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今年の梅雨はどうなる?ウェザーニューズ、2025年「梅雨入り・梅雨明け見解」を発表

梅雨期間は短い傾向も、総雨量は平年並か多い予想

〜6月下旬から7月前半は大雨災害に警戒 雨の季節に備えて事前の対策を〜

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株式会社ウェザーニューズ(本社:千葉市美浜区、代表取締役社長:石橋 知博)は、2025年の「梅雨入り・梅雨明け見解」を発表しました。今年の梅雨入りは沖縄・奄美で平年より遅く、九州南部〜東北北部は概ね平年並となる予想です。梅雨明けは沖縄〜近畿と東北南部・東北南部で平年より早く、東海・関東甲信・北陸で平年並となる見込みです。梅雨の期間は短い傾向で、沖縄・奄美では10日以上短くなるとみています。
梅雨期間中の総雨量は、沖縄・奄美で平年並か少なく、九州南部〜東北北部で平年並か多くなる予想です。雨のピーク時期は沖縄・奄美で6月上旬から中旬、九州南部〜関東甲信で6月下旬、北陸・東北南部・東北北部で7月前半となる見込みです。
各エリアで大雨のおそれがあり、河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。本格的な雨の季節に備え、側溝や雨どいの掃除など対策を行っておくことをおすすめします。
最新見解はスマホアプリ「ウェザーニュース」またはウェザーニュースウェブサイト「梅雨情報」からご確認いただけます。雨の季節を少しでも安全で快適に過ごせるようお役立てください。

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ウェザーニュースウェブサイト「梅雨情報」
https://weathernews.jp/s/news/tsuyu/

梅雨見解2025

<全国的に梅雨の期間は短い傾向>

今年の梅雨入りは沖縄・奄美で平年より遅く、九州南部〜東北北部は概ね平年並となる見込みです。梅雨明けは、沖縄〜近畿と東北南部・東北北部で平年より早く、東海・関東甲信・北陸で平年並になるとみています。梅雨期間は中国・四国・近畿・東海・関東甲信で平年より1〜3日、九州南部・九州北部・北陸・東北南部・東北北部では4日以上短くなり、特に沖縄・奄美では10日以上短くなる予想です(図1)。

図1 梅雨期間の傾向

昨年の6月前半は太平洋高気圧の北への張り出しが平年に比べて弱く、前線の北上が遅くなったため、九州〜東北は平年より遅い梅雨入りとなりました。7月中旬からは太平洋高気圧の北への張り出しが強まり、九州〜関東甲信で平年並の梅雨明けとなりました。一方、7月下旬は梅雨前線が東北地方に停滞することが多く、北陸や東北では前線や湿った空気の影響が長引き、梅雨明けが平年よりも遅くなりました。
今年は、5月中旬末から梅雨前線が沖縄付近に停滞するようになり、沖縄・奄美で平年より遅い梅雨入りとなる見込みです。その後、太平洋高気圧の北への張り出しは平年程度に強まり、梅雨前線の北上も平年並になるとみられます。このため、九州南部〜東北北部の梅雨入りは概ね平年並となる予想です。6月は太平洋高気圧が日本の南で勢力を強める予想のため、沖縄・奄美で平年より早めに梅雨明けする見込みです。本州付近には、南から暖かく湿った空気が流れ込みやすい時期があり、梅雨前線の活動が活発になるため、九州南部〜関東甲信地方を中心に強雨や大雨に注意・警戒が必要です。7月上旬は太平洋高気圧の北への張り出しが強まるため、北陸〜東北北部を中心に梅雨前線の影響を受けやすくなり、大雨や強雨に注意・警戒が必要となります。一方、九州南部~関東甲信の太平洋側では梅雨の中休みとなることもありそうです。7月中旬になると、太平洋高気圧の本州付近への張り出しが平年並か強くなり、九州南部〜東北南部でも梅雨明けとなる見込みです。

※九州北部は山口県を含む。

 

<総雨量は九州〜東北で平年並か多く、6月下旬から7月前半は大雨災害に警戒>

図2 梅雨の雨量傾向

今年の梅雨期間の雨量は、沖縄・奄美で平年並か少なく、九州南部〜東北北部で平年並か多くなる予想です(図2)。沖縄・奄美では5月下旬から曇りや雨の日が多くなり、6月上旬から中旬は梅雨前線の活動が活発化して強雨や大雨となる可能性があります。6月は、日本の南で太平洋高気圧の勢力が強まり、梅雨前線は九州から本州南岸付近に停滞します(図3)。7月は太平洋高気圧が北への張り出しをさらに強め、梅雨前線は日本海から東北付近に北上します。なお、太平洋高気圧の縁に沿って流れる暖かく湿った空気と大陸から流れてくる暖かく湿った空気が合流して前線に流れ込み、前線の活動が活発化する時期があります(図4)。西日本や東日本の太平洋側では6月下旬、北陸や東北は7月前半に強雨や大雨に注意・警戒が必要です。

図3 6月中旬の天気図イメージ
図4 7月上旬の天気図イメージ

各地方の梅雨入り・梅雨明け予想

地方

梅雨入り

梅雨明け

2025年

2024年

平年

2025年

2024年

平年

東北北部

6月中旬

6月23日頃

6月15日頃

7月下旬

8月2日頃

7月28日頃

東北南部

6月中旬

6月23日頃

6月12日頃

7月中旬

8月1日頃

7月24日頃

北陸

6月中旬

6月22日頃

6月11日頃

7月中旬

7月31日頃

7月23日頃

関東甲信

6月上旬

6月21日頃

6月7日頃

7月中旬

7月18日頃

7月19日頃

東海

6月上旬

6月21日頃

6月6日頃

7月中旬

7月18日頃

7月19日頃

近畿

6月上旬

6月17日頃

6月6日頃

7月中旬

7月18日頃

7月19日頃

中国

6月上旬

6月20日頃

6月6日頃

7月中旬

7月21日頃

7月19日頃

四国

6月上旬

6月17日頃

6月5日頃

7月中旬

7月17日頃

7月17日頃

九州北部

6月上旬

6月17日頃

6月4日頃

7月中旬

7月17日頃

7月19日頃

九州南部

6月上旬

6月8日頃

5月30日頃

7月中旬

7月16日頃

7月15日頃

奄美

5月中旬末

5月21日頃

5月12日頃

6月下旬

6月22日頃

6月29日頃

沖縄

5月中旬末

5月21日頃

5月10日頃

6月中旬

6月20日頃

6月21日頃

※梅雨入り・梅雨明けには平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間あり、表には移り変わりの期間の概ね中日を記載しています。
※「平年」は、1991年〜2020年の30年平均(入り・明けを特定しなかった年は除外)の日付です。

 

各地方の梅雨の天気傾向

地方

雨のピーク時期

雨量の傾向
(平年との比較)

天気傾向

東北北部
東北南部

7月前半

平年並か多い

東北の梅雨入りは北部・南部ともに平年並の予想です。梅雨明けは北部・南部ともに平年より早い見込みです。
6月は梅雨前線の影響を次第に受けやすくなり、中旬から曇りや雨の日が多くなります。7月前半は大雨のおそれがあり、河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。

北陸

7月前半

平年並か多い

北陸の梅雨入り・梅雨明けともに平年並となる予想です。
6月は梅雨前線の影響を次第に受けやすくなり、中旬から曇りや雨の日が多くなります。7月前半は大雨のおそれがあり、河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。

関東甲信

6月下旬

平年並か多い

関東甲信の梅雨入り・梅雨明けともに平年並となる予想です。
6月上旬から梅雨前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多くなります。6月下旬は前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるため、梅雨前線の活動が活発化し、甲信を中心に大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。また、7月初めは梅雨の中休みとなる時期がある見込みです。

東海

6月下旬

平年並か多い

東海の梅雨入り・梅雨明けともに平年並となる予想です。
6月上旬から梅雨前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多くなります。6月下旬は前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるため、梅雨前線の活動が活発化し大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。また、7月初めは梅雨の中休みとなる時期がある見込みです。

近畿

6月下旬

平年並か多い

近畿の梅雨入りは平年並の予想です。一方、梅雨明けは平年より早い見込みです。
6月上旬から梅雨前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多くなります。6月下旬は前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるため、梅雨前線の活動が活発化し大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。また、中部・南部では7月初めは梅雨の中休みとなる時期がある見込みです。

中国
四国

6月下旬

平年並か多い

中国・四国の梅雨入りはともに平年並の予想です。一方、梅雨明けは中国・四国ともに平年より早い見込みです。
中国・四国ともに6月上旬から梅雨前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多くなります。6月下旬は前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるため、梅雨前線の活動が活発化し大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。また、四国では7月初めは梅雨の中休みとなる時期がある見込みです。

九州北部
九州南部

6月下旬

平年並か多い

九州の梅雨入りは南部・北部ともに平年並の予想です。一方、梅雨明けは南部・北部ともに平年より早い見込みです。
6月上旬から梅雨前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多くなります。南部は6月後半、北部は6月下旬には前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるため、梅雨前線の活動が活発化し大雨のおそれがあります。河川の増水、家屋への浸水、土砂災害などに警戒が必要です。また、九州南部では7月初めは梅雨の中休みとなる時期がある見込みです。(※九州北部は山口県を含む)

沖縄
奄美

6月上旬~中旬

平年並か少ない

沖縄・奄美では平年より遅い梅雨入りとなる予想です。梅雨明けは平年より早くなる見込みです。6月上旬から中旬は、梅雨前線の活動が活発化し、大雨になるおそれがあります。河川の増水、浸水被害、土砂災害などに警戒が必要です。

※本見解は5月14日時点のものです。
予測が大きく変わる可能性もありますので、最新見解は、スマホアプリ「ウェザーニュース」または、ウェザーニュースウェブサイト「梅雨情報」(https://weathernews.jp/s/news/tsuyu/)にてご確認ください。

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