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365日予報センターが運用する天気概況を企業のビジネスに活用
気象予報士のお天気解説「予報士コメント」のデータ提供を開始
一休はホテル・レストランの予約確認メールに導入して顧客満足度を向上
モバイル/インターネット > 株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:草開千仁)は、気象データで企業のDXを推進する気象データ提供・分析サービス「WxTech®︎(ウェザーテック)」において、気象予報士が365日魂を込めて運用する「予報士コメント」のデータ提供を本日開始しました。本サービスでは、毎日更新される気象予報士の短期予報・週間予報の解説コメントをテキストデータで提供します。
当社の気象予報士は、天気マークでは表現しきれない気象リスクへの注意喚起や対策の必要性を伝えるために日々コメントを作成し、スマホアプリ「ウェザーニュース」でユーザー向けに配信しています。「予報士コメント」には、ゲリラ豪雨や河川氾濫の可能性、火山灰の拡散、猛暑による熱中症のリスク、局地的で雨マークがつかない降雨など、気象予報士として伝えたいポイントが記載されています。
今回、「予報士コメント」をメールやアプリに活用したいというビジネス活用のニーズを受けて、企業向けにテキストデータをAPI化しました。企業は必要なエリアのコメントを自動で取得し、メールやアプリ、ウェブサイト、サイネージなどに表示することができます。また、「1kmメッシュ天気予報」のデータを併用することで、天気マークと予報士コメントをあわせて表示することも可能です。
先行導入している株式会社一休では、ホテルやレストラン予約の予約確認メールに「予報士コメント」と「1kmメッシュの天気予報」を導入しています。一休の予約サイトは誕生日などのお祝いで活用されることが多いためメールの開封率が高く、“折りたたみ傘を用意した方が安心”のようなきめ細かい予報士コメントを添えて準備をサポートすることで、顧客満足度向上に役立てています。
「WxTech®️」のデータラインナップはこちら | 「予報士コメント」に関するお問い合わせはこちら |
https://wxtech.weathernews.com/services.html | https://wxtech.weathernews.com/contact.html |
気象予報士が魂を込めて運用する「予報士コメント」
当社は2004年頃から予報士コメントの運用を開始し、現在でもお天気アプリ「ウェザーニュース」などでユーザーに天気概況をお届けしています。当社の気象予報士は毎日、47都道府県や特定の市区町村のコメントを入力しています。特に災害リスクが高い日は慎重に言葉を選び、魂を込めて運用しています。火山噴火時には火山灰の拡散予測も提供しており、7月24日には桜島が噴火したことから、翌日は鹿児島エリアに対して、“今日の桜島の火山灰は北東から北西方向(霧島市、鹿屋市、南九州市、鹿児島市街地方面)へ流れる予想です。”とコメントしています。一方で、天気が穏やかな日も多いので、工夫しながらユーザーの心にグッとくるコメント作りを心がけています。
アプリ「ウェザーニュース」で提供している予報士コメント
予報士コメントでは、天気マークでは表現しきれない気象リスクを伝えています。例えば、雨のリスクがあるものの確率が低い場合は雨マークをつけられないため、コメントで雨が降る可能性を伝えます。雨風が強い場合は、横殴りの雨で傘がさしにくいと記載するか、傘をさしても濡れそうなときはレインコートを推奨しています。
また、気象見解だけではなく、生活への影響や対策まで触れるように心がけています。例えば、雪が降る場合は路面が凍結するので滑りにくい靴を推奨し、公共交通機関に影響が出る場合はスケジュールの調整を促します。さらに、花火大会やお祭り、プロ野球の優勝パレードなど、地域のイベントもピックアップしています。
予報士コメントを記載する際は、同じ雨量や気温でもエリアによって雨の強さや暑さの感じ方が異なるため、アプリユーザーから日々寄せられる天気報告を参考にすることで、現地の肌感覚に近づけられるよう工夫しています。
※後半でコメントの参考例と作成時のポイントをご紹介しています。
企業向けに「予報士コメント」のデータ提供を開始
当社は、株式会社一休からの予約確認メールに予報士コメントを活用したいという要望をきっかけにAPIを開発しました。「予報士コメント」のサービスでは、気象予報士が毎日作成する解説コメントをテキストデータで受け取ることができます。都道府県ごとの今日明日の短期予報や1週間先までの週間予報を提供します。
企業は必要なエリアのコメントを、クラウドを経由して容易に取得することができます。企業のシステムと連携させることで、ショッピングモールやホテル、駅、病院などで用いるメールやアプリ、ウェブサイト、サイネージなどに自動で表示することも可能です。
また、1kmメッシュの高解像度な天気予報や熱中症情報、花粉予報のような季節情報など、WxTech®︎の様々な気象データを組み合わせることで、オリジナルの気象コンテンツを表示することもできます。例えば、東京の病院や店舗周辺の予報士コメントと天気マーク、花粉予報のデータを組み合わせて、3種類をサイネージで表示することも可能です。
予報士コメントのサービス仕様
データ種別 | 予報士コメント(短期予報・週間予報) |
提供データ | タイトルと本文のテキスト |
エリア | 47都道府県 |
対象期間 | 短期予報コメント:今日明日週間予報コメント:明後日から1週間先まで |
更新頻度 | 短期予報コメント:2回/日が基本(大雨の日などは随時更新)週間予報コメント:1回/日 |
株式会社一休:予約確認メールに予報士コメントを活用
先行導入している株式会社一休では、ホテルやレストラン予約の予約確認メールに「予報士コメント」を活用しています。厳選されたホテル・旅館宿泊、レストラン予約などを展開するサイト「一休.com」や「一休.comレストラン」は、誕生日など大切な日の予約の利用が多いことから、前日の予約確認メール(リマインドメール)の開封率が7割を超えるそうです。そのため、一休は予約確認メールに“折りたたみ傘を用意した方が安心”のような予報士コメントを添えることで、事前準備をサポートして顧客満足度向上に役立てられています。
また、予約確認メールには「1kmメッシュの天気予報」も活用されています。本サービスは、1kmメッシュごとの天気マークを提供できることから、一休に登録されている2万件の飲食店やホテル周辺の天気予報を提供することができます。
株式会社一休の導入事例:https://wxtech.weathernews.com/case/ikyu.html
参考例と作成時のポイント
短期予報コメント | |
<晴雨兼用傘がオススメ 蒸し暑い> | 作成のポイント:夏は晴れて暑い日が続きますが、ゲリラ豪雨のような突発的な雨が起こりやすい季節でもあります。そのため、暑さ対策と雨対策の両方で活用できる晴雨兼用の傘をお勧めすることが多いです。 |
短期予報コメント | |
<油断できない空 雨具の用意を> | 作成のポイント:短時間ではあるものの強く降るゲリラ豪雨の場合は、傘は持ってもらった方がいい、ただ基本的には晴れるので、出来るだけ邪魔にならないような傘を持って行ってもらえるように「雨具を鞄に忍ばせて」という表現にしています。 |
短期予報コメント | |
<雪降る寒空 大雪や吹雪に要警戒> | 作成のポイント:雪や雨の降り方は「ドカドカ」などの擬音語を使用し、わかりやすい表現になるよう工夫しています。また、降雪時に風があると吹雪による視界不良に注意が必要なため、吹雪のリスクも伝えるようにしています。 |
週間予報コメント | |
<台風直撃 災害発生のおそれあり> | 作成のポイント:天気を伝えるだけではなく、それに対して何をすればよいのかという対策を書くように心がけています。特に週間予報の場合は「いつから」「いつまで」という日付を具体的に伝えることで、読む方の行動につながればよいと考えています。 |
週間予報コメント | |
<春の嵐 交通機関に影響のおそれ> | 作成のポイント:強風が予想される場合は、洗濯物が飛んでしまう、傘がさせなくなる、交通に影響が出る、倒木や瓦が飛ぶ、など様々な影響が考えられます。読む方が対策をとれるように、予想される影響を出来るだけ具体的に伝えるように心がけています。 |
WxTech®️サービスについて
WxTech®️(ウェザーテック)は、2020年6月に開始した気象データ提供・分析サービスで、気象データ提供、分析、天気連動広告、気象IoTセンサー「ソラテナ」を揃えています。最もニーズの高い気象データ提供では、店舗や工場などの分析や需要予測にご活用いただけるよう、1kmメッシュの高解像度かつ予報精度90%以上の高精度な気象データをAPIで提供します。当社はビジネス課題や社会課題の解決を目指す企業や自治体のDX推進を気象データの切り口から支援します。