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第四回花粉飛散予想を発表 花粉観測機「ポールンロボ」がスギ花粉の飛散を検知

1都19県でスギ花粉の飛散開始、西・東日本では来週以降に飛散が本格化

〜1時間ごとの花粉飛散予報や通知サービスをウェザーニュースアプリで無料提供〜

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株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:石橋 知博)は、花粉観測機「ポールンロボ」による花粉観測や、ウェザーニュースアプリのユーザーからの花粉症の症状報告を総合して、関東や九州など1都19県が2月17日までに花粉シーズンに入ったことを発表しました。3連休にかけて冬型の気圧配置が続くため花粉の飛散は比較的抑えられますが、来週以降はスギ花粉の飛散エリアが急速に拡大する予想です。西日本と東日本ではスギ花粉の飛散開始後すぐに本格化し、3月中旬から下旬まで続きます。3月下旬から4月中旬には西日本と東日本の各地でヒノキ花粉が本格的に飛散する見込みです。
一度飛散が始まると気温が低い日でも花粉が飛びやすくなります。また気温が15℃を上回り、風の強い日には大量飛散のおそれがあります。花粉症の症状が出る方はマスクや目薬などで万全の対策をとるようにしてください。外干しした布団や洗濯物は、よくはたいてから取り込むことが有効です。
なお、ウェザーニュースアプリの「花粉飛散情報」では、1時間ごとのピンポイント飛散予報や、リアルタイムの飛散状況、通知サービスなどを無料で提供しています。花粉症対策にお役立てください。

<ポイント>
1. 関東や九州など1都19県で花粉シーズン開始、来週以降は西・東日本の広範囲で飛散開始
2. 西・東日本ではスギ花粉の飛散開始後すぐに本格化、3月下旬からはヒノキ花粉が増加
3. 飛散量は西・東日本で平年を上回る予想、西日本は過去10年で最多に匹敵するおそれ

▼スマホアプリ「ウェザーニュース」をダウンロード
https://weathernews.jp/app/

▼ウェザーニュースウェブサイト「花粉飛散情報」
https://weathernews.jp/s/pollen/

 

<速報>1都19県で花粉シーズン開始

ウェザーニューズの分析では、2月15日に東京都が花粉シーズンに入りました。昨年よりも2日遅い飛散開始となります。1月25日に福岡県が花粉シーズンに入った後、徐々に花粉飛散のエリアが拡大しています。2月17日までに1都19県で花粉の飛散が始まったとみています。また、神奈川県と静岡県では2月17日に花粉の本格シーズンに入りました。

▼各地の飛散開始日
1/25 :福岡県
1/29 :三重県 神奈川県
2/4 :静岡県
2/13 :大分県 長崎県
2/14 :徳島県
2/15 :東京都 千葉県 埼玉県 群馬県 栃木県 茨城県
2/17 :鹿児島県 熊本県 愛媛県 山口県 島根県 和歌山県 山梨県

スギの雄花は暖かくなると花粉を飛ばし始め、特に風の強い日は飛びやすくなります。今シーズンは1月下旬に全国的に気温が平年を上回り、福岡県や神奈川県などでは平年よりも早くスギ花粉の飛散が始まりました。2月に入ると強い寒波による低温で花粉の飛散が抑えられましたが、先週後半からは寒気が北上して寒さが和らぎ、高気圧が接近して気温が上昇した2月15日に東京都を含む関東でも広く飛散が始まったと考えられます。

<花粉シーズンの定義>
花粉観測機「ポールンロボ」の観測に加え、ユーザーからの症状報告を加味しています。
・花粉シーズン開始:
 都道府県内の3割以上のポールンロボが10個/日以上の花粉を2日連続で観測。症状が重い人、敏感な人に症状が出始める目安
・本格シーズン開始:
 都道府県内の3割以上のポールンロボが30個/日以上の花粉を観測。花粉症の多くの人に症状が出始める目安

 

来週以降、西・東日本でスギ花粉の飛散エリアが急速に拡大

3連休にかけては冬型の気圧配置が続き、真冬並みの寒さになります。このため花粉の飛散が抑えられて、飛散開始となるエリアは九州や四国の一部のみとなりそうです。寒気が去る来週以降は高気圧と低気圧が交互に通過し、天気が周期的に変化します。低気圧が日本海を通過する日は暖かな南風が吹くため、花粉が飛びやすくなります。来週以降、3月上旬にかけてスギ花粉の飛散エリアは西日本と東日本、東北南部で急速に拡大し、3月上旬には東北北部でもスギ花粉の飛散が始まるとみています。

西・東日本ではスギ花粉の飛散開始後すぐに本格化、3月下旬からはヒノキ花粉が本格化

3連休にかけては冬型の気圧配置が続くため、スギ花粉の飛散が本格的に飛散する地域は静岡県周辺など太平洋側の一部の地域のみとなりそうです。来週以降は天気も気温も周期変化となる予想で、西日本や東日本ではスギ花粉の飛散が開始してすぐに本格化する可能性があります。北陸・長野と東北南部では3月上旬から、東北北部では3月中旬から、順次スギ花粉の飛散が本格化するとみられます。その後、西日本や東日本のスギ花粉は3月下旬には減少し、代わってヒノキ花粉の飛散が本格化します。ヒノキ花粉の本格的な飛散は4月中旬にかけて続く予想です。北海道でシラカバ花粉の飛散が本格化するのは4月下旬〜5月中旬の予想で、ゴールデンウィークと重なるとみられます。

飛散量は西・東日本で平年を上回る予想、西日本は過去10年で最多に匹敵するおそれ

2025年春の花粉飛散量は西日本、北陸や関東北部の一部で2024年を大きく上回る一方、北日本では下回る地域が多い予想です。西日本では2024年の飛散量が非常に少なかったため、2024年比で800%を超える地域もあり、過去10年で最も多いか、それに匹敵する飛散量になるとみています。一方、東北北部や北海道では2024年の飛散量が多かったため、2024年比で50%を下回る地域があります。東海の一部や関東南部と山梨、長野、東北南部では2024年並の飛散量と見込んでいます。全国平均では2024年比166%となる予想です。平年と比べると、西日本や東日本、東北太平洋側では平年を上回る地域が多く、特に西日本では200%を超える地域もあります。一方、北日本では平年並の地域が多い予想です。全国平均では平年比165%となる予想です。

* 第三回花粉飛散予想(1/15発表)から飛散量予想の変化はありません。
詳細は「第三回花粉飛散予想」をご覧ください。
/news/50629/
* 本プレスリリースでは、以下のように定義しています。
天候の平年 :1991〜2020年の過去30年平均
花粉飛散の平年:2015〜2024年の過去10年平均

 

都道府県別の2025年花粉飛散予想

エリア
都道府県
花粉飛散量
(前年比:%)
花粉飛散量
(平年比:%)
花粉シーズン
開始日/予想
花粉シーズン
終了予想
北海道
北海道
48
84
4月中旬
6月上旬
東北北部
青森県
46
92
3月上旬
5月上旬
岩手県
52
103
2月下旬
4月下旬
秋田県
67
101
3月上旬
4月下旬
東北南部
宮城県
80
131
2月下旬
4月下旬
山形県
82
92
2月下旬
4月下旬
福島県
104
129
2月下旬
4月下旬
関東・山梨
茨城県
243
187
2月15日
4月下旬
栃木県
215
198
2月15日
4月下旬
群馬県
156
157
2月15日
4月下旬
埼玉県
113
115
2月15日
4月下旬
千葉県
113
132
2月15日
4月下旬
東京都
108
146
2月15日
4月下旬
神奈川県
104
146
1月29日
4月下旬
山梨県
114
143
2月17日
4月下旬
北陸・長野
長野県
117
119
2月下旬
4月下旬
新潟県
119
125
2月下旬
4月下旬
富山県
177
147
2月下旬
4月下旬
石川県
232
149
2月下旬
4月下旬
福井県
170
151
2月下旬
4月下旬
東海
静岡県
104
148
2月4日
4月下旬
愛知県
139
136
2月下旬
4月下旬
岐阜県
112
160
2月下旬
4月下旬
三重県
150
164
1月29日
4月下旬
近畿
滋賀県
159
167
2月下旬
4月下旬
京都府
471
236
2月下旬
4月下旬
大阪府
472
216
2月下旬
4月下旬
兵庫県
453
250
2月下旬
4月下旬
奈良県
267
238
2月下旬
4月下旬
和歌山県
208
164
2月17日
4月下旬
中国・四国
岡山県
538
243
2月下旬
4月下旬
広島県
690
256
2月下旬
4月下旬
鳥取県
480
264
2月下旬
4月下旬
島根県
349
223
2月17日
4月下旬
山口県
382
178
2月17日
4月下旬
徳島県
663
253
2月14日
4月下旬
香川県
850
244
2月下旬
4月下旬
愛媛県
587
217
2月17日
4月下旬
高知県
440
208
2月中旬
4月下旬
九州
福岡県
247
151
1月25日
4月中旬
佐賀県
189
168
2月中旬
4月中旬
長崎県
218
177
2月13日
4月中旬
大分県
410
205
2月13日
4月中旬
熊本県
353
179
2月17日
4月中旬
宮崎県
340
187
2月中旬
4月中旬
鹿児島県
342
201
2月17日
4月中旬
全 国
166
165
-
-
* 平年:天候の平年は1991〜2020年の過去30年平均、花粉飛散量の平年は2015〜2024年の過去10年平均
* 飛散量:花粉観測機「ポールンロボ」が観測すると想定される花粉数。過去のポールンロボの観測データをもとに予想を算出

 

参考:ウェザーニューズの花粉の取り組みについて

<花粉飛散予想>
ウェザーニューズでは毎年、花粉の飛散量や飛散時期の予測についてまとめた「花粉飛散予想」を発表しています。花粉飛散予想では、過去の花粉飛散量や夏の天候、冬〜春の天候の予想などの気象データ、雄花の着花量に関する調査の結果などをもとに、花粉の飛散量と飛散時期を予測します。雄花の着花量に関する調査としては、11月に全国のウェザーニュースアプリのユーザーと実施する雄花調査に加えて、12月に環境省から発表されるスギ雄花花芽調査の結果も用いています。

<全国1,000か所に展開する花粉のリアルタイム観測>
ウェザーニューズでは2005年から花粉の観測に取り組んでいます。一般のご家庭や病院、学校などのご協力のもと、独自開発した花粉観測機「ポールンロボ」を全国に約1,000台設置し、花粉のリアルタイム観測を行っています。ポールンロボは空気中の花粉を1分ごとに観測し、データをウェザーニューズに送信します。従来の花粉観測手法であるダーラム法によりも高頻度かつ高解像度で観測できる点が強みで、ポールンロボによる観測データはウェザーニュースの花粉情報サイト「花粉飛散情報」で確認することができるほか、毎日の花粉飛散予報にも役立てられています。

<花粉の新ランクに対応、1時間ごとの飛散予報がわかる「花粉飛散情報」>
ウェザーニュースアプリでは全国各地の詳細な花粉情報を公開しています。1時間ごとの花粉飛散予報やリアルタイムの飛散状況がピンポイントで確認可能です。花粉飛散予報は、日本花粉学会 花粉情報等標準化委員会により改定された新表示ランク(※1)に対応し、少ない/やや多い/多い/非常に多い/極めて多い、の5ランクで提供します。また、自分の花粉症のタイプが診断できる『花粉症チェックシート』や、毎朝の花粉予報や臨時の大量飛散情報をプッシュ通知する『花粉対策アラーム』など様々な機能で、花粉症の方がつらい季節を少しでも楽に過ごせるよう、対策をサポートします。

花粉観測機「ポールンロボ」
1時間ごとの花粉飛散予報
リアルタイムの飛散状況

 

※1 日本花粉学会 花粉情報等標準化委員会:https://square.umin.ac.jp/psj3/jp/PSJ_polleninfo_standardization.pdf

 

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