.8~5.5倍となり、飛散量が少なかった2015~2016年に比べると飛散量の多い年となりました。さらに、症状がつらいと感じた方も増え、過去2年間に比べるとつらいシーズンだったようです。このように飛散量が増えたのは、2016年夏(特に8月)に晴れて暑い日が多かったことと、“表年”が重なったことで、スギ・ヒノキの雄花が多く作られたことが要因と考えられます。

花粉シーズンは、寒さが緩んだ2月中旬から始まりました。スギ花粉は3月中旬をピークに4月上旬まで本格的な飛散が続き、この時期の気温が2016年より低めだったことによりスギ花粉飛散の期間が長引きました。また、4月になるとヒノキ花粉も増え始め、4月上~中旬にピークを迎えました。この時期は雨が降る日が多かったため、花粉の飛散が少ない日もあった一方で、天気が回復してくると一気に飛散量が増えて、1日あたりの飛散量が非常に多くなった日もあり、ヒノキ花粉シーズン中(主に4月)の飛散量も2016年より多くなりました。

 
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飛散量は2016年の1.5~2.5倍、ヒノキ花粉が一度に大量飛散

山陽のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、2016年の1.5~2.5倍となり、2014年以来、3年ぶりに平年並の飛散量となりました。さらに、症状がつらいと感じた方も増え、飛散量が少なかった過去2年間に比べるとつらいシーズンだったようです。このように飛散量が増えたのは、2016年夏(特に8月)に晴れて暑い日が多かったことと、“表年”が重なったことで、スギ・ヒノキの雄花が多く作られたことが要因と考えられます。

花粉シーズンは、寒さが緩んだ2月中旬から始まりました。スギ花粉は3月上~中旬をピークに4月上旬まで飛び、2016年より飛散量全体が多かったこと、この時期の気温が2016年より低めだったことにより本格的なスギ花粉飛散の期間が長引きました。4月になるとヒノキ花粉が増え始め、4月上~中旬にピークを迎えました。この時期は雨が降る日が多かったため、花粉の飛散が少ない日もあった一方で、天気が回復してくると一気に飛散量が増えて、1日あたりの飛散量が非常に多い日もありました。

 
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飛散量は2016年の2.3~3.2倍、4月上旬はスギ・ヒノキ花粉のWパンチ

山陰のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、平年の0.6~0.7倍、2016年の2.3~3.2倍となりました。平年より飛散量は少なかったものの、2016年より飛散量が増えたのは、2016年夏(特に8月)に晴れて暑い日が多かったことと、“表年”が重なったことで、スギ・ヒノキの雄花が多く作られたことが要因と考えられます。

花粉シーズンは、寒さが緩んだ2月20日前後から始まりました。スギ花粉は3月上~中旬をピークに4月上旬まで飛び、この時期の気温が2016年より低めだったことにより本格的なスギ花粉飛散の期間が長引きました。4月になるとヒノキ花粉が増え始め、4月上~中旬にピークを迎えました。この時期は雨が降る日が度々あり、花粉の飛散が少ない日もあった一方で、天気が回復してくると一気に飛散量が増えて、1日あたりの飛散量が多い日もありました。

 
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飛散量は2016年の2.9~4.4倍、ヒノキ花粉が一度に大量飛散

四国のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、2016年の2.9~4.4倍となり、2014年以来、3年ぶりに平年並の飛散量となりました。さらに、症状がつらいと感じた方も増え、飛散量が少なかった過去2年間に比べてつらいシーズンだったようです。このように飛散量が増えたのは、2016年夏に晴れて暑い日が多かった(特に8月は猛暑)ことと、“表年”が重なったことで、スギ・ヒノキの雄花が多く作られたことが要因と考えられます。

花粉シーズンは、寒さが緩んだ2月中旬から始まりました。スギ花粉は3月上~中旬をピークに4月上旬まで飛び、2016年より飛散量全体が多かったこと、この時期の気温が2016年より低めだったことにより本格的なスギ花粉飛散の期間が長引きました。4月になるとヒノキ花粉が増え始め、4月上~中旬にピークを迎えました。この時期は雨が降る日が多かったため、花粉の飛散が少ない日もあった一方で、天気が回復してくると一気に飛散量が増えて、1日あたりの飛散量が非常に多い日もありました。

 
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飛散量は2016年の2.5~9.7倍、スギ・ヒノキ花粉ともに大量飛散

九州北部(山口県含む)のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、平年の1.0~1.6倍、2016年と比べると少ない所でも2.5~3.1倍(福岡県・佐賀県・山口県)、多い所では5.1~9.7倍(長崎県・大分県・熊本県)となり、2014年以来、3年ぶりに平年並か平年以上の飛散量となりました。さらに、症状がつらいと感じた方も増え、飛散量が少なかった過去2年間に比べるとつらいシーズンだったようです。このように飛散量が増えたのは、2016年夏に晴れて暑い日が多かった(特に8月は猛暑)ことで、スギ・ヒノキの雄花が多く作られたことが要因と考えられます。

花粉シーズンは、早い所では一時的に寒さが緩んだ1月終わりから始まりましたが、その後寒気の影響を受けたため各地で本格的な花粉シーズンに入ったのは2月中旬でした。スギ花粉は2月終わり~3月中旬にピークを迎え、2016年より飛散量全体が多かったこと、この時期の気温が2016年より低めだったことにより本格的なスギ花粉飛散の期間が長引きました。3月終わりになるとヒノキ花粉が増え始め、4月上旬にピークを迎えました。この時期は雨が降る日が多かったため、花粉の飛散が少ない日もあった一方で、天気が回復してくると一気に飛散量が増えて、1日あたりの飛散量が非常に多い日もありました。

 
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飛散量は2016年の3.7~4.9倍、スギ・ヒノキ花粉ともに大量飛散

九州南部のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、平年の0.9~1.1倍、2016年の3.7~4.9倍となり、2014年以来、3年ぶりに平年並の飛散となりました。さらに、症状がつらいと感じた方も増え、飛散量が少なかった過去2年間に比べるとつらいシーズンだったようです。このように飛散量が増えたのは、2016年夏に晴れて暑い日が多かった(特に8月は猛暑)ことで、スギ・ヒノキの雄花が多く作られたことが要因と考えられます。

花粉シーズンは、寒さが緩んだ2月上旬から始まりました。スギ花粉は2月終わり~3月中旬にピークを迎え、2016年より飛散量全体が多かったこと、この時期の気温が2016年より低めだったことにより本格的なスギ花粉飛散の期間が長引きました。3月終わりになるとヒノキ花粉が飛び始め、4月前半にピークを迎えました。この時期は雨が降る日が多かったため、花粉の飛散が少ない日もあった一方で、天気が回復してくると一気に飛散量が増えて、1日あたりの飛散量が非常に多い日もありました。

 
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 ※1日あたりの飛散量:“多い”は100個以上、“非常に多い”は200個以上を示す

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