サステナビリティ
関連ニュース
気候変動リスク分析サービス「Climate Impact」で、企業の気候変動対策を支援
2100年までの気候リスクの発生頻度や昇温時の再現期待値を分析
[公開] 2022年09月07日
昨今、地球温暖化の影響で大雨や台風などによる大規模災害が頻発しており、生活、社会、経済は大きな影響を受けています。企業では持続可能な社会を実現するため、ビジネスや事業に影響を与える気候リスクの把握や開示が求められています。
そこでウェザーニューズは、大雨・強風・高温などの気候リスクを高精度に分析したいという企業のニーズに応え、気候変動リスク分析サービス「Climate Impact」をバージョンアップしました。 本サービスでは、気候リスクの発生頻度や再現期待値(気象リスクがある一定の期間内に遭遇するであろう最大値)をより高精度に分析し、2100年までの気候リスクをピンポイントで算出することが可能になり、企業はその分析結果をTCFD提言に基づく情報開示や、工場や事業所における設備投資のエビデンスに活用することができます。 今後は、大雨の発生頻度や再現期待値などを活用して、洪水被害のリスク分析や財務影響額算出といった新サービスの検討を進めていきます。
【気候変動リスク分析 ~浸水被害が発生した埼玉県鳩山の事例~】
2022年7月12日、関東甲信を中心に大気の状態が不安定となり、埼玉県内では記録的短時間大雨情報が発表される中、アメダス鳩山では24時間積算雨量で375㎜を記録し、浸水や土砂災害の発生、交通インフラへも影響が出るなど、大きな被害がありました。
この記録を基に発生頻度分析を行った結果、現在では100年に1度もない極めて希少な現象ですが、今後追加的な緩和策を取らなかった場合(RCP8.5シナリオ)、50~100年に1度の頻度で同様の大雨が発生するリスクがあると言えます。
また、再現期待値分析では、100年に1度、24時間で403㎜の雨量を観測することが予想されます。企業は、このような発生頻度分析と過去の災害による「被害額」を組み合わせ、気候変動による財務影響額を算出することができます。また再現期待値では企業の新たな施設や設備の導入や補強する際のエビデンスとして活用されます。
ウェザーニューズでは、企業の気候変動対策に関する多様なニーズに対応するため、2022年6月に「気候テック事業部」を立ち上げました。
2019年より企業や自治体の気候変動対策を支援するため、気候変動のリスク分析・評価を行う「Climatenewsプロジェクト」を始動し、気象に関するソリューションサービスを提供してきた当社のサービスノウハウと、高度な気象解析・予測技術を活かし、気候変動リスクを分析してきました。この度、「Climatenewsプロジェクト」を「気候テック事業部」として事業化することで、今後は日本に限らずグローバルにも対応し、気候変動の影響による事業リスクや機会の把握を支援していきます。
※本サービスの詳細は、2022年8月3日発表のプレスリリース「気候変動リスク分析サービス「Climate Impact」をバージョンアップ」をご参照ください。
/news/40638/
▼関連Theme
Theme01/気候変動の緩和