ニュース

ウェザーニューズ、全世界の降水分布を高精度に可視化・予測するAIプロジェクトでNVIDIAとコラボレーション

〜最先端のDeep Learning技術を活用し、東南アジアなど大雨災害多発エリアの被害軽減へ〜

モバイル/インターネット > 防災気象 >

 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁、以下ウェザーニューズ)は、NVIDIA(本社:米カリフォルニア州サンタクララ)と連携し、気象災害による被害軽減を目的に、全世界の雨の状況を高精度に可視化・予測するAIプロジェクトを開始します。なお、技術協力として、NVIDIAのスタートアップ支援プログラムであるInceptionに参画するdAignosis株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:大松重尚、以下dAignosis(デエイアイグノシス))がDeep Learning技術の開発を行います。
 気候変動の影響もあり、近年各地で気象による災害が多発しています。特に、東南アジアなど大雨災害の多い地域では、気象観測インフラの整備や、それら技術を運用するための人材育成などの面で発展途上の過程にあり、気象状況の把握や詳細な予測が重要なテーマとなっています。ただ、気象観測インフラの整備や人材育成は経済面やスピードが課題です。また、既存の物理モデルをベースとした予測技術に限界が近づいている現状があります。
 そこでウェザーニューズは、これまでとは全く異なるアプローチで、NVIDIAの最先端のDeep Learning技術を活用したAIによる降水分布の可視化・予測を実現します。これにより、現地の気象局等への情報提供やコラボレーションを通して、大雨災害の被害軽減に向けて貢献していきます。

詳細は「GTC Japan 2018」のセッション内にて説明
GTC Japan 2018 セッション:91314:3515:00
DGXサーバーによる気象データ予測への新たな取組み」
https://www.nvidia.com/ja-jp/gtc/sessions/?sid=2018-1013

ウェザーニューズ×NVIDIAが減災を推進、全世界の雨を可視化するAIプロジェクト始動

 気候変動などの影響から各地で気象災害が多発する中、特に東南アジアなど大雨災害の多い地域では、気象状況の把握や詳細な予測が重要なテーマとなっています。ただ、その実現には大きく3つの課題点があります。

<全世界の降水分布を可視化・予測する3つの課題>
(1)気象観測インフラの整備や、それら技術を運用するための人材育成などの面で発展途上の過程にある国が多く、実現には莫大な費用と時間を要してしまう
(2)海上など気象レーダーの観測範囲外では雨を捉えられない
(3)既存の物理モデルをベースとした予測技術が限界に近づいている

動画00:15以降:左図は既存の気象レーダーが観測した雨雲レーダー画像、右図はDeep Learning技術によって衛星画像から生成された仮想の雨雲レーダー画像。よりきめ細かい予測が可能になる。


 今回、ウェザーニューズが開始するプロジェクトでは、NVIDIAの世界最先端のAIスーパーコンピューターを活用したDeep Learning技術で3つの課題を解決します。本プロジェクトでは、高精度な情報を持つ日本を中心とした衛星画像と、雨雲レーダー画像を教師データとして、衛星画像をベースに雨雲レーダー画像を生成し、雨の状況を可視化・予測します。つまり、未だ気象レーダーなど気象観測インフラの整備が進んでいないエリアや海上においても、その整備や維持管理が必要ありません。
 第一段階として、東南アジアを解析対象エリアとし、その後、他のエリアにも拡大していく予定です。

衛星画像から生成された仮想の雨雲レーダー画像(イメージ)。黄色の枠線内が既存の気象レーダーの補足可能範囲。本プロジェクトにより、東南アジア周辺で、今まで捕捉できなかった地域の雨の状況が把握可能となる。

 本プロジェクトにおいて、NVIDIAは、GPUコンピューティングのためのハードウェア、ソフトウェアスタック、そしてそのノウハウを提供し、dAignosisNVIDIA ® DGX-1™を駆使したDeep Learning技術の開発、ウェザーニューズは、新たな気象モデルの開発と運営を行います。

 NVIDIAAIプラットフォームは、その高いコンピューティングパワーだけでなく、コスト削減においても本プロジェクトに大きく貢献します。主に経済的な制約により、現在レーダーでカバーされている地域は地球上の約17%に限られており、地球すべてをカバーするには、4,000基ものレーダーが必要と言われています。これに対し、DGX-150台用いれば、全世界の1分毎のデータをバーチャルレーダーで生成できるようになり、コストは1/8000に抑えることができます。

予報精度の高い気象情報の提供に向けて

 IoT技術の発達によって、将来は車やソーラーパネル等、様々なモノが気象の観測器になっていくと考えられます。ウェザーニューズは、こういったセンサー情報を集積し、自社のアプリや放送局等の企業向けにもさらに予報精度の高い気象情報を提供できるよう、今後も開発を進めていきます。

本ニュースをプリントアウトしてご覧になりたい方はこちら