2026.07.16
なぜウェザーニュースLiVEは、どこよりも早く台風の"今"を伝えられるのか
皆さん、こんにちは!ウェザーニューズ広報兼ウェザーニュースキャスターの江川清音です。
いつも番組を応援してくださり、本当にありがとうございます。 実は、先日「ウェザーニュース」のYouTubeチャンネル登録者数が160万人を突破しました!
毎日たくさんの方に番組を見ていただき、そして全国からたくさんの天気報告「ウェザーリポート」を寄せていただけるからこそ、私たちは「いざというときに多くの方に頼っていただけるメディア」を目指して、ここまで歩んでくることができました。ウェザーリポートを届けてくださるユーザーの皆さんへ心から感謝申し上げます。
さて、今回は普段の画面からは見えない、私たちキャスターと制作スタッフによる「訓練」の裏側を、私、江川がお届けしたいと思います!
「誰かの役に立ちたい」とユーザーから届く、大切な1通

私たちは「いざというとき、一番に頼っていただける存在でありたい」からこそ、日頃から天気に興味を持っていただけるよう普段は親しみやすい内容で放送しています。一方、有事の際には、24時間365日ライブ配信しているからこそできる速報性と、解説員による専門的な解説、そして現地の声を直接届ける「双方向性」に徹底的にこだわって番組作りを行っています。
この有事の際、私たちの最大の強みとなるのが全国の皆さんから集まる「ウェザーリポート」です。
激しい雨や風のとき(特に、私たちの生活に支障が出たり、人命や財産に影響が出る危険性があるとき)には、全国から多くの「ウェザーリポート」が集中します。ユーザーの皆さんが「誰かの役に立ちたい」という想いで寄せてくださる画像や動画は、データだけでは分からない現地の“今”を伝える、何にも代えがたい重要な情報です。 だからこそ、私たちキャスターも「この大切な情報をより的確に発信し、皆さんの安全につなげたい」という強い使命感を持っています。
しかし、これまでの大雨や台風時の配信では、「1枚のリポートを丁寧に紹介するあまり、時間がかかってしまい、各地の危険な現状をたくさんお伝えできない」という課題もありました。
情報が多く集まるということは、それだけ多くの場所に危険が迫っているということです。 「皆さんから届いた命に関わる情報を、もっと的確に、もっとスピーディに届けるにはどうすればいいか?」 私たちは定期的に、番組制作スタッフとキャスターによる実践型の訓練を行っています。
台風6号を想定した本番さながらの「実践訓練」、台本無しで気象情報や防災情報を伝え続ける20分間
今回の訓練は、「台風が発生し、関東に激しい雨風の被害が出ている」というシミュレーションです。 実際に過去に関東で大きな影響のあった台風6号の際のリポートや、アメダスなどの気象観測データを使用し、本番とまったく同じ環境を設定。
訓練中のスタジオでは、いつものアットホームな雰囲気とは一変し、ピリッとした緊張感が走ります。
手元の操作端末(専門的な気象情報が見られる「ウェザーニュースPro」)を速やかに操作しながら、アメダスから読み取れる客観的な「数値情報」を伝えつつ、次々に届くウェザーリポートから「現地の生の声」を届ける――。そんな息つく暇もない20分間の実況シミュレーションを行いました。
なぜ、これほど徹底した訓練を行うのか。そこには、私たちが防災報道を担ううえで、常に大切にしている姿勢があります。
「リポートの画像からどれだけの情報を読み取れるか」
リポートには、ユーザーの方からのコメントも添えられていますが、私たちは、そのコメントをただ紹介するということはしません。
リポートを送ってくれた人がどういう状況にあるのか、想像力を最大限に働かせながら、「ボールが飛ばされてくるくらい風が強い様子が伝わってくる」「道路が川のようになっており外出には危険が伴う」など、画像から読み取れるさらなる気象状況を言葉にして、瞬時に伝えています。それが、防災報道を担う私たちの役割だと考えています。
「今、出すべき情報」を迅速に判断し、対応につながる情報として届ける
画面の前には、恐怖を感じ、避難を迷っている方がたくさんいるかもしれません。どんなに緊迫した状況でも、視聴者の不安に寄り添い、「今、どの情報を出すべきか」を冷静に判断して臨機応変に解説します。
アメダスなどの客観的なデータを読み上げるだけでは、実際の防災行動にはつながりません。
そこでデータと全国からのリポートを踏まえ、「雨は弱まったが、上流のリポートを見ると増水している。今は安心させるより次の危険に備えるべきだから、河川情報を手厚くしよう」などと考えを巡らせ、その瞬間ごとに命を守る情報と言葉を選び抜いています。
危険の理由だけでなく、「今、この避難行動が必要です」という具体的なアクションまで踏み込んで伝える。そうした一歩進んだ呼びかけこそが、皆さんの確実な避難行動へつながると信じています。
刻一刻と変わりゆく天気の「最新の情報」を発信し続ける
番組開始前、キャスターは解説員との気象ブリーフィングを行い、全国の天気推移や潜在リスクを把握して解説の流れを組み立てています。
しかし、天気はまさに“ナマモノ”。担当する3時間の生放送中にも、予測より早い雨雲の接近や、予期せぬ急な強風など、状況は刻々と変化します。 番組中の合間にある5分間のインターバルなど、わずかな時間でもディレクターや解説員とゲリラ雷雨や線状降水帯など、“今”最も注目すべきエリアや現象を確認します。全員で天気の“最前線”を追い続け、小さな変化や予兆を捉えてアップデートしていくのです。
事前に組み立てた流れに固執せず、「今、画面の向こうで起きていること」に合わせてその場で解説を再構成する。この判断力こそ、24時間リアルタイムで天気を追いかけ続ける私たちの使命であり、譲れない誇りです。
AIには真似できない「ウェザーリポート」で、皆さんと一緒に作る天気番組
最新のAI技術によって気象予測はより正確になりました。しかし、「今、現地がどのような状態で、どれだけ危険か」という生活に直結する情報は、データだけでは分かりません。 ウェザーニューズ最大の強み、それは視聴者・ユーザーの皆さんが送ってくださる「ウェザーリポート」です。
皆さんが送ってくださるその1通は、「私の街は今こうだからみんなも気をつけて!」という善意に満ちたリアルな声。だからこそ私たちは、その情報を一刻も早く、分かりやすく届けるために、1分1秒の伝え方にこだわる訓練を重ねています。
「チャンネル登録者160万人」という数字はゴールではなく、「それだけ多くの心強い味方と一緒に今の空を見つめている」という責任と誇りです。 ただ天気を一方的に伝えるのではなく、届いた大切なリポートを全力で噛み砕き、画面を通してまた皆さんへと返していく。リポーターの皆さんの「誰かの役に立ちたい」という温かい想いを、私たちキャスターやスタッフが一緒になって「形にしていく」――。
この「双方向の信頼関係」こそが、ウェザーニュースLiVEの唯一無二の魅力だと、今回の訓練を通して改めて強く実感しました。 これからも、あなたと一緒に。 毎日の空を、そして大切な命を守る番組を、共に作っていきましょう!


