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ウェザーニューズ、朝日航洋、テラドローンが協力しドローンと有人ヘリコプターの運航管理実験を実施

~電力施設でのドローン利用を実現し、点検作業の効率化を推進~

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 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、朝日航洋株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:尾暮敏範、以下朝日航洋)、テラドローン株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:徳重 徹、以下テラドローン)と共に、電力施設内におけるドローンを使った施設点検、および有人ヘリコプター/ドローンの運航管理実験を行いました。
  ウェザーニューズの有人ヘリコプター運航管理システム「FOSTER-GA」とテラドローンが提供しているドローン運航管理システム“Terra UTM”が情報連携することにより、(図1)有人機と無人機の位置関係が一つのモニター上にリアルタイムに一元表示/管理できました。更に朝日航洋が保有する有人ヘリコプターに、当社の機内持ち込み型運航支援ツール「FOSTER-NAV」を通じて迅速にその情報を伝えることで、ヘリコプターとドローン間の衝突回避の有効性を確認することができました(図2)。 

図1:ウェザーニューズの有人ヘリコプター運航管理システムFOSTER-GAとテラドローンが提供しているドローン運航管理システム“Terra UTM”情報連携の仕組み
図2:2019年10月15日実証実験の画面 ドローン【DO74】(左)と有人ヘリコプター【AAC01】が9㎞以内に近づいたことで、接近を知らせるアラートが赤く表示されている。アラートによってドローンの接近を察知した地上運航管理者が、ドローンの進行方向を飛行する有人航空機のパイロットに伝え、パイロットから「了解」のメッセージを受信した。

本実験の背景として、有人航空機とドローンの衝突による事故が海外にて発生、国内においてもニアミス事例(※1)が発生していることが挙げられます。

※1 有人航空機のニアミス案件の実例 https://www.mlit.go.jp/common/001153086.pdf 「航空機と無人航空機、無人航空機同士の衝突回避策等について(国土交通省航空局、2016年11月8日)」のp16参照。

 
 本実験では、朝日航洋が保有する有人ヘリコプターを空港から離陸させ、同時にテラドローンが保有するドローンを電力施設内で飛行させ、これらの衝突を模擬することで、上記システム連携の動作を確認・評価しました(図3)。ただし実際の衝突を回避する措置として、有人ヘリコプターとドローンの飛行高度を大きく変え、水平位置関係のみにて衝突を模擬する実証を行いました。

図3:10月15日の実証実験の様子 左はウェザーニューズ、右はテラドローンのスタッフ 気象/有人ヘリコプター/ドローンを監視

電力施設点検用ドローンと有人ヘリコプターの共同作業の安全が担保されることで、電力施設点検用ドローンの社会実装をより一層進めることが可能になりました(図4)。 

ウェザーニューズは今後、悪天候回避に加え、衝突回避技術を確立することで、有人ヘリコプターとドローンがともに安全に運航できる環境整備を進めていきます。  

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