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ウェザーニューズ、大規模地震時医療活動訓練で新たに警察ヘリと連携

~ドクターヘリ、警察ヘリ、消防防災ヘリをつなぐ動態管理システム~

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株式会社ウェザーニューズ(所在地:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、7月29日、南海トラフ巨大地震を想定した「平成29年度大規模地震時医療活動訓練」に参加しました。独自の機内持ち込み型ヘリコプター動態管理システム『FOSTER-CoPilot』が、災害救援訓練を行うドクターヘリ(以下、ドクヘリ)と今回新たに警察ヘリに搭載され、さらに消防防災ヘリの位置情報も共有することにより、連携のとれた医療搬送訓練が実施されました。また、『FOSTER-CoPilot』のメッセージ送受信機能を用いて、地上と機上で天候急変の連絡や到着予定時刻がリアルタイムに共有されました。今後も、災害発生時における安全で迅速なヘリの運航や医療活動を支援できるよう努めていきます。

 

「平成29年度大規模地震時医療活動訓練」で各機関が当社のヘリ動態管理システムを活用

 東日本大震災発生直後、全国各地から多くのドクヘリや救急車、ドクターカーなどが被災地に参集しましたが、各機体や車両の位置情報、出動可否などの情報の一元的な把握が難しかったことから、組織横断的な連携が求められています。
 2017年7月29日、三重県・大阪府・兵庫県・和歌山県において、南海トラフ巨大地震による甚大な被害発生を想定した「平成29年度大規模地震時医療活動訓練」では、ドクヘリ9機と今回新たに警察ヘリ1機に『FOSTER-CoPilot』が搭載され、各機関の機体情報や気象情報の一元管理が行われました。また、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)のD-NETシステムとも連携し、消防防災ヘリの位置情報もあわせて表示しました。

「平成29年度大規模地震時医療搬送訓練」当日
運航可否判断支援ツール『FOSTER-GA』で各機体の位置情報、機体からのメッセージ、気象情報を一元表示

 訓練当日は、湿った空気の影響で大気の状態が不安定になり、訓練エリアでも時折雷雨になるなど、難しい運航判断が求められる中、災害対策本部やSCU(広域搬送拠点臨時医療施設)、基地病院等において、『FOSTER-CoPilot』によって取得された機体の位置情報と気象情報が運航可否判断支援ツール『FOSTER-GA』上で一元的に表示され、飛行の安全確認や医療搬送が可能な機体の選定など、効率的な運航判断に活用されました。

 

無線不感地帯で有効、災害を想定してメッセージを一斉送信

 ウェザーニューズは、2012年夏に低コストで導入可能な日本初の機内持ち込み型ヘリコプター動態管理システム『FOSTER-CoPilot』を開発しました。現在、全国のドクヘリの9割以上に導入され、安全で迅速な医療搬送に活用されています。
 2014年夏には、『FOSTER-CoPilot』の双方向通信機能を利用し、地上と機上間でテキストメッセージの交換が可能になりました。これにより、カンパニー無線が届かない空域や電波の入らない山岳地域においても、飛行中の機体の運航管理が可能になりました。地上から機上への最新気象情報の連絡や注意喚起が可能になった他、飛行中の機体からはルートや目的地変更、緊急連絡の送受信が可能となりました。ヘリコプターの運航の多くは、有視界飛行であることから気象の影響を強く受け、即座の運航可否判断や目的地変更が求められるため、『FOSTER-CoPilot』の双方向通信機能は評価されています。
 この双方向通信機能は、今回の訓練時にも活用され、南紀白浜SCUからドクヘリ6機、警察ヘリ1機にメッセージが一斉送信されました。飛行エリアで雷雲が発生した際に、いち早く地上から飛行中のヘリに伝えることができ、災害時の情報伝達においても有効であることが確認されました。

『FOSTER-CoPilot』実物

 

「災害時ドクターヘリ消防防災ヘリ等位置情報共有協定」締結後、初の訓練

 今回は、独立行政法人国立病院機構災害医療センター、朝日航洋株式会社を代表幹事とする国内のドクターヘリ運航会社12社、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、ウェザーニューズの4者が2017年3月に締結した「災害時ドクターヘリ消防防災ヘリ等位置情報共有協定」後、初めての訓練となりました。大規模災害時には複数機関の航空機が参集しますが、2016年4月熊本地震時は情報共有と開示に7時間かかりました。一方、今回の訓練では、DMAT事務局による開示依頼からわずか13分で表示ができ、発災直後の迅速で確実な情報共有は、救援の初動や方針決定に非常に有効であることが確認されました。

7月29日、南紀白浜SCUにて『FOSTER-GA』で飛行位置や機体からのメッセージを確認する様子
機内持ち込み型運航支援ツール『FOSTER-NAV』、飛行中の機体からメッセージを送信可能

 ウェザーニューズでは、30年以上続く航空気象サービスにおいて、今後もヘリコプター運航の安全性と効率性強化に貢献できるサービスの開発および向上に取り組んでいきます。

 

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