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2021年のスギ・ヒノキ花粉はどうなる?ウェザーニューズ「第一回花粉飛散傾向」を発表

【第一回花粉飛散傾向】来春の花粉飛散量は全国平均で2020年の2倍近くの予想

〜長梅雨の影響で雄花の生育にはやや不向きな天候も、少なかった前シーズンの反動大〜

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 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、2021年の花粉シーズンに向け、「第一回花粉飛散傾向」(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)を発表しました。2021年の花粉飛散量は、飛散量の少なかった2020年に比べると東北から九州のほぼ全域で飛散量が増える予想です。飛散量が2020年の3倍近くになる地域もあり、全国平均でも2倍近い飛散量が見込まれるため、万全の対策が欠かせません。一方、北海道のシラカバ花粉は2020年の大量飛散の反動で2021年の飛散は控えめになりそうです。
 なお、次回の「第二回花粉飛散傾向」は、12月上旬の発表を予定しています。

▼「第一回花粉飛散傾向」の一般向けサイト
ウェザーニュースウェブサイト「第一回花粉飛散傾向」
https://weathernews.jp/s/topics/202009/300085/

◆2021年「第一回花粉飛散傾向」
<来春の花粉飛散量の傾向:前年比で大幅増 2020年の2倍近くの飛散量予想>

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 2021年の花粉飛散量は、エリアによってややバラつきがあるものの、概ね平年より少なくなる予想です。全国平均では平年の80%程度になるとみています。
 ただ、飛散量の少なかった2020年に比べると東北から九州ではほぼ全域で飛散量が増える予想で、飛散量が3倍近くになる地域もあります。全国平均でも2020年の2倍近い飛散量が見込まれるので、万全の対策が欠かせません。一方、北海道のシラカバ花粉は、2020年は飛散量が多かったため、来春の飛散は控えめになりそうです。

<飛散量予想の根拠:2020年夏の天候と年ごとの増減傾向>

 花粉の飛散予想は、前年の夏の天候や年ごとの飛散量の増減傾向(“表年”“裏年”)などの条件により決まります。2021年の花粉飛散量の予想の根拠は以下の通りです。

〜日照時間は平年並から少なく、雄花の生長にはやや不向きな夏に〜
 前年の夏に十分な日照があり、気温が上がるほどスギ・ヒノキ花粉の発生源となる雄花の生育が活発になる傾向があります。これは、よく晴れた暑い夏ほど植物の光合成が盛んになるためで、特に日照時間の影響が大きいと考えています(北海道のシラカバ花粉も同様)。
 2020年の6〜7月は梅雨前線が本州付近に停滞し、各地で梅雨明けが平年よりも遅くなり、東北北部では梅雨明けの発表が見送られました。一方、8月に入ると太平洋高気圧の勢力が強く、西日本・東日本を中心に晴天が続き、日照時間は平年に比べてかなり多くなりました。その結果、今夏の気温は全国的に高かったものの、日照時間は平年並〜少ない水準となり、雄花の生長にはやや不向きな夏となったと考えています。

〜2021年はほぼ全域で花粉の飛散量が多い“表年”に〜
 花粉の飛散量は周期的に増減し、花粉が多く飛散する期間と飛散が少ない期間が交互に訪れる傾向があります。飛散量が多い年を“表年”、少ない年を“裏年”と呼びます。ただし、夏の天候の影響で“表年”“裏年”の区別が不明確になる年もあります。
 2020年は北日本の一部を除いて飛散量が前年を下回り、ほぼ全域で「裏年」となりました。2021年はその反動で飛散量が2020年よりも多くなり「表年」となると見込んでいます。北海道や青森県では「裏年」となる見込みです。

◆エリアごとの2021年花粉飛散傾向

北海道:天候不順と大量飛散の反動 前年比で大幅減

 2020年の夏は、6月は曇りや雨の日が多く日照時間は平年を下回りました。7月以降は晴れて暑い日が多かったものの、6月の天候不順が影響し、シラカバ花粉の雄花の生長には不向きな条件であったと考えられます。また、2020年春にはシラカバ花粉が大量飛散し、2021年春は「裏年」になると考えられます。
 夏の天候と年ごとの飛散数の増減の関係から、2021年シーズンのシラカバ花粉は、平年の69%、2020年の50%程度となる予想です。2020年よりも症状が軽くなる可能性がありますが、対策は忘れずに行ってください。

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東北北部:飛散量は前年並、平年の8割前後に

 2020年の夏は平年よりも暑くなりました。日照時間はエリアによってバラつきがありますが、平年並みからやや少なくなりました。夏の天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の79〜86%、2020年の92〜120%になる予想です。特に飛散量が前年より増加する岩手県や秋田県では、症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。
 なお、東北北部で飛散するのはスギ花粉が中心で、ヒノキ花粉はほとんど飛散しません。

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東北南部:少なかった前シーズンの反動 前年比で大幅増

 2020年の夏は、梅雨明け後は平年より晴れてかなり暑くなりましたが、梅雨の長雨の影響が強く出て、日照時間は平年より少なくなりました。夏の天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の60〜73%、2020年の156〜205%になる予想です。飛散量が少なかった2020年に比べて症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。
 なお、東北南部で飛散するのはスギ花粉が中心で、ヒノキ花粉の飛散は少ない傾向にあります。

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関東:少なかった前シーズンの反動 前年比で大幅増

 2020年の夏は、梅雨明け後は平年より晴れてかなり暑くなりましたが、梅雨の長雨の影響が強く出て、日照時間は平年より少なくなりました。天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の57〜72%、2020年の145〜199%になる予想です。飛散量が少なかった2020年に比べて症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。

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北陸・長野:少なかった前シーズンの反動 前年比で大幅増

 2020年の夏は、梅雨明け後は平年より晴れて暑くなりましたが、梅雨の長雨の影響が強く出て、日照時間は平年より少なくなりました。天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の70〜81%、2020年の191〜274%になる予想です。飛散量が少なかった2020年に比べて症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。
 なお、北陸で飛散するのはスギ花粉が中心で、ヒノキ花粉の飛散は少ない傾向にあります。

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東海・山梨:少なかった前シーズンの反動 前年比で大幅増

 2020年の夏は、梅雨明け後は平年より晴れてかなり暑くなりましたが、梅雨の長雨の影響が強く出て、日照時間は平年より少なくなりました。天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の67〜96%、2020年の183〜281%になる予想です。飛散量が少なかった2020年に比べて症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。

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近畿:少なかった前シーズンの反動 前年比で大幅増

 2020年の夏は、梅雨明け後は平年より晴れてかなり暑くなりましたが、梅雨の長雨の影響が強く出て、日照時間は平年より少なくなりました。天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の73〜96%、2020年の132〜226%になる予想です。飛散量が少なかった2020年に比べて症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。

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山陽:少なかった前シーズンの反動 前年比で大幅増

 2020年の夏は、梅雨明け後は平年より晴れてかなり暑くなりましたが、梅雨の長雨の影響が強く出て、日照時間は平年より少なくなりました。天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の85〜92%、2020年の152〜241%になる予想です。飛散量が少なかった2020年に比べて症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。

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山陰:少なかった前シーズンの反動 前年比で大幅増

 2020年の夏は、梅雨明け後は平年より晴れてかなり暑くなりましたが、梅雨の長雨の影響が強く出て、日照時間は平年より少なくなりました。天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の75〜79%、2020年の140〜155%になる予想です。飛散量が少なかった2020年に比べて症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。

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四国:少なかった前シーズンの反動 前年比で大幅増

 2020年の夏は、梅雨明け後は平年より晴れてかなり暑くなりましたが、梅雨の長雨の影響が強く出て、日照時間は平年並みからやや少なくなりました。天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の85〜96%、2020年の179〜202%になる予想です。飛散量が少なかった2020年に比べて症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。

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九州北部:少なかった前シーズンの反動 前年比で大幅増

 2020年の夏は、梅雨明け後は平年より晴れてかなり暑くなりましたが、梅雨の長雨の影響が強く出て、日照時間は平年並みからやや少なくなりました。天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の80〜109%、2020年の149〜266%になる予想です。飛散量が少なかった2020年に比べて症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。

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九州南部:少なかった前シーズンの反動 前年比で大幅増

 2020年の夏は、梅雨明け後は平年より晴れてかなり暑くなりましたが、梅雨の長雨の影響が強く出て、日照時間は平年並みからやや少なくなりました。天候とここ数年の飛散傾向から2021年のスギ花粉飛散量は平年の約120%、2020年の162〜199%になる予想です。飛散量が少なかった2020年に比べて症状がつらくなる可能性があるため、早めに対策を施しておくと安心です。

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◆都道府県ごとの2021年花粉飛散傾向

エリア

都道府県

花粉飛散量(2020年比)

花粉飛散量(平年比)

北海道(シラカバ)

北海道

50%

69%

東北北部

青森県

92%

79%

岩手県

113%

83%

秋田県

120%

86%

東北南部

宮城県

156%

73%

山形県

161%

68%

福島県

205%

60%

関 東

茨城県

163%

63%

栃木県

199%

57%

群馬県

189%

65%

埼玉県

163%

65%

千葉県

154%

72%

東京都

154%

66%

神奈川県

145%

67%

北陸・長野

新潟県

191%

72%

富山県

209%

75%

石川県

245%

81%

福井県

214%

73%

長野県

274%

70%

東海・山梨

山梨県

252%

67%

静岡県

183%

84%

愛知県

262%

82%

岐阜県

281%

96%

三重県

184%

95%

近 畿

滋賀県

226%

81%

京都府

175%

91%

大阪府

188%

89%

兵庫県

181%

96%

奈良県

197%

73%

和歌山県

132%

93%

山陽

岡山県

217%

92%

広島県

241%

88%

山口県

152%

85%

山陰

鳥取県

155%

75%

島根県

140%

79%

四国

徳島県

202%

85%

香川県

194%

91%

愛媛県

179%

96%

高知県

182%

93%

九州北部

福岡県

169%

86%

佐賀県

149%

80%

長崎県

214%

99%

大分県

266%

104%

熊本県

202%

109%

九州南部

宮崎県

199%

118%

鹿児島県

162%

119%

全 国

177%

80%

※平年:天候の平年は1981年〜2010年の過去30年平均、花粉飛散量の平年は2011年〜2020年の過去10年平均。
※飛散量:花粉観測機「ポールンロボ」が観測すると想定される花粉数。過去のポールンロボの観測データをもとに予想を算出。
※過去の飛散量について:シーズン終了後、ポールンロボの観測データをもとに、他機関のデータを参照して一部を見直しています。

◆参考:ウェザーニューズの花粉飛散傾向と観測網について

 ウェザーニューズでは、全国のウェザーニュースのユーザーと花粉の雄花の生育状況を調査する「雄花調査」の結果および、これまで「花粉プロジェクト」で蓄積してきた花粉の観測データ、年ごとの飛散量傾向(“表年”“裏年”)、今夏の天候・今後の長期予報をもとに来シーズンの花粉飛散傾向を発表しています。
 なお、「第二回花粉飛散傾向」は、飛散開始時期や飛散ピークについてまとめ、12月上旬に発表予定です。

花粉観測機「ポールンロボ」設置イメージ

〜日本最大級の花粉観測網を展開!〜
 ウェザーニューズの「花粉プロジェクト」は、花粉症の方々の役に立ちたい!という想いで、2005年から実施しているユーザー参加型の取り組みです。全国のご家庭や企業などに、独自開発した花粉観測機「ポールンロボ」を約1,000台設置し、空気中に含まれる花粉をリアルタイムに自動観測します。
 一般的な花粉観測方法では、ガラス板に付着した花粉を顕微鏡で数える「ダーラム法」が主流となっていますが、情報の更新に時間がかかるのに加え、1日単位での飛散量しか把握できません。また、観測しているのは病院や自治体など、各都道府県で1施設程度です(東京都は約10施設)。
 ウェザーニューズは、日本最大級の花粉観測網とこれまでの蓄積データを活かし、予報精度向上を目指すと共に、アプリの利便性を高め、花粉症の方が少しでも楽に過ごせるようサポートしていきます。

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