2026.10.23
【愛知・名古屋2026大会の裏側】45か国・地域のスタッフ・選手の安全を守る気象情報とは?

現在、愛知県名古屋市を中心に開催されている「第20回アジア競技大会・第5回アジアパラ競技大会」。連日熱戦が繰り広げられていますが、実はその裏側で、大会の“開催判断”や有事の際の“安否確認”を支えているシステムがあります。
それが、法人向け気象情報サービス「ウェザーニュース for business」です。今回は、オフィシャルサプライヤーとして計4万人の大会関係者に提供されている「ウェザーニュース for business」はどのように活用されているのか?本大会の裏側に迫ります。
お天気アプリ「ウェザーニュース」で大会関係者4万人をサポート
第20回アジア競技大会は、9月19日に開幕、10月4日閉幕。54の会場で17日間繰り広げられ、日本勢は目覚ましい活躍で過去最多となる金メダル83個獲得しました。
また、第5回アジアパラ競技大会は、10月18日開幕、現在開催中で10月24日に閉幕を迎えます。19の会場で7日間にわたり、熱戦が繰り広げられております。
メイン会場となる愛知県名古屋市周辺ですが、実は9月〜10月は天気が不安定な季節でもあります。過去5年間(2021〜2025年)の同期間(計180日間)のデータを振り返ると、実に61日も雨が観測されており、「3日に1回は雨が降る」計算になります。またこの時期は、台風の接近や線状降水帯の発生など、生活に危険を及ぼす災害も珍しくありません。実際、過去5年間に台風接近に伴う警報が2度発令されています。

日本の天候に慣れない海外の選手やスタッフが多く訪れる国際大会において、正確な気象情報の把握は参加者の安全を守るための生命線です。 そこでウェザーニューズは、大会組織委員会の運営スタッフやボランティア、参加各国のチームリーダーなど計4万人を対象に、天気アプリを基盤とした法人向け気象情報サービス「ウェザーニュース for business」を提供し、安心・安全な大会の実現のため活用されることになりました。
過去に、国際大会の組織委員会に対する気象情報提供は実績がありますが、参加各国のチームリーダーにまで一律にアプリを提供するのは今回が初めての試みです。これは、大会組織委員会の「安全対策に対する意識の高さ」の表れでもあります。
最新AI台風予測で1週間前から対策を検討
今回の大会では、選手宿舎として名古屋港に停泊する大型客船が活用されました。停泊中の船舶は、台風接近による強風や高波で係留ロープが破断し、岸壁や他船へ衝突するリスクがあるため、危険が迫る前に沖合へ避難させる必要があります。そのため、台風の進路や海上の気象状況の正確な把握は、運営上の極めて重要な判断材料でした。 「ウェザーニュース for business」は、単なる会場周辺の天気予報の提供にとどまりません。現場の重大な意思決定を支える「最新かつ高精度な予測データ」を、ユーザー自身が直接確認・分析できる点が大きな強みです。

複数の最新AIモデルを直接比較
Googleの気象AIモデル「WeatherNext (FNV3)」をはじめとする最新予測モデルを搭載しています。近年の気象予測AIは急速に進化しており、従来の物理シミュレーションを上回る精度を示すケースも増えています。本システムでは複数のモデルを同一画面上で見比べられるため、進路のばらつきや予測の不確実性を早い段階から詳細に把握できます。

最長15日先のリスクを可視化する「台風可能性予測」
テレビなどの一般的な報道では、気象業務法上により進路・強度の予報は原則5日先までに制限されます。一方、「ウェザーニュース for business」では、最長15日先までの台風発生リスクをマップ上に色分けして視覚的に把握可能です。 台風が発生する前の兆候を捉えることで、直前の混乱を防ぎ、1週間以上前から余裕を持ってスケジュール調整や避難計画の検討に入れます。この「時間的猶予を生み出す予測力」こそが、大会運営における的確な意思決定を力強く支えています。

言語の壁を超えて利用者の不安に寄り添うAIエージェント、45カ国と地域のスタッフが利用
多国籍な人々が集まる場において、「言語の壁」は安全確保の上で重要な課題です。 ウェザーニュースのアプリは英語表記に対応しているだけでなく、AIエージェントを搭載しており、ユーザーの問いかけに対して母国語で回答してくれます。 この機能により、日本語が分からない海外スタッフでも、正しく情報を理解し、同じ気象情報を見ながらスムーズに行動できるようになりました。

雨・風による競技の中止確率を一目で把握できるカレンダーで開催可否をサポート
第20回アジア競技大会の開催日数は25日間で300種目行われますが、あらゆる競技が同時並行で試合が行われる中、試合会場は54箇所に及び、各会場の試合開催可否を検討するのは至難の業です。
そこで、あらかじめ競技日程を登録しておくことで、試合の中止確率をカレンダー形式で表示させる「ウェザーニュース for business」の「スケジュール」機能を活用することで、各試合の気象リスクを分かりやすく管理できるようにしました。
“平常”、“注意”、“警戒”の3段階で色付けした、人目でわかりやすい管理画面に加え、各試合会場における気象リスクを最大10日先まで確認することが可能で、延期を検討する場合のスケジュール調整もサポートします。

いざというとき、アプリから安否を報告できる機能も
「ウェザーニュース for business」には、災害時に従業員をカバーする「安否確認」機能も備わっています。地震や台風、線状降水帯などの災害発生時、スタッフが安全な場所にいるか、イベントを継続できる状態かを即座に把握し、検討する際に役立てられています。 「ウェザーニュース for business」は、約4,000人の組織委員会職員などを対象としたBCP対策としても活用されています。地震が発生した場合には、アプリの位置情報(※1)をもとに該当エリアにいるスタッフを対象に、緊急地震速報や津波の警報情報などが一斉に自動送信され「安否確認」の回答を送信することも可能です(※2)。
※1:位置情報がオフの場合は、あらかじめ設定された勤務地や居住地の気象情報に基づいて通知されます。 ※2:大会組織委員会とウェザーニューズは、気象情報提供に関する業務委託契約を締結し、「ウェザーニュース for business」を通じて気象面から支援します。なお、安否確認機能は本契約の仕様外となりますが、同システムの付帯機能を有効活用する形で大会運営をサポートします。
国際的なスポーツの祭典では、大会の成功と参加者の安全を守るインフラとして、当たり前のように気象情報が活用されるようになりました。 そして気象情報を活用した「備え」の重要性は、現在企業が直面しているBCPの課題と重なります。 多様な人材への確実な情報共有や、全社が共通の情報を見ながら現場が自ら意思決定ができる仕組み、そして、災害時にいかに迅速に被害状況を把握するか。 「気象リスクの事前予測」から「発災時の初動対応(安否確認)」までをワンストップで完結できることから、多くの企業で利用されています。
日々変わりゆく気象リスクから、従業員とビジネスの継続を守るために。 ウェザーニューズはこれからも、最新の気象技術を通じて、人々と社会、そして企業の安全を支え続けてまいります。
「ウェザーニュース for business」に関する詳しい情報はこちら: https://wxtech.weathernews.com/products/wfb/


